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目次
有機EL市場の有機ELとは?
有機ELの特徴
高画質・高コントラスト:有機ELは自発光するため「完全な黒」が表現でき、コントラスト比が高い商品です。また色の再現性が高く、鮮やかな映像を表示できます。 薄型・軽量・柔軟性:有機ELはバックライトが不要なため、液晶よりも薄く、軽量なディスプレイが作れます。フレキシブルディスプレイ(折りたためる画面)にも応用可能です。 応答速度が速い:有機ELは映像の切り替え速度が速く、動きの激しい映像でもブレにくい特徴があります。 消費電力が低い(条件による):黒い部分は発光しないため、映像によっては消費電力を抑えられます。(ただし、白や明るい色を多用するとLCDより消費電力が高くなることもあります。)有機EL市場が提供する有機ELのメリットとデメリットは?
有機EL市場の適用分野は?
- スマートフォン・タブレット:iPhone(Proシリーズ)、Galaxy、Pixel などです高画質・高コントラストで、映像が鮮やかです。応答速度が速く、ゲームや動画視聴に適しています。
- テレビ・ディスプレイ:Sony BRAVIA、LG OLED、Panasonic などです。完全な黒を表現できるため、映画やスポーツ観戦に最適で、QD-OLED(量子ドットOLED)などの新技術でさらに進化しています。薄型・軽量化が可能です。
- スマートウォッチ・ウェアラブルデバイス:Apple Watch、Galaxy Watch、Fitbit などです。常時表示が可能で、時計としての利便性が高いです。省電力性能を活かし、バッテリー持ちを向上し、小型で軽量のため、装着時の違和感が少ないです。
- ゲーミングデバイス・VR(仮想現実)/AR(拡張現実):Meta Quest、PlayStation VR、Nintendo Switch OLED などがあります。応答速度が速いため、ゲーム画面のブレが少なく、没入感が向上しています。
- 車載ディスプレイ(カーナビ・メーター):Tesla、Mercedes-Benz、BMW などがあります。曲面ディスプレイが可能で、車のデザインと一体化しやすく、視認性が高く、昼間でも見やすいです。
- デジタルカメラ・電子ビューファインダー:Sony αシリーズ、Canon EOS Rシリーズ などです。高コントラストで、撮影時により正確な色を確認できます。
- サイネージ・電子看板:LGの透明OLEDディスプレイ、ショッピングモールのデジタル広告 などです。高輝度・広視野角で、屋外の広告看板(デジタルサイネージ)に適用可能です。
- 医療分野:医療用モニター、内視鏡、手術用ディスプレイです。正確な色再現が可能で、手術中の視認性が向上します。
- 研究・新技術分野(次世代ディスプレイ):折りたたみ・巻き取りディスプレイ(ロールアップTVなど)などです。
有機EL市場の実用化の状況は?
有機EL市場の開発企業は?
韓国企業
有機EL市場シェアトップを誇るのは韓国企業です。- Samsung Display:世界最大のOLEDメーカーです。スマートフォン向けOLEDでトップシェア(Galaxy・iPhoneなど)を誇っています。QD-OLED(量子ドットOLED)の開発を推進(テレビ・ゲーミングモニター向け)しています。主な製品供給先は、Apple、Samsung、Google、ソニーなどです。
- LG Display(LGディスプレイ):大型OLED(テレビ向け)の世界最大手です。透明OLEDや折りたたみOLEDの開発も進行中です。主な製品供給先はソニー、パナソニック、LG Electronics などです。
日本企業
有機EL市場で日本企業は技術開発を強みにしています。- JOLED(ジェイオーレッド):ソニー・パナソニックが出資し設立した日本のOLEDメーカー(現在はJDIが統合)です。印刷方式OLED技術を開発(コスト削減が可能)しました。主な用途は医療用モニター、ゲーミングディスプレイなどです。
- Japan Display Inc .(JDI、ジャパンディスプレイ):2022年にJOLEDを吸収し、OLED事業を強化しました。車載ディスプレイ向けOLEDを開発中です。
- ソニー:OLEDテレビ(BRAVIAシリーズ)やPlayStation VRにOLEDを採用しています。QD-OLEDを活用した高画質ディスプレイを展開しています。
- パナソニック:OLEDテレビ(VIERAシリーズ)を開発しています。業務用・医療用OLEDディスプレイを展開しています。
中国企業
有機EL市場で急成長中なのが中国企業です。- BOE(京東方):中国最大のディスプレイメーカーです。スマホ向けOLEDパネルをAppleやHuaweiに供給しています。折りたたみOLEDの技術開発にも注力しています。
- TCL(CSOT):大型OLEDテレビ用ディスプレイを開発しています。サムスンと提携し、次世代ディスプレイ技術を共同研究しています。
- Visionox(維信諾):中国国内でスマホ向けOLEDパネルを供給しています。透明OLEDやフレキシブルOLEDの開発を強化しています。
アメリカ企業
有機EL市場では新技術開発を中心としているのがアメリカ企業です。- Universal Display Corporation(UDC):有機EL発光材料(特に「PHOLED(リン光OLED)」)を開発しています。SamsungやLG、BOEなどに材料を供給しています。
- Apple:iPhoneやiPad、MacBookにOLEDを採用(主にSamsungやBOEから供給を受ける)しています。マイクロLEDへの移行を検討中だが、OLEDも継続採用しています。
有機EL市場の韓国企業の取り組みは?
