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商品やサービスを提案した後、その場で契約が決まらずに、お客様がいったん持ち帰って内容を検討する場合があります。
その間、とりあえずプレゼンは終わったから返事を待つだけと、何もせずにただ待機していませんか?それでは他社に契約を取られてしまう可能性があります。
そうならないよう、メールや電話でお礼を伝え、検討状況を確認し、契約に向けてスケジュール固めをしていくのが、後追い営業(商談後の顧客フォロー)です。
後追い営業は、やり方を間違えると面倒くさいと嫌がられてしまう場合があります。
また、後追い営業しているのに成果が上がらない、具合的な顧客フォローの方法がわからない、フォローしても返事が来ない、と悩む営業マンは多いようです。
この記事では、成果を上げるための後追い営業の方法や、営業メールの例文をご紹介します。この機会に、自分の営業方法を見直してみましょう。
後追い営業・顧客フォローの重要性
商談後に顧客フォローをしていない営業マンは、恐らくいないでしょう。
営業マンにとって、後追い営業は売り上げを伸ばすための重要なプロセスです。
取引が成功するか失敗するかは、商談後のフォローにかかっていると言っても過言ではありません。
後追い営業では、何としても早く受注を確定させたいという焦る気持ちが前面に出てしまいがちです。
しかし、繰り返し契約を催促するだけでは上手くいきません。やみくもに答えを急かし、連絡する頻度を増やすことは逆効果です。
そもそも、顧客は、提案した商品やサービスの必要性が高くなければ、発注の決断を下しません。
つまり、契約を結ぶためには、緊急性が高い、抱えている問題が解決できる、利益を上げられる、といった現状をプラスに変えられることが必須です。
相手のプラスになる提案をするためには、自社の利益ばかりを考えるのではなく、顧客の利益を第一に考え、行動することが大切です。
相手が契約に対して難色を示している場合には原因をヒアリングし、問題解消できるような提案をしましょう。
顧客をサポートする姿勢を見せることで、この営業マンなら問題をクリアにしてくれる、信頼できると思ってもらえるようにります。
信頼感が生まれると、話をスムーズに進めやすくなり、顧客が契約を前向きに検討する可能性も高まります。
「ご検討状況は?」と聞くのは効果なし⁈
商談後、取引を進めるためにお客様にどのようなアプローチをしていますか?
お礼の電話やメールを入れる
状況確認の連絡を入れる
取引先を訪問して関係を深める
これらは、多くの営業マンが実行している基本的な後追い営業です。
しかし、注意しなければいけないのは、契約を確定させたいがために自分本位で相手に結論を迫るだけ、というマイナスな行動をとっている場合があることです。
「先日ご提案させていただいた件ですが、その後、ご検討いただけましたか?」
「まだお返事いただけていませんが、ご状況はいかがでしょうか?」
営業マンは当たり前のように口にしているセリフかもしれませんが、この質問は今の状況を確認しているに過ぎません。
これだけでは、次のステージに進むには不十分です。
回答できる範囲が広く、Yes・Noで決められない質問(オープンクエスチョン)は、相手が決断に迷っている場合には効果がありません。
ほとんどの場合「検討中です。決まり次第こちらからご連絡します」と言われて終わりです。
お客様がどのような検討状況にあるかを知ることができず、営業マンはただ待つことしかできなくなってしまいます。
また、決断の確認をするだけの電話やメールが何度も届けば、お客様はウンザリしてしまいます。
早く契約を決めて欲しい、結果を聞いて安心したい、という気持ちから相手を急かしてしまうことがありますが、しつこいと思われれば、受注は難しいでしょう。
効率的に営業を進めるためには、相手が迷っている部分を具体的に引き出す質問をします。
「懸念されている事項がございましたら、お聞かせ願えますか?」
求める答えが得られるよう焦点を絞ったヒアリングをすることが、次の商談につなげるポイントです。
後追い営業の重要ポイント
後追い営業で成果を上げられるかどうかは、お客様へのアプローチ方法にかかっています。
ポイントは5つです。
1.お客様が決断できない理由を探る
お客様がなぜ決めかねているのか、具体的な理由を聞き出すことが重要です。
商品やサービスに足りない点があるのか、予算の問題なのか、原因となっている理由がわかれば、それを解消できるような対策を練り、追加プレゼンできます。
また、お客様の懸念事項を共有することで会話が広がり、営業マンとしての信頼感も高まります。
2.重要度が下がらないようにする
物事は鮮度が命。人は時間が経つほどに忘れてしまうものなので、後追い営業をしなければ、提案した内容が顧客にとって大事なことではなくなります。
優先度や重要度が下がってしまえば、次につなげることは難しいでしょう。
しっかり顧客フォローをして、相手の記憶に残るよう働きかけることが大切です。
3.契約するメリットをきちんと伝える
商品やサービスを導入することでどのようなメリットが得られるのか、現状がどう変わるのかを明確に伝えます。
最初の商談で足りないと感じた部分があれば、補足資料を用意しましょう。
契約を先延ばしにするデメリットも伝えると、より効果的です。
4.顧客が検討している理由を確認し、契約を先延ばしにするデメリットを伝える
返事をもらう期限を確認し、決断するにあたって何を検討するのかを具体的に聞いておきます。
また、このタイミングで契約するとこんなメリットがあります、いつまでに答えを出さないと提案した商品やサービスが使えませんと伝えることで、他社との差別化ができ、顧客は決断しやすくなります。
5.顧客ファーストのフォローアップをする
顧客が抱えている課題や問題を解決できるよう、相手の立場を優先した姿勢を見せることが重要です。
営業マンは自社の商品やサービスを売ることに懸命になりがちですが、顧客が利益を出せるように考え、信頼を得ることが大切です。
常に顧客の立場に立っていることが伝わると、前向きに検討してくれる可能性が高まります。
フォローアップとして、顧客の課題に関する記事やアイデアなどの情報を送るのも良いでしょう。
