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新規開拓でも既存顧客フォローでも、ターゲットを決めてアプローチしなければ的外れな営業になってしまい、充分な効果を得ることができません。限られた営業リソースで最大限の成果を出すためには、的確な営業アプローチがポイントです。

ターゲットの選定やアプローチの仕方は、購買行動や市場の変化に応じて見直していく必要があります。自社にとって最適なアプローチ方法や営業戦略を考え直してみましょう。

営業アプローチは事前準備が大切

ターゲットを定めずにやみくもにアプローチしてもうまくいきません。充分な事前準備をしてから営業戦略を設計していきましょう。

市場、顧客を正確に把握する

まずは自社が戦う市場と、ターゲットとなる顧客層を把握しなければ勝負はできません。

今の日本はあらゆる業界で市場が成熟し、品質面・性能面・価格面どれも大きく差を出すのが難しくなっています。そんな市場でより優位に立つためには、取り巻く環境や競合他社の動きなどを敏感に把握しておく必要があります。

また顧客についても充分に把握しておくことも重要。購買行動の変化や、今どのようなものが顕在的に/潜在的に求められているのかを抑えましょう。さらにBtoBの場合は、顧客となる業種が置かれている状況や課題、決裁フローなども把握しておきたいです。

分析の際には「SWOT分析」「3C分析」「PEST分析」などのフレームワークを活用してください。

自社の商材を客観的に分析する

市場や顧客を理解したら、自社の商材をどのようにアピールしていくかを考えるプロセスに進みます。自社商材を魅力的に伝えるためには、自社商材についてしっかりと把握しておく必要があります。

自社商材を客観的に分析するには「4P」というProduct(商材)・Price(価格)・Place(販売チャネルなど)・Promotion(販促手法など)の4つの視点から分析するフレームワークがおすすめです。

アプローチするターゲットを見極める

市場や自社商材について把握できたら、具体的にどのようなターゲットにアプローチするかを見極めましょう。

例として、BtoBの場合はターゲットの業種、企業規模、エリア、部署など。BtoCの場合はターゲットの性別、年代、エリア、趣味嗜好などを分析していきます。

また、より具体的にターゲットを絞りたいときはペルソナを設定するのも効果的です。

アプローチするターゲットのリストを作る

ターゲットのリストを作成することは効率的な営業活動には欠かせません。ここからは効果的な営業リストの作成方法をご紹介します。

営業リストとは

営業リストとは、営業活動を効率化するために営業先の情報をまとめたリストのことをいいます。組織によって「顧客リスト」「ターゲットリスト」「訪問リスト」などと呼び方が異なりますが、どれも営業するための顧客情報を一元化したものです。

営業リストには企業名、担当者名、業種、連絡先、住所などの情報がまとめられており、さらに取引履歴や訪問履歴などが記載されている場合もあります。

営業リストを基にして架電やメール、飛び込み営業などを行っていくため、効率的な営業活動には欠かせないものです。

既存顧客がいるならアップセル・クロスセルから拡げる

取引実績のある既存顧客がいる場合は、既存顧客の営業リストから作成しましょう。既存顧客とは既にある程度の信頼関係が構築できているため、アップセルやクロスセルを狙うことができるからです。また、取引実績があれば顧客情報が残っている場合が多いため、リソースをかけずにリストアップができるでしょう。

アップセルとは利用中サービスや購入済商品の上位版を購入してもらうことで、クロスセルとは利用中サービスや購入済商品の関連商品やオプションなどを追加で購入してもらうことをいいます。

アップセルもクロスセルも顧客単価を上昇させ、結果としてLTV(顧客生涯価値)を向上させることにつながります。

新規開拓リストはアプローチ方法まで考えて作成する

取引実績のない新規開拓のための営業リストを作成する際には、ターゲットの情報を一から手に入れる必要があります。インターネットを活用し、Web検索やデータベースなどからデータを入手しましょう。また営業リストを購入することでリストアップのリソースを削減することも可能です。

