一色 みわ 0 Comments
建設業界は、私たちの生活に欠かせない重要な分野であり、その発展は経済の健全性に密接に関連しています。 この記事では、建設業界の基本的な概要から、最新の動向、さらに今後の注目ポイントまで紹介します。BIZMAPSデータベースでの売上上位の企業も紹介しますので、建設業界の実情を知りたい人はぜひ最後までご覧ください。 なお、BIZMAPSでは 建設・建築業界に関連する企業を241633件掲載中です。この記事で紹介する以外の企業情報は【建設・建築業界】から参照できます。ぜひ合わせてご覧ください!

建設業界の定義や分類は?

建設業界は、社会の基盤を構築し、建物やインフラを建設・維持する業界です。この業界は、都市の発展やインフラの改善に欠かせず、経済の発展にも密接に関連しています。 ここでは、以下の5つについて見ていきましょう。
  • 建設業界の定義と分類
  • 建設業界の位置づけ
  • 建設業界の構造
  • 建設業界の主な業務内容
  • 建設業界の市場規模

建設業界の定義と分類

建設業界は、以下の8業種に所属する企業群を指します。
  • 建設・工事
  • 設備工事
  • プラント
  • 建材
  • 住宅設備
  • 建材・設備卸
  • リフォーム
  • 建設コンサルティング・測量
建設業界はさまざまな分野にわたり、多くの専門化された分野が含まれています。以下は一般的な建設・建築業界の分類です。 ■建設業界の主要な分野
  • 住宅建設:住宅用の建物・アパート・コンドミニアムなどの建設
  • 商業建設:商業施設・オフィスビル・ショッピングモールなどの建設
  • 工業建設:工場・倉庫・製造施設などの建設
  • 公共建設:道路・橋・鉄道・空港・公園・学校など公共施設の建設
  • インフラストラクチャー:水道・下水道・電力・通信・ガスなどの建設
■建築業界の専門分野
  • 建築設計:建物のデザイン・プランニング・設計
  • 建築施工:建物の実際の建設作業を担当し建設会社が関与
  • 建築材料製造:建設に使用される材料(コンクリート・鋼鉄・木材など)の製造
  • 建築技術:建物のエネルギー効率や持続可能性を向上させるための技術的なアプローチ
  • 建築管理:建設プロジェクトの計画・予算管理・品質管理

建設業界の位置づけ

内閣府の「2021年度国民経済計算」によると、建設産業の名目GDPは30.2兆円で、サービス業を除くと最大の産業であり、全体の5.5%を占めています。就業者数は474万人で、全産業中で7.0%を占め、フード産業や医療・介護産業に次ぐ数です。 建設産業は労働集約型で人的労働力に依存が高く、デジタル変革(DX)による効率化を進めているものの、他業界に比べて導入は遅れています。

建設業界の構造

建設業界は、建設プロジェクトに必要な材料や設備の製造、流通、さらには設計から施工までのプロセスにおいて、事業者が特化した役割を果たしています。 以下は各事業者の役割です。 ■材料・設備の製造
  • 建材メーカー
  • 住宅設備メーカー
■流通
  • 建材・設備部
■設計・施工
  • 土木や建築のゼネコン
  • 設備工事事業者
  • プラント事業者(工場建設)
  • リフォーム事業者
  • 建設コンサルティング事業者
各事業者はクライアントのニーズに応じて、建物や設備の建設を進めています。

建設業界の主な業務内容

建設・建築業界の主な業務内容には以下のようなものがあります。
  • 設計:建物や構造物の設計図の作成・設計プロセスの管理
  • 施工:建設プロジェクトの実際の建設作業・建材の調達・工事の進行管理
  • プロジェクト管理:予算管理・スケジュール管理・品質管理などプロジェクト全体の管理
  • 維持管理:建設が完成した後の保守・メンテナンス業務
  • 環境配慮:環境に優しい建築方法や材料の採用、エネルギー効率の向上

建設業界の市場規模

国土交通省の2023年度の報告によると、建設投資額は70.3兆円で、そのうち民間による建築投資が52.7%、政府発注の土木工事が27.0%を占めています。民間と政府の投資比率は66.0%と36.0%で、建築投資が61.8%、土木が38.2%です。 1996年の82兆円から減少し、2009年金融危機後は42兆円まで落ち込みましたが、東日本大震災後や東京オリンピック前の増加傾向が見られました。最近はコロナやコスト高の影響で成長が鈍化していますが、政府の防災・国土強靭化策により公共工事は堅調に推移しています。 参照:国土交通省「建設投資見通し」

