m.noguchi 0 Comments
フィールドエンジニアとセールスエンジニアの違いは?その役割を解説 IT市場が拡大し業務が複雑化するにつれ、「IT系エンジニア」には、プログラマやシステムエンジニア以外にもさまざまな選択肢が生まれています。なかでも技術と人との間に立つ「フィールドエンジニア」と「セールスエンジニア」は、新たなビジネスの可能性を広げる職種として注目されています。 比較されることも多い2つの仕事について、業務内容と必要なスキルを解説します。

具体的にどんな仕事?フィールドエンジニアとセールスエンジニア

フィールドエンジニアとセールスエンジニアの違いは?その役割を解説 フィールドエンジニアは「現場を担当する技術者」、セールスエンジニアは「営業を担当する技術者」と言い換えることができます。システムが比較的単純なものであった頃には、営業担当者が一人で商談から導入、アフターサービスまで行うことも珍しくありませんでした。 しかし、急激に進化したIT技術と複雑化するシステム・ネットワーク・ソフトウェアに対して、営業担当者が一人で対応していてはすぐに限界がきてしまいます。現在は、営業活動のフェーズに合わせ、プリセールスエンジニア・セールスエンジニア・フィールドエンジニア(サービスエンジニア)などと分担し、それぞれの領域の専門家として案件にあたる企業が増えています。 フィールドエンジニアとセールスエンジニアについて、それぞれの仕事をみてみましょう。

フィールドエンジニアはどんな仕事?

フィールドエンジニアは、サービスエンジニアと呼ばれることもあり、この2つを一体化した「フィールドサービスエンジニア」と呼称している企業もあります。契約・導入を終えた案件を営業担当者から引き継ぎ、あらゆるアフターサービスを担当するのがフィールドエンジニアです。 身近なところでは、オフィスの複合機のサービス担当を想像すると理解しやすいでしょう。「備品・消耗品を届けてくれる」「相談事にのってくれる」「困ったときには駆けつけてくれる」「定期的にメンテナンス訪問してくれる」といったサービス担当の業務は、扱う製品・サービスが変わっても本質は変わりません。 どんなによい製品・サービスでも、運用後にトラブルが発生することは避けられず、不具合やトラブル、またさらなる要望などが迅速に解決されないと、お客様は失望してしまいます。こういった事態の解決にあたるフィールドエンジニアは、顧客満足度の向上に欠かせない存在なのです。 また、IT系のエンジニアは社内での業務が主ですが、フィールドエンジニアはお客様の元へ出向き、お客様のためにさまざまな業務を行う点が特徴的です。お客様のニーズを肌で感じられるので、企画・開発部門へフィードバックすれば新たなビジネスにつながります。 さらに、企業の顔としてお客様と相対し、「助けてくれてありがとう」と直接感謝されることの多い、やりがいのある仕事だといえるでしょう。

セールスエンジニアはどんな仕事?

セールスエンジニアは、営業担当者と共に案件にあたり、IT系の専門知識で案件の成功をサポートします。過去には営業担当者が製品を説明したり、必要なときだけ開発部門の人員が商談に同行したりしていました。 しかし、IT技術の進化と急速な発展に営業担当者の知識が追い付かないと、実現不可能な提案をしてしまったり、開発部門に負担がかかったりというトラブルが多発します。また、エンジニアが商談に同行しても、お客様と話すことに不慣れなため製品・サービスの特徴が正確に伝わらなかったり、その間のプロジェクト進行がストップしてしまったりというデメリットが生じます。 こういった時代を経て生まれたセールスエンジニアには、「お客様に正確な情報を伝えること」「実現可能な範囲で開発部門の負担にならない仕様にまとめること」という大切な役割が託されています。

フィールドエンジニアとセールスエンジニア、必要なスキルは?

フィールドエンジニアとセールスエンジニアの違いは?その役割を解説 セールスエンジニアとフィールドエンジニアは、それぞれ商談までと契約・導入後を担当しているため活躍するフィールドは異なります。しかし、専門知識と最新情報を持って製品を扱う、お客様に説明するシーンが多い、軽微なトラブル・仕様変更をその場で解決する能力が求められるなど、共通する点が多くあります。 2者に必要なスキルについて解説します。

共に製品や専門知識に深く精通している必要あり

ITシステムを扱うフィールドエンジニアは、お客様の事務所内や指定された現場でITシステムを構築することがあります。SE(システムエンジニア)などが用意した仕様書通りに必要な作業を行い、軽微なトラブルはその場で解決できるようなIT知識を身につけておかなければなりません。 セールスエンジニアはITシステムやサービス、ソフトウェアの商談に立ち合い、お客様からの質問へ的確に応えることが仕事です。営業担当者のサポートとして同席しているにも関わらず、「持ち帰って検討します」「調べて返答します」という回答ばかりでは信頼を失ってしまうでしょう。 いずれの職種も、自社製品やサービスに精通していることはもちろんのこと、IT技術の進歩に合わせて知識を深めておくことが大切です。

専門用語をわかりやすく説明できる会話力は共に必要

フィールドエンジニアはお客様から「何が原因でトラブルがおきたの」「どういう対処をしたの」「今後の対策は」といった質問を投げられることがあるでしょう。セールスエンジニアは製品やサービスの提案・デモ実演など、お客様に説明することが仕事です。 IT業界は専門用語が多いため、お客様に正確に理解してもらうには相手の反応から推察されるITリテラシーに合わせ、言葉を選びながら話すことが大切です。専門用語やITシステムの仕組みを「通訳」する意識で会話力を磨きましょう。

フィールドエンジニアはハードウェアの知識・技術力が重要

ハードウェアを取り扱うフィールドエンジニアは、製品知識とともに整備・メンテナンスのための技術力も重要です。機械製品では、トラブルの現象だけを解決しても原因がそのままでは再びトラブルが起こりかねないため、内部機構のどこに原因があるのか推理して、問題を絞り込んでいく作業が必要になることもあります。 お客様の業務へ支障のないよう、機械をストップする時間をなるべく短くして素早く対処したり、休日や夜間に対応したりということもあるため、体力的にも備えておく必要がある仕事です。

セールスエンジニアはIT系の知識以外に営業力も

セールスエンジニアは商談に同行することが多いため、お客様からは「ITに詳しい営業さん」とみられることがあります。「パソコンばかりをみて話す」「一気に説明をして口を挟む余地がない」「聞かれたことには正確に応えるけれど、自発的な提案がない」といった姿勢では、お客様との信頼関係を構築することは難しいでしょう。 お客様の困りごとへ親身になって対応する共感力、お客様も気づいていないニーズを聞き出すヒアリング力、課題と自社製品やIT技術をつなげる発想力など、営業スキルを身につければ、セールスエンジニアとしての仕事の質を高めることができるでしょう。

まとめ

セールスエンジニアとフィールドエンジニアは、セールスエンジニアが商談中、フィールドエンジニアが契約・導入後を担当するため、その活躍の場は異なります。しかし、製品知識やIT知識を持ってお客様の困りごとに相対するという点で、必要なスキルには多くの共通点があります。 IT技術やAIを搭載した精密機器などが人々の生活をより便利に豊かにしていく現代において、セールスエンジニアとフィールドエンジニアは、ITサービスやハードウェアの普及とスムーズな運用に欠かせない人材といえるでしょう。

無料で使える企業検索サービス

営業リスト・法人企業リスト