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営業職は個々の売上目標が決まっているため個人で行動することが多いというイメージが強いかと思います。

しかし、属人化してしまっている営業では不透明でマネジメントができなかったり、社員のモチベーションが下がってしまったりすることもあるのです。

そこで最近では、営業担当者一人ひとりの力を集結して営業活動をする「チーム営業」を取り入れている企業が多くなっています。

今回は、チーム営業のメリットやポイントについて解説するので、自社の営業体制を見直すきかっけにしてみてください。

個々の営業活動をチーム営業にすることのメリット

チームとして営業をするうえでのメリットをいくつかご紹介します。

問題定義しやすく課題と解決法が見つけやすい

個々に属人化してしまっている営業では、他の営業メンバーやマネージャーが案件の進捗を把握しきれないため、問題点を見逃してしまいミスやトラブルを招きやすくなります。また営業成績が落ち込んでいても、何が問題なのかがわからないためアドバイスをすることもできません。

しかしチーム営業では、メンバー全員で情報共有をしたり話し合いの時間を設けたりすることで、課題を早期に見つけられるのでトラブルを回避できるだけでなく、営業プロセスやアクションへのアドバイスやフォローアップもできるようになります。

チームメンバーの成長が早い

チームで取り組むことで成長の促進も期待できます。

なかなか営業がうまくいかない時期でも、他のメンバーの勝ちパターンを参考にしたり、提案書や企画書を共有してもらったりすることで、早い段階でスランプを抜けることができるでしょう。営業活動のナレッジやノウハウが共有できる環境であるチーム営業だからこそのメリットです。

チーム同士で切磋琢磨できる

単独の営業では自分の仕事を回すことに精一杯で周りを見ている余裕もありませんが、チーム営業では別チームの営業成績や案件進捗を共有できるため、自分のチームのモチベーションにもつながります。

もしミスやトラブルがあっても同じチームのメンバー同士で励まし合ったりフォローし合ったりできる環境なので、早い段階で気持ちを切り替えることができるでしょう。

新規メンバーの指導、育成がしやすい

成功事例や営業ノウハウを共有しやすい環境のため、新人メンバーでも早く営業のコツをつかんで独り立ちすることができます。また、新人営業をベテラン営業や成績のいい営業と組ませることで、直接指導することがでますので新人教育がしやすいというメリットもあります。

手厚い顧客対応ができる

チーム営業では一人に仕事が偏ることがないので、もし自分が手一杯でも他のメンバーがフォローしてくれます。急な呼び出しやトラブルがあったとき、自分は対応できなくても他のメンバーが対応してくれるため、顧客を待たせることなく対応することが可能です。

また、個々の営業では受注後のフォローなどには手が回らなかった場合でも、チーム営業にすることで役割分担をして受注後まで手厚くフォローすることもできるようになります。

チーム営業におけるメンバーの評価の仕方

チーム営業の課題の一つとして挙げられるのは「チームとして評価するのか、個人で評価するのか」という人事評価の問題です。

評価の仕組み次第でモチベーションを保ち成績アップが期待できるため、センシティブな問題ですがしっかりと取り組む必要があります。

士気を落とさずメンバーのやる気につながる評価方法が肝心

「チーム営業だから」という理由でチームの成績のみを評価基準にすると「チーム目標はクリアできているけど、Aさんは個人目標を達成していないから不公平だ」などの不満が出てしまう可能性も少なくありません。

反対に個人での行動や結果のみを評価しても「私は、自分の成績にならない他の人のフォローもしていたのに、そこは見てもらえていない」という意見が出てしまうこともあります。

チーム営業の場合は、メンバーのモチベーションを下げないような評価方法を検討する必要があるでしょう。

「個人+チーム」という評価方法もあり

チーム営業では、個人の評価とチームの評価を掛け合わせる方法もあります。

個人のパフォーマンスも正当に評価することもでき、「チームで成し遂げた」という達成感を共有することで団結力も高まります。

成績がいまいちだったメンバーでも「チームで達成できた」という嬉しさを味わうことができ、次は頑張ろうという気持ちに向かうことができます。

チームであることのメリットを感じられる評価方法を

前項の「個人+チーム」の評価方法では「チームで頑張ってよかった」と思えるので、チーム営業のメリットを感じることができるでしょう。

一人ひとりの成績が良くなればチームとしての成績も良くなり自分の評価にもつながるため、自然とやる気が上がって協力し合える仕組みができあがります。

チーム営業はリーダー選出が大きなカギ

チーム営業では、リーダーについても課題として挙げられることが多いです。リーダー選出を誤るとチームもうまく回らなくなるため、ポイントを押さえて人選しましょう。

バランスの良い人材を選ぶ

成績の良い営業担当者が必ずしもリーダーに向いているとは限りません。また、勤続年数が長いだけでもリーダーシップがあると判断することはできません。

リーダーの人選では、いろいろな要素で多角的に判断するようにしましょう。営業成績、リーダーシップ、コミュニケーションスキル、ティーチングもコーチングもできる、会社や組織の方針を理解しているなどの視点から分析し、バランスの良い人材がおすすめです。

会社側の立場でも方針や目標を理解できる人材を選ぶ

会社という組織で仕事をするうえで、会社の方針や目標に則ることも重要です。リーダーがそれらを理解していなければ、チームは的外れな方向に進んでしまうでしょう。

また、ビジネスシーンは流れが速く急な方針転換なども考えられるので、臨機応変に対応できる人がリーダーには向いています。

中立的な立場でチームの報告ができる人材を選ぶ

チームリーダーは、メンバーと部や課のマネージャーの間の役割を担います。メンバーの営業活動やチームの進捗などをマネージャーに報告し、マネージャーの指示をメンバーに落とし込まなければいけません。リーダーの主観で話したり、齟齬が生じるような言い方をしない、中立的な立場で話せる人材を選びましょう。

評価されるチームになるには

チーム内での情報共有を

メンバーとリーダーの間だけでなく、メンバー同士でも情報共有ができる仕組みを整えましょう。他のメンバーに助言してほしいときやフォローしてもらいたいときなど、事前に情報共有していることでスムーズに進みます。

CRMやSFAなどのデジタルツールを活用して、日頃から情報蓄積と共有の習慣をつけておくことがおすすめです。

新人はバランスよく各チームに配置する

複数のチームを作る際には、チームの実力が偏らないようにすることもポイントです。1チームに新人が集中しないように、バランスよく配置しましょう。

メンバーごとの相性を加味して配置する

チームがうまく回るかどうかは、メンバー同士の相性によっても左右されます。相性が悪いチームだと個々の能力が発揮できずに失敗してしまうこともあるので、それぞれの性格や適性、強みやボトルネックなどを把握して、お互いに補完し合えるようなメンバー構成にしましょう。

まとめ

チーム営業によってそれぞれの長所や強みを引き出して、売上のアップや生産性向上を狙うことができます。情報共有や評価体制などの仕組みを構築し、チーム営業を強化していきましょう。

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