Samsung Display
有機EL市場の韓国企業の中でも、Samsung Displayは世界最大のOLEDメーカー(スマホ・タブレット向け市場シェア1位)です。主な取り組みとしては、スマートフォン向けOLEDの開発を行っています。Apple、Samsung、Google、Xiaomi などにパネル供給をしています。他にも、LTPO OLED(省電力技術)を採用し、可変リフレッシュレート(例:1Hz~120Hz)で省エネ性能を向上させています。 折りたたみOLED(Galaxy Z Fold・Z Flip)の開発・量産を可能とし、QD-OLED(量子ドットOLED)の開発を行っています。テレビ・ゲーミングモニター向けに「QD-OLED」技術を開発し、従来のOLEDよりも輝度が高く、色再現性が向上していると評判です。SonyやDellにパネル供給し、車載ディスプレイ向けOLEDも提供しています。 また、Mercedes-Benz、BMW、Tesla などに供給し、カーブドOLED(曲面ディスプレイ)や透明OLEDを開発しています。折りたたみ・スライド式ディスプレイ部門では、「Flex Hybrid」ディスプレイ(折りたたみ + スライド機能)の発表をしました。巻き取り式OLED(Rollable OLED)の開発も進行中です。LG Display
有機EL市場では、大型OLED(テレビ・商業用ディスプレイ)で世界トップを誇ります。OLEDテレビ市場の拡大として、4K・8K OLEDテレビ向けパネルをソニー、パナソニック、LG Electronicsに供給しました。「OLED evo」技術で輝度と耐久性を向上し、透明OLEDディスプレイの量産化(商業用途・店舗向け)しています。 車載ディスプレイ(P-OLED)の開発として、カーブドOLED(曲面ディスプレイ)をMercedes-Benz、GM、Teslaに供給しています。ヘッドアップディスプレイ(HUD)向けOLEDの開発も行っています。折りたたみ・フレキシブルOLEDでは、17インチの折りたたみOLEDノートPC向けパネルを開発しました。AppleのMacBook向けOLEDパネルの供給を計画しています。 医療・業務用ディスプレイでは、高解像度・高コントラストの医療用OLEDモニターを開発しています。有機EL市場の日本企業の動向は?
Japan Display Inc.
