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オンライン営業元年?本格的にオンライン営業へ移行していく傾向が

コロナ禍が続くなか、営業の現場でも人との接触を減らせるオンライン商談がクローズアップされています。しかし、「オンライン商談のアポ取り」に身構えている方もいるのではないでしょうか。

オンライン商談のフローは、見込み客との接点となる「場所」が従来と異なるだけで、商談へ至る道筋は大きく変わるものではありません。いくつかのポイントを押さえて、効率的にアポイントを獲得していきましょう。

購買意欲の高まっているリードを絞り込む

営業活動のフローとしては、マーケティング部門が収集したリード(見込み客のリスト)へアタックしていくのが王道でしょう。しかし、リードのセグメント分類や属性などが精査されていないリストでは、効率的に営業をかけるには情報が不十分です。

・見本市で名刺をいただいた40代ビジネスマン
・商品の不具合を公式ホームページから問い合わせた50代女性
・公式SNSを登録してくれた20代女性 など

それぞれが欲している情報や購買行動の段階が異なるのに、同じメッセージ・同じスクリプトで提案していては、営業機会の損失を招いてしまうでしょう。
リード客への的確な情報提供と、行動分析によって商談に至る確度を上げることができます。

スコアリングを活用する

リードリストの分析にはスコアリングが欠かせません。興味関心の方向やリード客が抱えている課題を想定するための項目を設定しましょう。

・どこからリード情報を得たか(店頭・セミナー・Web経由など)
・Webページの閲覧履歴・滞在時間
・メール開封率・メール内リンクのクリック履歴
・資料のダウンロード履歴
・セミナー参加状況 など

MAツールが便利

膨大なリードリストすべてを目視で分析していくのは大変な作業です。MA(マーケティングオートメーション)ツールを導入すれば、スコア評価作業をほぼ自動で進めることができます。

ほかに、リードの優先順位表示や業種・役職・ニーズなどのセグメントごとの抽出、パーソナライズ機能によるOne to Oneマーケティングの実現など、MAツールを導入することで質の高い商談機会を生み出せるようになるでしょう。

アポイント獲得につながるコツとは

オンライン商談を実施するためのアポイント獲得は、訪問営業よりもテレアポを活用していることが多いでしょう。テレアポの目的は「電話でのセールス」ではなく、「アポイントの獲得」です。せっかく電話がつながったからといって、商品・サービス説明に長々と時間を掛けても、電話口でセールスが完結することはまずありません。

「アポ獲得」をゴールとしたテレアポのフローを構築し、オンライン商談へと引き継ぎましょう。

気持ちが冷めないうちに相手の都合を読んだ時間帯に連絡する

ホームページ経由での資料請求や問い合わせのあったリード客へは、意識上に自社のサービスや製品への期待が上がっているうちに連絡をすることで、アポイントの獲得率が上がるでしょう。

また、リード客の業種・業態から、対応可能な時間が推測できます。「今忙しいから」と断られることのないよう、余裕のありそうな時間帯を想定しピンポイントで連絡するのがおすすめです。

・一般企業:始業直後は朝礼・メールチェックなどで忙しい
・役職者・営業マン:10時以降は会議や外出が多くなる
・飲食店:営業時間外やアイドルタイム(14時~16時頃)がベスト
・小売店:午前中は比較的時間がある など

連絡した経緯を明確にする

「突然の電話」「個人情報を渡した記憶のない相手」からのセールスは不審な印象から始まります。MAツールなどで管理されている情報をもとに、「〇月〇日に資料請求いただいた件ですが」「〇月の見本市でお名刺をいただきました」など、連絡の経緯と関係性を明確に開示することで信頼感が生まれるでしょう。

売り込みすぎない、自分の話ばかりしない

営業活動の目的には「〇〇を売りたい」という最終目標がありますが、テレアポの目的はあくまでも「アポイントの獲得」です。電話口ではセールスと受け取られるような言動が極力控え、「〇〇の資料をご要望ということは、□□でお困りですか」と相手に寄り添い、ニーズを明確化することに集中しましょう。

