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アナログな情報共有術 社内のスタッフ間で情報共有がうまくできていないと、思わぬミスやトラブルの原因となるケースがありますよね。また、トラブルにはならなくても情報共有が円滑にできていないと業務の効率も悪く、働きにくい環境になるおそれがあります。 最近では情報共有ツールあるいはシステムを導入して、そういった課題を解決する企業も増えているようです。とはいえ、職場の環境やスタッフのデジタルリテラシーなどの要素で、なかなかデジタルを使った情報共有が難しいケースもあるでしょう。 今回の記事ではツールやシステムが導入しづらい場合に試す価値がある、アナログな方法での情報共有について紹介します。なかなかデジタルでの情報共有に踏み切れない職場のみなさんは、ぜひ参考にしてください。

そもそもアナログの情報共有とは?

まずは、そもそもアナログとは何かについて触れておきましょう。アナログはデジタルの対極にある概念で「連続的に変化する量で表される情報」と定義されます。少しわかりにくいですね。 私たちが仕事の上で一般的に使うアナログという言葉には、実は2つの意味があります。 ひとつはPCやマシンではなく人間が携わる、よく言えば人でしかできない仕事、悪くいえば泥臭い仕事という意味です。もうひとつは、効率が悪い仕事の全般を指すことがあります。 つまり、ポジティブな意味とネガティブな意味があるのです。情報共有という話題の中では、ネガティブな意味で使われることも多いようですが、アナログだからこそ価値を生む場面だってあるでしょう。 例えば職場のスタッフの一部の人たち、あるいは全員がデジタルリテラシーにおいて問題がある場合もあります。そんな環境でも情報共有を前向きに行うためにはアナログなアイデアが活きてくるでしょう。実際に、アナログな情報共有で業務効率が向上する場合もありえます。 では、アナログの情報共有とは何でしょうか。 それは物理的手法であるホワイトボードを使ったり回覧板を使ったり、連絡会議を行ったりなどの方法です。電話も同様です。メールやチャットが生まれる前は、それらが主な情報共有の方法でした。 また、高機能な情報共有ツールが出てきた今となっては、メールもアナログ的なニュアンスを帯びており、準アナログ的な方法といえるでしょう。 それらの馴染み深いツールのよいところは、情報共有ツールの導入と比べれば、コストが圧倒的に抑えられます。また、すぐに導入できるうえに、運用ルールはどんどん自分たちで改善できるという点も優れています。

アナログな情報共有の方法

アナログな情報共有方法 まずは、完全にアナログな方法による情報共有について解説します。 具体的な方法としては以下のとおりです。
  • ホワイトボード
  • 回覧板
  • 連絡会議
  • 連絡帳
  • 電話
  • FAX

  • 個別に見ていきましょう。

    ホワイトボード

    ホワイトボードはおそらく、多くの職場に設置されていることでしょう。主にスタッフの行動予定が記載されたり、特定の人宛の連絡事項が記載されたりします。 つまり、すでに情報共有の一旦を担っているガジェットだといえます。工場や調理作業場などの、スタッフがPCを使用しない職場では、重要な情報共有ツールとして機能していることも多いです。 一般的なオフィスが本格的に情報共有のために使うには、、行動予定で使うものとは別に準備する方がよいでしょう。新たなホワイトボードを導入するにしても、コストは低く抑えられます。 フォーマットの自由度も高く、職場に合うようなフォーマットにアレンジできるので、必要な項目を決めて、わかりやすく作りましょう。改善を重ねれば機能性も向上するはずです。また、緊急度が高いものはそれとわかる工夫をするなどで、効率が上がります。使い慣れてくればスタッフがホワイトボードを定期的にチェックするようになるので、スムーズに連絡や報告が進むでしょう。 シフト制の職場で、全員が集まることが少ない場合でも、特定のスタッフに宛てて書いたものが厳然と残ります。各人が出勤時にきちんとチェックを行えば、仕事の連絡で抜け漏れを防げます。 アナログとはいえ、使いようによってはデジタルツール顔負けの効果を発揮することも期待できます。もちろん込み入った情報に関しては、やはり会議や資料配布が必要です。それでも、日常的な業務の進行の潤滑油としては立派に機能します。

    連絡帳

    連絡帳は大学ノートなどに、必要な連絡報告を記入し、各人がチェックする方法です。ホワイトボードは大人数の場合に有効な方法で、こちらは少人数の情報共有に向いていると考えられます。 ホワイトボードよりもきめ細かい記載ができるので、職場の属性などによってはこちらのほうが機能的なケースもあるでしょう。