有機EL市場のJapan Display Inc.では、JOLEDの技術を継承し、印刷方式OLEDを開発中です。印刷方式OLEDの開発(低コスト化)では、2022年にJOLEDを吸収し、印刷方式OLEDの技術を継承しました。従来の蒸着方式よりもコスト削減が可能で、今後の量産化を目指しています。医療用・産業用ディスプレイ向けに供給(ソニー・パナソニックと協力)しています。 車載ディスプレイへの参入し、カーブドOLED(曲面ディスプレイ)を開発し、自動車メーカーへ供給しています。また、透明OLEDの研究開発も進行中です。中小型OLED市場への挑戦として、スマートウォッチ、タブレット向けのOLED開発を強化しています。AppleのiPad・MacBook向けOLED供給を目指し交渉中です。ソニー
有機EL市場のSonyは、高画質OLEDテレビ・ゲーミングモニター市場で強みを持っています。QD-OLED(量子ドットOLED)テレビの、Samsung DisplayのQD-OLEDパネルを採用し、BRAVIA OLEDテレビ(A95Lシリーズなど)を展開しています。色再現性・コントラスト・視野角を向上し、高画質市場で競争力を確保しています。PlayStation関連(ゲーミング向けOLED)を提供しています。 PlayStation VR2にOLEDディスプレイを採用し、没入感を強化したOLEDゲーミングモニター(QD-OLED搭載)を販売しています。業務用ディスプレイ(医療・映像制作向け)では、医療用OLEDモニター(手術・診断用)を開発しています。また、映画制作向けのプロフェッショナルOLEDディスプレイを提供しています。パナソニック
有機EL市場のパナソニックは、高品質なOLEDテレビ・業務用ディスプレイで強みをもっています。OLEDテレビ(VIERAシリーズ)の展開として、LG Display製のOLEDパネルを採用し、高画質チューニングを施したテレビを販売しています。映像制作用途向けの高精細OLEDディスプレイも開発しています。医療・産業用OLEDディスプレイでは、手術用モニター・内視鏡ディスプレイなど、業務用分野に特化しています。シャープ
有機EL市場のシャープは、スマホ・タブレット向けOLED開発を強化しています。中小型OLEDパネルの開発をしています。スマートフォン・タブレット向けにOLEDパネルを開発し、IGZO技術と組み合わせ、省電力性能を向上させています。また、折りたたみスマホ向けOLEDパネルの試作を発表しました。今後、Apple向けに折りたたみOLEDを供給する可能性もあります。有機EL市場の有機EL開発状況は?
JOLED
JOLED(ジェイオーレッド) は、2015年にソニー・パナソニック・JDI(ジャパンディスプレイ)が統合して設立 された日本の有機ELディスプレイメーカーです。特に 「印刷方式OLED」 の技術開発に注力し、コスト削減と高精細ディスプレイの量産化を目指しました。しかし、2023年に経営破綻し、JDI(ジャパンディスプレイ)に統合 されました。JOLEDが持つ 印刷方式OLEDの技術はJDIに引き継がれ、今後も開発が継続 される予定です。 JOLEDの主な有機EL開発の特徴として、従来の「蒸着方式」に代わる新技術を使用した印刷方式OLED(Printed OLED)の開発があります。OLEDディスプレイは従来、「蒸着方式」により製造されていましたが、製造コストが高いという課題がありました。JOLEDは「印刷方式OLED」を開発し、低コスト・高精細なディスプレイの量産を目指しました。印刷方式のメリットは、製造プロセスがシンプルで、コスト削減が可能な点です。 大画面ディスプレイの製造が容易で、材料のロスが少なく、環境負荷を低減できます。技術的な課題もあり、量産化が難しく、歩留まり(生産効率)が低かったことです。製造装置の開発に時間がかかり、競争力のある製品投入が遅れてしまいました。 JOLEDの製品・市場展開は、医療用・業務用ディスプレイ(手術・診断用高精細ディスプレイ)、プロフェッショナル向けモニター(映像制作・グラフィック用途)、ゲーミングディスプレイ(高リフレッシュレート対応)などがあります。シャープ
シャープは、長年にわたり 有機EL(OLED)ディスプレイ の開発に取り組んできました。特に、中小型OLEDディスプレイ の技術開発を進め、スマートフォンや高品質なディスプレイ向けに製品を展開しています。中小型パネルへの注力し、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス向けの有機ELディスプレイを開発しました。2018年には、自社ブランドのスマートフォン「AQUOS zero」に シャープ製の有機ELパネル を搭載しています。 IGZO技術との組み合わせを目的に、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)技術 を有機ELディスプレイに適用しました。