「新商品のご案内です」と自社サイドの話から始めるよりも、「□□にお困りでしたら、新商品がお役に立ちます」と、困りごとを一緒に解決したいという姿勢をみせると、相手も心を許してくれるようになるでしょう。

具体的な実績などわかりやすい数値を提示する

前段までで「話を聞いてくれる」雰囲気が醸成できたら、具体的な導入実績や成果データなどを伝え、リード客の興味を喚起します。

・紹介したい製品・サービスの強み
・他社導入事例
・導入後の成果向上率・実測データ など

しかし、この段階で「話しすぎる」ことはNGです。「詳細は営業担当者から」として、アポイント獲得へとつなげていきましょう。

スクリプトを用意し相手に合わせ柔軟に対応する

テレアポをよどみなく進めるにはトークスクリプトが不可欠です。しかし、万人に対応可能なトークスクリプトを準備することはほぼ不可能でしょう。

基本のトークスクリプトにリード客が属する業界のトピックスや役職者の悩み、行政の動きなどをプラスして、「台本通りではなく、あなただけにお話ししている」という雰囲気を作ります。会話が弾めば「もっと詳しく話が聞きたい」となり、アポイントを獲得しやすくなるでしょう。

アポ打診はスケジュール管理ツールを活用

前向きなリアクションが得られたら、いよいよアポイントの獲得です。ここで、「ご都合のよい日時をお教えください」とするのは、相手に手綱を渡してしまうことになるためおすすめしません。「スケジュール確認が面倒」「しばらく忙しいからまた今度で」と断る理由にもなってしまうでしょう。

オンライン商談であれば交通事情を考慮する必要もないので、「当日」「今から〇時間後」「翌日の同じ時間」など、なるべく近い期間でアポイントをとります。すぐに決められない場合にはアポイントの取りこぼしがないよう、営業マン側のスケジュールを確認できるカレンダーへ、直接予約を入れられるような仕組み作りをしておきましょう。

オンライン商談が決まった後に注意したい点

テレアポでよい反応が得られても、「オンライン商談ツールで画面共有しながらお話を」などと専門用語をまじえた提案をしては、よほど慣れた人でない限り引いてしまうことでしょう。

オンライン商談には、リード客にとっても「訪問先でのおもてなしが不要」「交通費などのコストが掛からないため、製品やサービスを低価格で案内してもらえる」「不明な点があれば何度でも商談を組める」「日程の調整が簡単で、スピード対応が可能」といったメリットがあります。

オンライン商談のアポイント獲得後に注意したい点を3つご紹介します。

1・事前に資料を送付しておく

オンライン商談では、パソコン上の資料を見ながら耳からも営業担当者の説明を受けることになります。対面での商談と違って集中力が必要な作業なため、「説明を聞くだけで疲れてしまった」「具体的な話はまたにして」という反応になるケースも少なくありません。

事前に商談に関する資料やオンライン商談の手順を送付しておき、当日はより質の高い商談となるよう準備しておきましょう。

2・リスケされないように対策をとる

オンライン商談はその気軽さから、「約束を忘れていた」「約束の時間になったけど手が離せないのでリスケで」と、リード客の事情によるスケジュール変更が起こりやすいものです。度重なるリスケは営業担当者の準備時間や商談時間そのものがロスとなってしまうため対策をとっておきましょう。

・前日の同時刻にリマインダーメールを送る
・リマインダーメールの開封が確認できない場合、当日の朝、再度確認の電話やメールを入れる など

3・相手に手間が掛からないツールを選ぶ

オンライン商談には、現在流通しているWeb会議システムを活用することが多いのではないでしょうか。Web会議システムにはさまざまなものがありますが、アプリのダウンロードや登録が必要なシステム、利用までの工数が多く直感的にわかりにくいUI、推奨環境が限られているものなどは避け、IT知識がエントリーレベルでも簡便に利用できるものを選定しておきましょう。

まとめ

オンライン商談に限らず、アポイント獲得の秘訣は
・リード客との接点を開示すること
・相手の困りごとに寄り添うこと
・相手にもメリットがあることを知ってもらうこと です。

リード客のリストをMAツールでスコアリングし、確度の高い見込み客からアタックしていけば、効率よく商談機会を得られるでしょう。

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