へたれぱんだ
0 Comments

目次
ディスカウントストア業界とは
ディスカウントストア業界と100円ショップ業界
一方、100円ショップ業界では、企業ごとに異なる戦略が見られます。大創産業は24の国と地域に2,272店舗を展開し、ワッツも24か国に100を超える店舗を運営しています。しかし、キャンドゥはアジアへの進出を縮小し、国内市場に特化する方針を取っており、セリアも海外展開を行わず国内市場に注力しています。 さらに、100円ショップ業界では事業の多角化も進んでいます。ワッツはナチュラル雑貨の小売店と卸売販売を強化し、音通はカラオケ関連事業やスーパー事業など、100円ショップ以外の事業にも力を入れています。このように、各企業は独自の戦略で市場に対応し、成長を続けています。ディスカウントストア業界の市場規模
100円ショップ業界の市場規模
100円ショップ業界についても同様に、主要上場企業4社の売上高合計を見ると、2022年度の売上高は約3,639億円となります。これに加え、非上場最大手の大創産業の売上高が約5,891億円であり、総計すると約9,530億円の市場規模となります。 セリアやキャンドゥの急成長が業界全体の成長を支えており、安価な日用品や生活雑貨への需要が高まる中、今後も堅調な成長が見込まれます。音通は2021年10月に食料品・生活雑貨小売事業をワッツに売却し、100円ショップ事業から撤退しましたが、全体として市場は依然として拡大傾向にあります。ディスカウントストア業界の現状
ディスカウントストア業界が直面する課題
さらに、原材料価格の高騰や急激な円安によって、輸入品の比率が高いディスカウントストアや100円ショップでは仕入れ価格の上昇が大きな問題となっています。しかし、販売価格に転嫁するのは難しいため、オペレーションや物流の効率化を図り、コスト軽減に努めています。それでも収益の悪化が懸念される状況です。 最後に、低価格販売を継続するためには、効率的な仕入れ、店舗運営コストの削減、販売機会のロス解消が求められます。そのため、ITシステムへの投資を加速し、業務の効率化を図る取り組みが進められています。POSシステムの高度化など、最新の技術を活用することで、運営コストの削減と業務の効率化を実現しようとしています。ディスカウントストア業界を代表する2社
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧ドン・キホーテ)
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス傘下のドン・キホーテは、都心部への積極的な展開、深夜営業、そして独自の「圧縮陳列」で知られています。この陳列方法は、定番商品と高粗利のプライベートブランド(PB)商品を組み合わせて配置するもので、1989年の初店舗以来、拡大を続けています。 近年は、PB「情熱価格」の拡張や、ショッピングセンターなどへの新形態「ソリューション出店」に注力しています。2019年にはユニーを完全子会社化し、一部店舗を「MEGAドン・キホーテUNY」に転換して成功を収めています。海外展開も積極的で、アメリカや東南アジアで「ドンドンドンキ」を展開し、売上を伸ばしています。セリア
セリアは、100円ショップチェーンとして全国に1,961店舗(2023年8月時点)を展開し、業界第二位の規模を誇ります。 パステル調の内装やデザイン性の高い雑貨で特に女性から支持されています。2004年にリアルタイムPOSシステムを導入し、店舗別・商品別の販売データを活用した効率的な商品構成を実現しています。 独自の「自律型仮説検証モデル」を用いた発注支援システムにより、業界内でもトップクラスの営業利益率7.3%(2022年3月期)を実現しています。電子マネー対応のセルフレジ導入などで効率化を図り、コロナ禍でも巣ごもり需要を取り込み、売上を堅調に推移させています。ディスカウントストア業界の今後の展望とは?
成長中のディスカウントストア業界に注目しよう!
ディスカウントストア業界の市場は消費者の低価格志向やインバウンド需要によって拡大していて、業界全体も成熟しつつあります。その一方で、少子高齢化の影響によって、今後は国内需要の縮小は避けがたいというのも事実です。また円安に歯止めがかからないために、仕入れ価格が上昇して収益性も悪化しています。 いくつもの課題に直面する中で、ディスカウント業界大手各社の今後の戦略に注目が集まっています。 法人営業の皆様は、本記事で紹介したディスカウントストア業界の概要を参考にして、効果的な営業戦略を構築してください。また、無料で毎月100社まで法人データをダウンロードできるBIZMAPSを利用すれば、さまざまな属性や条件で企業を検索できます。営業戦略の立案にぜひご活用ください。
人材サービス・求人広告などの営業を経て、現在Webライターとして活動中。文章の書き方や人材業界について、日経ビジネスで勉強しています。月30本観るレベルの映画好きで、感想ブログも始めました!(夕方からシネマ/https://yuugatakaracinema.blog)
無料で使える企業検索サービス