建設業界の現状と動向

建設・建築業界の現状と動向は、国や地域によって異なりますが、注目すべきトレンドは以下の8つの要点です。
  1. 持続可能性へのシフト
環境への配慮が高まっており、建設業界も持続可能なプラクティスの導入に力を入れています。特に注目されているのは「エネルギー効率の向上」「廃棄物の削減」「再生可能エネルギーの活用」「緑の建築」などです。
  1. デジタル技術の普及
建設業界ではデジタル技術が急速に普及しています。建設プロジェクトの計画・デザイン・監視・管理において、ビル情報モデリング(BIM)・ドローン・クラウドベースのソリューションなどが広く使用されています。
  1. 労働力とスキルの課題
多くの地域の課題は、労働力不足です。技術的なスキルのニーズが高まっており、産業界は労働者の教育とトレーニングに焦点を当てています。
  1. 都市化の進行
世界中で都市化が進行しており、都市部への住宅需要とインフラ整備が高まっています。高層建築・交通インフラ・都市再生プロジェクトが増加中です。
  1. プロジェクトの透明性
プロジェクトの透明性を高めるために、ブロックチェーン技術やデジタルツイン(物理的な建物やインフラのデジタルモデル)の活用がさかんです。これらにより、プロジェクトの監視と品質管理が改善されています。
  1. 新たな建材と設計トレンド
新しい建材やデザイントレンドが登場しています。建設プロジェクトにおいて環境への影響を最小限に抑えながら、安全性と耐久性の確保を求められているのです。
  1. 建設業の経済動向
経済産業省の「建設業活動指数」では、2018年以降2010年の水準を上回っていますが、新型コロナウイルスの影響で民間建築活動は停滞し、公共建築と土木活動は安定しています。国土交通省の「住宅着工統計」によれば、新型コロナによる影響で2020年の新設住宅は大幅に減少し、その後の回復も鈍いです。
  1. 国際的な展望
建設・建築業界は国際的な競争が激化しており、新興国市場での機会も増加しています。多国籍企業がさまざまな国でプロジェクトを展開しており、国際的な視野は避けられない状況です。 これらの要因により、建設・建築業界は今後も変化し続け、成長と発展を続けるでしょう。

建設業界の今後の注目ポイント

建設業界はさまざまな変化に直面しており、次のようなポイントが今後の業界動向に大きな影響を与えると考えられます。
  1. 建設業界の構造変化
建設業界の伝統的なピラミッド型構造が変容しており、技術進化、市場の変化、規制の更新などが影響しています。業界全体での連携強化や効率的な資源配分が、これからの業界の発展を支える鍵となるでしょう。
  1. プラント業界のグローバル化
グローバル市場、特に新興国における工場建設の需要が増加しているため、国内プラント業界は国際競争力を高める戦略を急いでいます。これに含まれるのは、技術革新の導入、現地法規への適応、国際的なパートナーシップの構築などです。
  1. リフォーム市場の拡大
経済の変化と人口構成の変動により、既存の住宅ストックが増え続ける中でリフォーム市場は大きな成長を遂げています。業界はこれにどう対応するか、また新しいビジネスモデルやサービスをどう展開するかが重要な課題です。
  1. 労働力と人材の課題
日本を含む多くの国で進行中の人口減少と労働力不足は、建設業界にとって深刻な挑戦です。労働力コストの上昇はプロジェクトの費用を押し上げ、業界全体の利益率に影響を及ぼしています。
  1. 住宅着工件数の将来的な減少
住宅着工件数の減少は、都市部の再開発や郊外への住宅需要の移動、さらには新しい住宅技術への投資といった様々な動きを促しています。企業は、これらの変化にどのように対応し、どのような戦略を取るかが、存続と成長のために極めて重要です。

建設業界の売上ランキング10選

建設・工事分野では、大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設、竹中工務店がスーパーゼネコンとして業界を牽引しています。プラント分野では、日揮ホールディングス、千代田化工建設、東洋エンジニアリングが大手です。 また、リフォームでは専業事業者と大手設計・施工会社が手掛けており、建材と住宅設備はLIXILグループなど大手企業が存在感を示しています。 ここでは、BIZMAPSで建設業界として登録されている売上上位10社を、ランキング形式で紹介します。
  • 建設業界売上第1位:株式会社JERA
  • 建設業界売上第2位:東京ガス株式会社(東京瓦斯株式会社)
  • 建設業界売上第3位:ルーデン・ホールディングス株式会社
  • 建設業界売上第4位:清水建設株式会社
  • 建設業界売上第5位:株式会社大林組
  • 建設業界売上第6位:株式会社LIXIL
  • 建設業界売上第7位:飯田グループホールディングス株式会社
  • 建設業界売上第8位:大成建設株式会社
  • 建設業界売上第9位:株式会社竹中工務店
  • 建設業界売上第10位:鹿島建設株式会社
それぞれの企業情報を見ていきましょう。