これにより、低消費電力と高画質を両立しています。国内では ジャパンディスプレイ(JDI) との競争がありますが、JDIは中小型液晶に強みを持つため、シャープは有機EL市場でのシェア拡大を狙っています。近年は、日本のディスプレイ産業全体の再編の動きもあります。 シャープは2016年に台湾の 鴻海精密工業 の傘下に入りました。鴻海グループ内での開発リソースを活用し、有機EL技術の進化を加速させています。現在では、iPhone向けの有機ELパネル供給を目指し、韓国のSamsungやLGと競争しています。現在は中小型が中心だが、大型テレビ向けの有機EL開発にも可能性を見出しています。有機ELの次世代技術として マイクロLED が注目される中、シャープがどのように対応するかもポイントです。有機EL市場の国内事業者を解説します
キヤノントッキ
キャノントッキは、有機ELディスプレイの蒸着装置(成膜装置)で世界トップシェアを誇ります。サムスンと深い関係を持ち、提供している一部の装置は、納入2年待ちともされています。2017年度は2倍に増産をするなどして需要に対応しています。キャノントッキが持つ最大の強みは、Apple向けのSamsung/LGへの供給実績です。今後もさらなる発展が見込まれる企業の一つです。東京エレクトロン
有機EL市場で活躍する東京エレクトロンは、インクジェット描画装置をセイコーエプソンと共同開発したことで有名です。東京エレクトロンは、半導体・ディスプレイ製造装置大手で、有機EL向け装置も開発しています。有機EL市場で提供する主な製品は、成膜装置・エッチング装置などです。有機EL市場では、製造装置を主に活躍している企業の一つです。出光興産
有機EL市場の出光興産は、有機EL材料メーカーの一つです。出光興産の特徴は、青色発光材料など、有機EL材料の研究開発を推進していることです。LG向けに発光材料を納入し、世界シェア1位を誇ります。主な製品は、高輝度・高寿命の有機EL発光材料です。出光興産の強みは、韓国Samsungなど海外企業とも取引実績があることです。今後も、国内・海外共に幅広く展開が見込まれます。住友化学
有機EL市場の住友化学は、有機EL材料(発光材料・ホール輸送材料) の大手企業です。主な製品は、溶液塗布型有機EL材料(インクジェット方式向け)を取り扱っています。また、折り曲げられる有機ELの統合部材を開発したことでも有名です。住友化学が持つ強みは、印刷方式OLEDの実用化に向けた技術開発です。印刷方式OLEDの実用化に向けて今後も展開していきます。有機EL市場の中国勢の投資について
中国企業の有機EL市場参入と投資状況
中国企業の有機EL市場参入に関して細かに解説していきます。- BOE(京東方科技集団):投資額は数兆円規模と言われ、主な製品はスマートフォン・タブレット向けのフレキシブルOLEDを扱っています。主要顧客はHuawei、Honor、Apple(一部iPhoneモデル向けパネル供給)です。政府支援を受け、大型工場(B7, B11, B12)を次々建設する強みを持ちます。
- TCL CSOT(華星光電):投資額は1000億元(約2兆円)超のOLED工場建設です。主な製品はフレキシブルOLED、中小型ディスプレイです。主要顧客はSamsung、Huawei、小米(Xiaomi)などです。印刷方式OLED の開発を加速しているのが強みです。
- Visionox(維信諾):投資額は数千億元規模です。主な製品はフォルダブルOLED(折りたたみスマホ向け)です。主要顧客はOPPO、Vivo、Huaweiで、中国初の量産型折りたたみOLEDパネルを供給した強みを持ちます。
- Tianma Microelectronics(天馬微電子):投資額は480億元(約9600億円)と言われています。主な製品は車載用OLED、産業用OLEDです。主要顧客は自動車メーカー(NIO、BYD)です。
中国政府の支援と戦略
中国政府は、「半導体・ディスプレイ産業の国産化」 を掲げ、莫大な補助金を投入しています。特に、OLED産業に対する支援は以下のような形で行われています。- 政府補助金の支給(BOEやCSOTなどに数百億円規模)しています。
- 土地や電力の優遇措置(工場建設コストを削減)を提供しています。
- 技術者の海外引き抜き(韓国・日本の技術者を高額報酬で採用)を行っています。
韓国・日本への影響と対抗策
韓国企業(Samsung・LG)の対応として、高級OLED市場にシフト(Apple向けの高品質LTPOパネル開発)や、マイクロOLED・マイクロLEDへの投資などを行っています。日本企業(シャープ・JDI・住友化学など)の対応として、IGZO技術を活用した高精細OLEDの開発や、印刷方式OLEDの開発強化(JDI・住友化学)、高耐久OLED材料の供給で差別化(出光興産・三菱ケミカル)などを行っています。有機EL市場の今後の展望は?
