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営業パーソンのモチベーションを保ってエンゲージメントを向上させるには、会社への貢献度を客観的に評価することがポイントです。「こんなに頑張っているのに評価してもらえない」と不満を感じてしまっては、やる気につながりません。 それではどのような評価基準を設けると、営業パーソンのやる気を引き出すことができるのでしょうか。 本記事では営業職の評価基準や、評価の仕方について解説します。

営業パーソンのやる気は評価基準次第?

「本人の適性に合った仕事内容を与えて給与も出しているのに、いまいちやる気を感じられない」と悩んでいる管理者は少なくありません。 それでは営業パーソン側の視点で考えてみましょう。おそらく「こんなに売上を上げているのに給与は変わらないし、昇進も約束されているわけではない」と不満に思っていることでしょう。 営業パーソンにとって、売上や働きぶりをしっかり評価してもらうことはやる気につながるのです。

給与や昇進につながるのが評価基準

会社に貢献するほど質の高い仕事をしてくれた営業パーソンには、会社としては相応の見返りを「報酬」や「役職」という形で示すことで、さらに営業パーソンのモチベーションにつながります。 その給与や昇進を決めるためのバロメーターが「評価基準」なのです。評価基準を基にして客観的・多角的に評価しましょう。

社員は評価されたがっている

毎日、頭と体をフル回転させて仕事をしている営業パーソンは、自分の頑張りを正当に評価してほしいと考えています。 例えば、子どもの頃のことを思い出してみてください。頑張って勉強してテストで100点をとったら親に褒められていましたよね。 大人も同じで、頑張りを評価してほしいのです。 しかし子どもと違って、仕事として頑張っている以上、褒めるだけではいけません。「これだけ売上たからこのくらい報酬を得ることができた」「これだけ頑張ったから役職が上がった」と、目に見える形で還元されることを望んでいます。 どんなに頑張っても給与やポジションが変わらなければ「こんなに頑張っているのに、もうやっていられない」と失望されるのは必然です。

営業職の評価基準とは?

評価基準に要素を盛り込みすぎると、複雑化して分かりにくくなってしまいます。なるべくシンプルに分かりやすくすることで、営業パーソンのモチベーションをアップさせることができるでしょう。

商品知識や判断力、統率力

まずは商品知識・判断力・統率力など、本人がもっているスキルの項目です。 商品知識や判断力は仕事をするにあたって必ず持ち合わせていなければいけないものですが、人によって差があるので正当に評価するべきでしょう。また、本人の努力次第でスキルアップをすることができる項目でもあるため、評価基準として設けておくと社員のやる気を引き出すこともできます。

仕事に対する取り組み方

計画的に進めているか、効率化を考えているか、ひとつひとつの仕事に責任感をもっているかなど、仕事に対する取り組み方も評価します。 意欲をもっているか、難しい目標でも諦めないかなど、マインドも評価してあげましょう。

成果や実績

そして、やはり頑張って成果を出した社員のことはしっかりと評価すべきです。成果や実績は、長期的目標と短期的目標の達成率で評価しましょう。

数値化しやすい営業実績の項目とは

売上金額や件数など数値として把握することができる項目を基準にして評価しましょう。スキルやマインド自体は数値化できませんが、それらが高くなければ数値を上げることもできないからです。 数値化しやすい評価項目は複数ありますが、事業計画や営業戦略に合わせて自社で取り入れる項目を決めてください。

金額

一件あたりの受注金額を評価項目とします。営業力が高くなければ大口の契約を取ることはできません。また、受注金額を上げるためにはクロスセルやアップセルなども狙わなければいけないため、営業スキルやマインドの高さを測ることができます。

件数

どのくらい受注したかという受注件数を指標とすることもできます。特に、新商品が発売されたときやキャンペーンを打ち出したときは、多くの件数を販売することが求められます。提案力や商談力だけでなく、計画性や効率性なども測ることができるでしょう。

リピート率

既存顧客との関係を構築して繰り返し購入してもらうことができるという指標も評価することができます。リピート率が高いほどLTV(顧客生涯価値)も高くなるため、会社への貢献度も高くなります。

業務の効率化

業務を効率化して多くの顧客に対応できるかどうかも評価指標とすることができます。リードタイムの短縮や残業時間などは数値として見ることができるでしょう。

コストダウン・利益率の改善

パートナー企業や外注企業がいる場合は、対応次第で利益率を改善することができます。優れた交渉力や折衝力、管理力などが求められますので評価されるべき項目です。

能力面の評価で参考にしたい基準例

定量的に数値として把握できる項目だけでなく、定性的な評価基準を設けておくことで、モチベーションを高めて結果として会社の成長にもつながります。ここでは、定性的に評価できる能力面の評価基準の例をご紹介します。

顧客の立場で課題を見つつ、必要な営業活動の計画が立てられるか

顧客を知るためには情報を収集・分析したりヒアリングをしたりする必要があります。そこで得られた情報を基にして顧客の課題や潜在的ニーズを探り、どのような営業アクションをどのように進めていくかという計画を立てることができるかどうかを評価します。

顧客との関係を構築、維持できる能力があるか

多くの顧客との信頼関係を構築することはリピーターを増やすことにもつながります。顧客との関係構築にはコミュニケーション力だけでなく、会話力や見た目の清潔感なども求められるため、能力面の評価もしやすいです。

顧客に関する情報を正しく認識できているか

顧客に関する正確な情報を認識していることで営業活動にも活かすことができます。業界の動向、組織内の相関関係、キーマン、直面している課題などを正しく把握しているかどうかを評価します。

社内外の人間とうまく交渉できる能力があるか

営業パーソンの交渉力は顧客に対してだけでなく、外部企業や社内メンバーに対しても必要です。関わる人に協力してもらうように交渉することで営業が円滑に進むため、説得力や折衝力などが高い人材は正当に評価されるべきです。

責任を持った行動ができているか

自分の役割や立場を理解して責任を持って行動できているかも評価項目とすることができます。テレアポや訪問などを面倒がらずに実行し、自分が関わる仕事すべてに責任を持って取り組んでいるかを見ましょう。

営業活動に必要な幅広い知識があるか

顧客に信頼感を与え、営業を円滑に進めるためには幅広い知識が必要です。商材についての知識だけでなく、市場や競合他社、流行にもアンテナを張っていなければいけません。また、自社商材に関わる法律や、契約をスムーズにするために契約の知識を持ち合わせているかも評価しましょう。

正しい評価で優秀な人材に離脱されない組織作りを

社員のやる気には評価が関係するということがご理解いただけたと思います。 質の高い仕事をしてくれた社員は正当に評価することでモチベーションを高め、さらに高いパフォーマンスをしてもらうことで、会社も社員もWin-Winの関係を築くことができるでしょう。 優秀な人材に「正当に評価してくれる会社に転職します」と言われないためにも、社員のやる気を引き出す評価基準を導入し、組織を強化していく必要があるのです。 今回ご紹介した評価基準や評価の方法を参考に、離職率を低下させ生産性を向上させる組織作りをしていきましょう。

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