第1位:株式会社JERA

株式会社JERAは、日本国内と国際的に活動するエネルギー企業です。同社は火力発電と石炭貿易に関する事業を展開しています。国外での経験を通じて得た専門知識を活かし、国内の電力供給の競争力向上を目指しています。 さらに、東京電力カフュエル&パワー・中部電力など、既存の火力発電所の新設プロジェクトにも尽力。国際市場においては、新興国を中心に発電インフラ事業を展開しています。 建設業界売上第1位:株式会社JERAの会社情報はこちら

第2位:東京ガス株式会社

東京ガス株式会社(東京瓦斯株式会社)は、幅広いエネルギー関連事業を展開している企業です。特に首都圏において、家庭、業務、工業、発電用の都市ガスおよびLNGの供給を行っています。 また、LNG基地、パイプライン、地域冷暖房センターなどの施設や設備の設計および建設にも取り組んでおり、太陽光、陸上風力、バイオマス発電を通じた電力供給にも積極的に対応。 さらに、オフィスや住宅の賃貸事業にも参入しており、多角的なビジネス展開を行っています。東京ガスは、エネルギー分野において幅広いサービスとソリューションを提供し、持続可能なエネルギー未来への貢献に努めています。 建設業界売上第2位:東京ガス株式会社(東京瓦斯株式会社)の会社情報はこちら

第3位:ルーデン・ホールディングス株式会社

ルーデン・ホールディングス株式会社は、幅広いビジネス分野で活動しており、以下の事業を展開中です。
  • ハウスケア事業:壁や床材へのコーティング加工・リフォーム工事・インテリア関連商品の販売
  • 総合不動産事業:不動産開発・不動産仲介・コンサルティング
  • ビル総合管理事業:ビルやマンションの管理・ビルメンテナンス・公共施設の清掃や設備管理
ルーデン・ホールディングスは、これらの異なる分野において幅広いサービスを提供し、顧客の多様なニーズに応えています。同社は、質の高いサービスとソリューションを提供し、ビジネスパートナーと共に持続的な成長を目指しています。 建設業界売上第3位:ルーデン・ホールディングス株式会社の会社情報はこちら

売上第4位:清水建設株式会社

清水建設株式会社は、幅広い建設プロジェクトを手がける総合建設企業です。主に建築や土木工事などの施工を請け負い、誠実な工事実績と顧客への献身的なアプローチを重要視しています。次世代に自信をもって引き継ぐべき「子どもたちに誇れるしごと」を提供しています。 国内外で建設実績を築く清水建設における、代表的なプロジェクトは以下のとおりです。
  • 富山県美術館
  • 東急プラザ銀座
  • 小名浜マリンブリッジ
建設業界売上第4位:清水建設株式会社の会社情報はこちら

第5位:株式会社大林組

株式会社大林組は、国内外での建設プロジェクト、地域および都市の開発、エンジニアリング・コンサルティング業務など多岐にわたる事業を展開している企業です。同社は建築分野において、マンションや商業施設など多様な建物の建設を手がけています。 土木事業では、トンネル、橋梁、ダムなどのインフラ構築に貢献しています。さらに、都心部を中心に賃貸不動産の開発にも着手しており、幅広い分野でのビジネスを展開中です。 大林組は、高品質な建設プロジェクトを提供し、持続可能な都市と地域の発展に貢献しています。 建設業界売上第5位:株式会社大林組の会社情報はこちら

第6位:株式会社LIXIL

株式会社LIXILは、住宅関連の水まわり製品と建材を開発・提供する企業です。 LIXILグループは、国内外で約300社の子会社と関連会社から構成されています。主要な事業は以下の5分野です。
  • ウォーターテクノロジー
  • ハウジングテクノロジー
  • ビルディングテクノロジー
  • 流通・小売
  • 住宅・サービス
多様な事業領域を通じて、LIXILは住宅産業における革新的なソリューションを提供し、お客様のニーズに応えています。同社は、水まわり製品や建材における品質とデザインに焦点を当て、持続可能な住環境の構築に貢献しています。 建設業界売上第6位:株式会社LIXILの会社情報はこちら