    ミーティング

    ミーティングは「ザ・アナログ」という感じの情報共有方法でもあり、基本中の基本です。スタッフ全員が同じ時間帯に職場に居合わせる機会がある職場なら、データ以外の生きた情報のやり取りに関してはミーティングに勝るものはないでしょう。 報告連絡と並行してディスカッションや意思決定もできるので、大変価値的です。定期的に(毎朝や決まった曜日の朝、あるいは終業前の時間などに)行えば、スタッフ間で常に情報を同期でき、部署としてスムーズに進んでいけるでしょう。

    電話連絡

    電話連絡は各スタッフがなかなか一堂に会せない場合に、特定のスタッフへの情報共有に向いている方法です。ただし普通に電話でやりとりするだけでは記録が残らないので、不完全な伝達に陥るリスクはあります。 それを避けるために、お互いの了解のもとで通話を録音しておくという方法があります。そうしておけば、後から曖昧になった部分を確認できます。また、テキストのやりとりとは違って、深く掘り下げていく会話もできることは大きなメリットです。 緊急性のあるものや、情報だけでなく感謝や喜び、謝罪などの意思も伝えたい場合には最適の方法でしょう。 全体への情報共有は別の方法が必要ですが、1on1のやり取りには活用の価値が高い方法です。

    回覧板

    回覧板を用いての情報共有は、緊急ではないけれど部署のスタッフ全員に伝えるべきことがあるケースで、有効な方法です。急がなくてよいのであれば、仕事が一段落した際に落ち着いて各人のペースで目を通せるので、内容もしっかり伝達できます。 どちらかといえばスタッフからの発信ではなく、上司や企業の上層部からの発信が一般的です。ホワイトボードと似ていますが、違う点は既読か未読かを判別できることでしょう。 既読者はサインをして、確認した痕跡を残すルールが一般的です。そうしておけば、回し漏れを防ぐことができます。

    FAX

    口頭で伝えることが難しい場所の情報や図表などには、FAXを用いることができます。スマホで画像にして送ることもできますが、FAXで送れば相手は直接FAX用紙にに必要な情報やメモなどを書き込めます。そういったアナログゆえの便利さはメリットです。 現実にPCを導入していない中小零細企業や個人事業主ではFAXの活用が今でも盛んです。ただし用紙やトナー交換が必要で、素早い対応には向いておらず、近い将来にはペーパーレス化、デジタル化を考えるべきという課題はあります。

    準アナログ的なメールによる情報共有の方法とコツ

    メールによる情報共有 準アナログ的な情報共有として、メールによる情報共有の方法とコツを見ていきましょう。 メールを社外との情報共有に活用する企業は、案外たくさんあります。なぜなら送受信日時や履歴が残るので、行き違いを避けるために有効なツールだからです。 社内においても所属部署やチームなどのセクションを横断した連絡や、特定のスタッフとの個別のやり取りなどに向いています。それぞれの仕事の特性や状況に合わせて、自在に使いわけることができるというのが特徴です。 メールは多くの局面で普通に使われるツールですが、その気になればちゃんとした情報共有や情報の蓄積ができるツールともいえるでしょう。 メールを情報共有に使う方法は、CCやBCCでスタッフに一斉送信するのがスタンダードなやり方です。社外の関係者にも情報発信にも使えます。 CCでは共通のテーマを持つ複数のスタッフ間で、やり取りをどんどん積み重ねていけます。それぞれからのアイデアや情報が載せられるので、活発なやり取りができると、共有した効果が現れやすい方法です。 また、BCCにおいては、本来そのテーマに絡んでいないけれど近々参加する予定のスタッフなどと、現状のリアルなやり取りを共有できます。そういうケースでは、高い共有効果が期待できます。 コツとして、CCやBCCをその都度入力するのが不便である場合には、情報共有専用のメールアドレスを設定するようにしましょう。最初から複数のメールアドレスと紐付けた設定をしておけば、CCやBCCを入力する手間をショートカットできます。 この方法の良いところは、1回の送信で複数の固定された宛先に届くため、情報共有の抜け漏れを防げることです。

    まとめ

    アナログな情報共有まとめ 情報共有の主流はたしかに情報共有ツールの導入ですが、費用もかかりデジタルリテラシーも必要なので、どの職場でも必ず上手くいくとはかぎりません。 職場によってはこれまでに使い慣れたツールである、ホワイトボードやFAX、電話、メール、回覧板といったアナログな方法の方が、効果が出やすいケースもあるでしょう。 いずれは情報共有ツールの導入が必要になるかもしれませんが、暫定的にはコストをかけず、アナログな方法でどんどん改善しながら進めるのも決して悪くありません。 すぐには情報共有ツールを導入しにくい職場のみなさんは、ここで紹介した情報やコツを参考に、アナログによる情報共有にトライしてみませんか。

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