Arano 0 Comments

あなたは「営業戦略」と「営業戦術」の違いがわかりますか?普段、仕事をしていく中で、当たり前に使っているこれらの言葉ですが、ただ似ているだけとなんとなく使ってはいませんか。

今回は、混同しやすい営業戦略と営業戦術の違いをご紹介します。意味が分かれば、計画の意図もわかりやすくなり、より積極的に行動できるようになるでしょう。

営業戦略と戦術は異なる

営業戦略と営業戦術は、似たような言葉なので同じ意味だと思って使っている人も多いようですが、実はこのふたつは異なるものなのです。

何かのプロジェクトを始める時には、欠かせない営業戦略と営業戦術の詳細を把握して進めていくことは必須となります。ビジネスマンであれば知っておいて損はありません。

営業戦略とは何か?

営業戦略とは、そのプロジェクトの「目的」のようなものを指します。プロジェクトには何年も時間をかけて進めていくものも多く、その最終的なゴール地点が見えていないと、チームのメンバー全員が同じ方向を目掛けて進んでいくことができません。この方向性が一致していない場合、無駄な動きや違う方向へ進んでしまい効率的に向かっていくことができないのです。

ターゲットはどんな人になるのか、予算はいくらなのか、どのくらいの期間でいくらの利益を出すのかなど、大きな枠組みでの作戦を立てます。ゴールから道がそれていないか、または最初の目標達成ができているかなど、定期的に確認する必要があります。

営業戦術とは何か?

営業戦術とは、営業戦略で設定した目的を達成するために、そのような方法でプロジェクトを進めていくかという具体的な作戦のことを指します。営業戦略は大きな枠組みでの目標だったのに対し、営業戦略は部署単位、またはチーム単位など、小さな単位で具体的な目標を定めていきます。

企業としての営業戦略はひとつしかありませんが、営業戦略は部署の数や社員の数ほど存在すると言えます。大切なことは「達成不可能な戦略を立てない」ことです。「絵に描いた餅」のような常識的に考えて達成不可能な戦略を立ててしまっては、当たり前ですが全く役には立たない上に、社員のモチベーションを下げてしまうことになりかねません。

一定期間行ってみて効果がないと判断した場合は、次の手に切り替えて進んでいくと言ったような柔軟な動きができるのが、営業戦術です。

マーケティングと違う?

営業戦術はマーケティングと似たような印象があるため、単に言い方が違うだけと認識している人も多く存在しますが、これらは異なるものです。

営業戦術で作戦を立てる前には、自社の市場内での立場を確認する必要があります。競合他社の存在や市場の成熟度などを把握した上で戦術を考えなければ、他社より大きな利益を得ることはできません。対して自社の製品が「売れる道筋」を考えることがマーケティングなのです。

勝てる営業戦略の立て方とは

営業戦略は、ただ目標を立てれば良いというものではありません。正確な枠組みを作っておくことは、プロジェクト成功への近道となります。

しかし、実際に営業戦略を立てるとなると、長期的な目標になるということもあり、なかなか難しいもの。では「勝てる」営業戦略の立て方をご紹介します。

状況を正確に把握する

営業戦略を立てる際に競合他社の動きを読むことも大切ですが、同時に自社の状況も正確に把握しておくことが大切です。

参入する業種の市場調査を行うことは、営業戦略を立てる際の第一歩だとも言えるでしょう。市場の動向や、成熟度、顧客のニーズを調査することで、自社商材をどのように売っていくかという道筋が見えてきます。

新規参入するにあたり、参入する余地があるのか、またはその市場の伸びしろなども把握できれば、商材価格の設定をはじめ、商材開発そのものにも影響してきます。

自社の強みと弱みを分析する

市場調査と同時に自社の強みと弱みを分析しましょう。他社にはない強みを最大限に活かすことは、その市場で自社が生き残っていく術となります。強みや弱みを全て洗い出すことは、プロジェクトの理解を深めることにもつながります。

これらを分析した際に、ただ強みを生かすだけではなく、「弱みをいかに強みに変えていくか」や「強みをより活かすためにはどうすれば良いのか」などを検討しましょう。「弱み」だと思っていた部分を分析し、違う角度から見てみると「強み」だったという場合もあります。

具体的に方針を固める

ただ漠然とした方針を決めても、社員は方向性が明確に見えず、バラバラに進んでしまいます。全員が同じ方向を向いていないところには、効率的に事業を進めることはできません。具体的に方針を固めることが大切です。

「ターゲット」をどの層にするのか、商材の「価格」はいくらに設定するのか、どのような「経路」で流通させるのか、「広告」はどのような方法にするのかなど、分析結果を反映させながら、決定していきましょう。いずれもターゲット層のニーズにあったものや、それらの層の目につきやすいPRが必要となります。

まとめ

営業戦略と営業戦術の違いというものは、Web上でも数多く紹介されています。分析方法も多々ありますが、多すぎるが故にかえって理解に苦しんでしまうということもあるのではないでしょうか。

しかし、営業戦略は「プロジェクトの目的」、営業戦術は「その目的を達成するためどうするかという具体的な方法」という基本は一緒ですので、社員が迷子になることなく同じ方向へ進んでいくためにもしっかり区別しておきましょう。

無料で使える企業検索サービス

営業リスト・法人企業リスト