第7位:飯田グループホールディングス株式会社

飯田グループホールディングス株式会社は、子会社の経営管理業務などを担当する企業です。戸建分譲事業・マンション分譲事業・請負工事事業などに関連する子会社およびグループ企業の経営を管理しています。 主なグループ内企業は以下のとおりです。
  • 一建設株式会社
  • 株式会社飯田産業
  • 株式会社東栄住宅
  • タクトホーム株式会社
飯田グループホールディングスは、グループ企業を通じて不動産分野における幅広い活動を展開し、持続可能な住宅ソリューションを提供しています。 建設業界売上第7位:飯田グループホールディングス株式会社の会社情報はこちら

第8位:大成建設株式会社

大成建設株式会社は建築・土木・機器装置の設置工事および関連する企画を行う企業です。一般的に「スーパーゼネコン企業」として知られており、幅広い建設プロジェクトに取り組んでいます。 具体的には、
  • ビルの建築
  • 雨水幹線
  • スポーツ施設
  • ホテル
  • 教育施設
など、大規模な建物の建設を得意としています。 その他特殊なプロジェクトにも積極的に参加しており、一例としては寺院・神社・宗教施設の建設工事や法務庁舎の復旧工事などです。 大成建設は、多様な建設プロジェクトにおいて高い専門性と実績を持ち、幅広いニーズに応えています。 建設業界売上第8位:大成建設株式会社の会社情報はこちら

第9位:株式会社竹中工務店

株式会社竹中工務店は、ゼネコン(総合建設会社)として知られ、幅広い建設プロジェクトに携わっています。 以下は建設実績の一例です。
  • スポーツ施設:東京ドーム・札幌ドーム
  • 高層建築物:東京タワー・東京ミッドタウン・あべのハルカス
  • 大規模施設:空港旅客ターミナル・ショッピングモール
他にも、オフィスビル・マンション・ホテル・学校・病院・工場など多種多様な巨大建築物の設計・施工・管理に携わっています。 竹中工務店は、建築プロジェクトにおいて高い専門性と実績を誇り、多くの建物を創り上げています。 建設業界売上第9位:株式会社竹中工務店の会社情報はこちら

第10位:鹿島建設株式会社

鹿島建設株式会社は、建設・開発・設計・エンジニアリングなどの多彩な事業を展開している企業です。 土木分野においてはダム・山岳トンネル・橋梁・鉄道などのプロジェクトに取り組み、オフィスや商業施設の建築分野でも活躍しています。 環境保全分野では、再生可能エネルギーと廃棄物対策に専念し、伝統的な建築物の保護・再生、地震対策などにも幅広く関与。さらに医薬品関連施設・化粧品生産施設・物流施設などに対してもエンジニアリングサービスを提供しています。 鹿島建設は、多岐にわたるプロジェクトにおいて高い専門性を持ち、持続可能な社会の構築に貢献しています。 建設業界売上第10位:鹿島建設株式会社の会社情報はこちら

建設業界の定義や動向まとめ

建設・建築業界の概要と売上ランキングTOP10をご紹介しました。これらの企業は、業界内で圧倒的な成功を収めています。1位から10位までの企業における、高度なプロジェクト管理・技術革新・環境への配慮などは、年々の売上増加や国際的な展望を支える要因でしょう。 売上ランキングの上位企業は、持続可能性へのコミットメントやデジタル技術の導入により、将来の成長に向けて積極的なステップを踏んでいます。建設・建築業界は今後も変化し続け、より効率的で持続可能なプロジェクトの実現に向けて進化していくことでしょう。 BIZMAPSでは「建設・建築業界」のように業種の他にも、オリジナルタグを使ってさまざまなアプローチから企業情報を検索できます。国内170万社以上の基本情報を無料で閲覧でき、売上や従業員数などでターゲット企業の絞り込みも可能です。 さらに、お得にダウンロードし放題の「定額プラン」や、効率的にリストを増やせる「リストプラス」など4つの有料プランもご用意しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。 詳しくはこちらから!営業リストおすすめ無料検索サイト|BIZMAPS(ビズマップ) ▼その他のBIZMAPS掲載企業の特集はこちら! 【エリア別】全国の日本商工会議所を一覧でご紹介! 日本展示会協会の評判とは?日展協会員企業一覧から7社をピックアップして紹介! 東証一部の元上場企業一覧!再編の背景とは? オンラインで出展ができるJapan IT WeekはIT業界が一堂に集まる最大の出展会 国内の家具メーカー10社!大手から老舗メーカーまで各社の特徴を解説 Venture Doorとは?概要と関連企業を10社紹介! IT導入補助金2019支援事業者の注目10社を紹介!DX化を目指す中小企業は必見! ツクリンクの評判は?建設業界における注目企業を10社紹介!

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