技術の進化と次世代有機ELの開発
有機EL市場の技術の進化および、次世代有機ELの開発に視点をあてていきます。- LTPO(低温多結晶酸化物)OLEDの普及拡大:LTPO技術 は 低消費電力・可変リフレッシュレート を実現しています。AppleのiPhone ProシリーズやSamsungのGalaxy Ultraシリーズに採用され、今後ハイエンドスマホでは標準化される見込みです。
- 印刷方式OLED(Solution Process OLED)の実用化:従来の蒸着方式より低コスト・大面積化が可能 な印刷方式OLEDが注目されています。JDI・住友化学・TCL CSOT などが開発を進め、量産化が近づいています。大型テレビやタブレット での採用が期待されます。
- マイクロOLED(Micro OLED)・マイクロLEDとの競争:マイクロOLED(シリコン基板上のOLED) は、AR/VRゴーグル用ディスプレイ として急成長しています。Apple Vision Pro、Meta Quest、ソニーのVR機器 などで採用が進みます。マイクロLED(次世代ディスプレイ技術)は、OLEDより高輝度・長寿命・低消費電力が特徴です。Samsung、ソニー、Apple などが開発を進め、有機EL市場の脅威となる可能性があります。
競争環境の変化と動向
有機EL市場の競争環境の変化について、韓国・中国・日本・欧米の動向を解説します。- 韓国(Samsung & LG)の戦略:高品質OLEDにシフト(LTPO・QD-OLED・マイクロOLED)しています。Apple・Sony・Dell向けのハイエンドパネル供給 を強化し、車載向けOLED(LG DisplayがEV向けパネルを増産)を提供しています。
- 中国(BOE・TCL・Visionox)の台頭:莫大な政府支援 を受け、スマホ向けフレキシブルOLEDの供給を拡大しています。Appleへの供給 を目指し、品質向上に注力しています。TCL CSOTが印刷方式OLEDでテレビ市場参入を狙っています。
- 日本企業(シャープ・JDI・住友化学)の生き残り戦略:JDI → eLEAP技術を活用した高効率OLEDを開発しています。シャープ → IGZO技術を活かしたスマホ向けOLEDを展開しています。住友化学・出光興産 → 高性能発光材料を開発し、韓国・中国メーカーに供給しています。
- 欧米(Apple & Meta)の影響力拡大:2025年以降、AppleはApple WatchのディスプレイをMicroLEDに変更する可能性があります。MetaはVR用Micro OLEDに注力(ソニー、サムスンと連携)しています。
新規応用分野と市場拡大の可能性
有機EL市場の新規応用分野と、それに伴う市場拡大の可能性について解説します。- 車載ディスプレイの成長:EV(電気自動車)向けにOLEDの採用が拡大し、LG Display、BOE、JDI が車載OLED市場で競争しています。巻き取り式ディスプレイ(Rollable OLED) の実用化が進んでいます。
- ウェアラブルデバイスのOLED化:Apple、Samsung、Xiaomiなどのスマートウォッチ市場が拡大しています。低消費電力のLTPO OLEDが主流になりつつあります。
- ノートPC・タブレットへの普及:Samsung Display・LG DisplayがノートPC用OLEDを量産しています。OLEDの薄型・軽量特性がモバイルデバイス市場で強みを持っています。
有機EL市場は価格競争 vs 高付加価値化のバランスが重要
今後、有機EL市場は 「価格競争 vs 高付加価値化」 のバランスが重要になります。日本企業は、高性能材料・製造装置・高品質ディスプレイ技術での差別化 を図ることが生き残りのカギとなることは間違いありません。企業最大のプラットフォームBIZMAPSでは、月額無料で月100件もの企業情報をダウンロードできます。各企業の動向を知ることは、最新の動向を知ることにもつながります。 また、200万社を超えるデータの中から、自分が欲しい情報を瞬時にリストアップできるので、有機EL市場で営業活動を考えている営業の方にも最適です。是非、利用してみてください。 ▼その他のBIZMAPS掲載企業の特集記事はこちらから! 電子部品業界の今を徹底解説!めまぐるしく変化する業界構造を分析 化学品卸業界の今後の展望を解説!最新の動向にも注目しました! 印刷業界の現状は?市場動向や今後の課題を分かりやすく解説! ガラス業界とは?最新の業界動向や主要プレイヤーについて解説! 医療機器商社業界とは?病院・クリニックを支える仕組みと主要企業の動向無料で使える企業検索サービス