新規開拓リストを作成するときは、アプローチが実現可能かどうかも考慮しながら進めることがポイントです。連絡先を入手できない場合は直接飛び込み営業するしかありませんし、メールアドレスだけ入手できてもメールはスルーされてしまう可能性が高いので、リストアップしてもその後の営業につなげるのは難しいでしょう。新規開拓のリストアップの際には、そのターゲットに対してどんなアプローチができるのかまで考えてください。

ターゲットにあったアプローチ方法を考える

ターゲットにあわせた方法でアプローチすることでより高い効果が期待できます。自社の商材や営業戦略も併せてアプローチ方法を考えましょう。

電話営業によるアプローチ

相手と直接話すことができる電話営業(テレアポ)は多くの企業で取り入れられているアプローチ手法。相手の声色や雰囲気で温度感が分かりやすく、リアルタイムで簡単な商材の紹介などもしやすいというメリットがあります。しかしすぐに切られてしまうことも多いですし、一件ずつ時間がかかってしまうという注意点もはらんでいます。

メール営業によるアプローチ

メール営業は一度の配信で複数の企業にアプローチできるため、リソースを抑えることができます。資料や動画を添付できるのもメリット。しかし開封されずにスルーされてしまうことも多く、戦略を練らなければアポイントにつながる確率が低くなってしまうでしょう。

飛び込み営業によるアプローチ

ターゲットのもとにアポイントなく直接訪問する飛び込み営業は、オフラインのアプローチ手法の中でもメジャーなものです。

タイミングがよければそのまま商談に持ち込むことができますが、迷惑がられてしまったり人的リソースがかかるというデメリットもあります。

セミナー、ウェビナーを開催してアプローチ

オフラインのセミナーや、オンラインセミナー=ウェビナーを開催してアプローチすることも効果的です。

ターゲットは時間を取って参加してくれているため温度感が高いですし、自社商材の魅力を最大限アピールすることもできます。しかし、開催の準備にリソースがかかってしまうことや、そもそも参加者をどう集めるかなども考慮して検討しましょう。

行動リソース(労力・時間)配分を考慮した営業戦略を立てる

営業の労力や時間などの行動リソースは無限ではありません。限られたリソースで成果を出すためには、配分を考慮して営業戦略を立てましょう。

カテゴリ分けや優先順位を決める

ターゲットや売りたい商材ごとにカテゴリ分けや優先順位を決め、それに基づいてリソースを配分することで効率的に営業を進めることができます。

カテゴリ分けすることで、例えば「○年以上契約している既存顧客を対象にセミナーを開催する」「規模が○人以上の企業には電話、○人以下の企業にはメール」など、どのカテゴリにどれだけのリソースを配分するかを決めやすくなります。

結果だけでなく進捗状況も把握する

マネージャーは「今月は○件受注した」「今週は○件訪問した」などの結果だけでなく、営業担当者ひとりひとりの進捗状況も把握しましょう。

例えば「架電件数は目標をクリアしているのに訪問件数が少ない」などの課題を発見できれば、早期に対策を講じたりアドバイスをしたりすることができます。営業担当者からの日々の報告だけでなく、SFAやCRMなどでリアルタイムに進捗状況を共有しておくと良いでしょう。

PDCAサイクルを有効活用する

営業戦略は「立てて終わり」「実行して終わり」ではなく、検証して改善・改良していくことが重要です。効果を分析し、改善策を検証し、また実行していくPDCAサイクルを回していきましょう。営業戦略をブラッシュアップしていくことでより効果的な営業戦略を十個することができます。

まとめ

ターゲットを定めてアプローチ手法を考えることは、最大限の営業成果を出すための第一歩。今一度、自社の営業アプローチ戦略を見直して、成果につながるアプローチを検証し直してみてはいかがでしょうか。

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