契約成立のお礼メール
契約が成立した場合のお礼メールは、当日中に送信するのが鉄則です。
遅くても、翌日の朝一には送りましょう。
契約後も、顧客の期待に応えるべく、誠心誠意努力する姿勢を伝えます。
また、定型的な文面だと素っ気なくなるため、商談中の会話を思い出し、送る相手に合わせた言葉を付け加えましょう。
温かみを感じさせ、より感謝の気持ちが伝わります。
契約後のお礼メールは、お客様に安心感を与える役割も果たします。
本当に契約して良かったのだろうか、他社を選んだ方が良かったかもしれない、と思われないために、責任を持って今後も取り組んでいく姿勢を伝えます。
定期的にフォローし、信頼関係を築いていくことも大切です。
【例文】件名:ご契約ありがとうございます【株式会社〇〇】
株式会社△△ ▲▲様
平素よりお世話になっております。
株式会社〇〇の●●です。
本日はご多忙の中、お時間を割いていただき誠にありがとうございました。
また、弊社の{商品・サービス}のご契約をいただき、重ねて御礼申し上げます。
今後は、貴社事業のお役に立てるよう、弊社一丸となって取り組ませていただきます。
アフターケアにつきましても、万全を尽くす所存でございますので、ご質問・ご要望などございましたら、遠慮なくお申し付けください。
今後とも一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
「検討します」と言われた場合のフォローメール
たとえ契約が成立しなくても、商談後は、その日のうちにメールを送り、お礼を伝えます。
また、商談中に問題になった点がある場合は、解消するための資料を添付しましょう。
熱意を伝えることが大切です。
【例文】件名:本日はありがとうございました【株式会社〇〇】
株式会社△△ ▲▲様
平素より大変お世話になっております。
株式会社〇〇の●●です。
先日はご多忙の中、弊社の{商品名・サービスなど}を紹介する機会をいただきまして、誠にありがとうございました。
また、御社の課題についてもお話いただいたことに御礼申し上げます。
お打ち合わせ時にご依頼いただいておりました{商品・サービス名}についての詳しい資料をお送りいたします。
事例もご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
{商品・サービス資料のURL}
何かご不明な点やご依頼事項などございましたら、遠慮なくお申し付けください。
ご検討の程、何卒よろしくお願い申し上げます。
停滞している案件のフォローメール
契約に至らなかった場合、諦めてそのまま放置してしまう営業マンは多いようですが、しばらく時間を置くことでもう一度商談に持ち込める場合があります。
しかし、あまりにも時間が経ちすぎると商談内容を思い出してもらえず、メールを送ってもスルーされてしまう可能性があるため、メールの件名を工夫しましょう。
例えば、新規にメールを作成するのではなく、過去のメールに返信します。
すると、件名に「Re:」と付くので、以前メールのやり取りをした相手だと気づいてもらえます。
また、件名を「〇〇のご検討状況について」「その後いかがでしょうか」とすると、交流のある企業だと認識してもらいやすいでしょう。
再度営業をかける場合は、契約に至らなかった理由を解消できるような提案をすることが重要です。
料金が原因だった場合には、軽い負担で導入できるサービスの提案や、割引キャンペーンのお知らせをすると良いでしょう。
【例文】件名:新商品キャンペーンのお知らせ【株式会社〇〇】
平素より大変お世話になっております。
株式会社〇〇の●●です。
◎月◎日に{商品・サービス名}についてご提案の機会をいただきまして、誠にありがとうございました。
この度は、新商品の◇◇についてご連絡差し上げました。
新商品の◇◇は、おかげ様で大変ご好評をいただいており、貴社の◆◆という課題について、お役立ていただけるかと思います。
▽月▽日までにご連絡をいただけますと、キャンペーン特別価格にて納品が可能ですので、ぜひご検討いただきたく存じます。
その後のご注文は、数量確保が難しくなりますので、お早めにご連絡くださいますようお願い申し上げます。
キャンペーン価格でのお申し込みは、以下のページからご確認ください。
{申込みページのURL}
{商品・サービス名}についての詳しい資料は以下のページからご覧ください。
{商品・サービス資料のURL}
前回の打ち合わせから時間が経ちましたので、貴社のご状況などお聞かせいただければ幸いです。
何かご不明な点やご依頼事項などございましたら、遠慮なくお申し付けください。
引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。
受注できなくても後追い営業を続けることが大事
受注できなかった時に、すぐに諦めていませんか?契約率を上げるためには、まだやらなければいけないことがあります。
受注に至らなかった理由は、予算がなかった、商材に問題があったなど、何かしら原因がありますが、将来は状況が変わる可能性があります。
相手にとって必要となったタイミングを逃さないためには、良好な関係を保っておくことが大切です。後追い営業で、将来の契約につなげましょう。
まとめ
後追い営業の重要性がおわかりいただけましたか?
顧客が検討している間に何も行動を起こさなければ、他社に案件を取られてしまったり、話が流れてしまったりする可能性があります。
また、決断を先延ばしにする状況が長く続くと、ほとんどの場合良い結果をもたらしません。
そうならないよう、後追い営業をして顧客が離れてしまうことを防ぎ、決断を後押ししなければなりません。
また、受注できなかったからと言って、そこで連絡を絶つのではなく、相手の状況を把握し、将来を見据えて関係を保ち続けることが大切です。
後追い営業では、コミュニケーションが非常に重要です。
しっかりとヒアリングをして決断に至らない原因を明確にし、足りない部分を補えば、成約率は上がります。
細やかなフォローでお客様の不安を解消し、効果的に後追い営業をしていきましょう。
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