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法人営業転職
法人営業は個人営業と比べると年収ややりがいが大きいと言われており、転職志望者にも人気が高い職種です。 未経験からでも転職することは可能ですが、向いている適性や必要なスキルがあります。 今回の記事では法人営業への転職を目指すみなさんに向けて、適性を確認してもらい、転職を成功させるためのスキルの磨き方や自己PR対策を解説します。

目次

法人営業とは?個人営業との違いも説明

法人営業転職違い 営業職の中でも、年収ややりがいが大きいほうだと言われているのが法人営業職です。 そのため、転職志望者に人気が高い傾向が見られます。 法人営業職への転職を検討しているみなさんにとって、それはどんな仕事か、個人営業との違いは何かなどが気になるのではないでしょうか。 ここでは法人営業の仕事についてわかりやすく解説し、個人営業との違いに関しても適宜説明を加えていきましょう。

法人営業の特徴

法人営業は一般消費者ではなく、企業法人に提供する商材(製品やサービス)を売り込む営業です。 一方、個人営業は一般消費者を顧客とします。 法人営業は個人営業に比べて、一般的に商材の価格が高くなる傾向があり、数十万円から数百万円、場合によっては数千万円を超えて億に及ぶ案件もあります。 また、当然ながら商材の費用対効果が厳しく問われるため、簡単に成約できるものではなく難易度が高い営業です。 法人営業が扱う領域としては、以下のような種類があります。 営業代行・営業支援/イベント代行/人材派遣サービス/給食サービス/コンサルティング/OA機器導入/広告代理/ITシステム開発・導入/原料調達/素材開発 以上はあくまでも一部であり、実際には膨大な数の製品やサービスが存在します。

法人営業のルート営業と新規開拓営業

法人営業には新規開拓営業とルート営業があります。 新規開拓営業は新しい顧客候補に営業をかけて、取引関係をゼロから構築する営業です。 市場調査に始まり、潜在顧客企業をリストアップし、電話やメール、Webマーケティングなどで接点を設けて商談に持ち込み、成約を目指します。 ルート営業は、既存の顧客企業を対象とし、追加受注や新商材の売り込みなどで継続的に関係を保つ営業で、ほとんどの営業マンはどちらかを専門とするのが一般的です。 個人営業は主に新規開拓になります。 リピート性がある商材では、定期的にDMやメールでフォローされますが、マンパワーでのルート営業的なアプローチはよほど高額商材でなければ見られません。

法人営業のやりがいや年収

年収に関しては、法人営業のほうが個人営業よりも、比較的高い傾向があります。 ビジネススケールの大きさや、商材価格の高さなどが関係するでしょう。 成約にはそれなりの戦略やスキルが必要な法人営業は、仕事として面白く成約すれば高い評価を得られて報酬にも反映しやすいので、やりがいを感じる人も多いです。 企業としても人材難の時代なので、成果を出せる有能な人材には高額報酬を提示してでも人材流出を避けたいでしょう。

法人営業の仕事の流れ

法人営業と個人営業のいずれも、顧客に自社商材を販売するのは同じですが、プロセスは法人営業のほうが複雑と言えるでしょう。 まず市場調査を行なって顧客層を設定し、潜在顧客リストを作成します。 次に電話やメール、セミナー(ウェビナー:オンラインセミナー)、Webサイトの問い合わせや資料請求などをきっかけとして、商談のアポイントを取ります。 潜在顧客企業の担当者を訪問して(コロナの影響でオンライン面談が増えている)プレゼンや商談を数回にわたって行うことになるでしょう。 相手が商材を理解したところで、相手からのリクエストを反映して提案を修正したり価格を調整したりが繰り返されます。 また、同時進行で決裁に関係するキーパーソン(複数人のこともある)に根回しの活動も必要です。先方の稟議などの決裁過程を待って商談成立となります。 そして納品後の1~2ヶ月後に代金回収となります。 このように、法人営業の仕事の流れは、商談が始まってからも複雑で期間が長くなりがちです。 個人営業の場合も最初の商談まではほとんど同じようなプロセスです。 しかし、本格的な商談に入れば、ほどなく決裁に至ることが多いでしょう。 最終決裁者はほとんどの場合、商談相手その人だからです。 ただし、個人営業でも不動産や保険、高級車などの高額な商材の場合は、成約までに時間がかかることもあります。 代金回収も、個人営業では前払いか納品と同時です。 法人営業のような掛売り(信用販売)は個人営業ではありえません。 つまり、個人営業は法人営業に見られるような集金トラブルがほとんどないのです。

法人営業のキャリアプラン

法人営業のキャリアプランについて、触れておきましょう。 基本的なキャリアプランは個人営業と共通しています。 どちらも、キャリアプランの基本は「管理職」「営業のスペシャリスト」「独立起業」「転職」の4つです。 ただし、転職を選んだ場合には、キャリアを活かせる仕事が異なってきます。 法人営業のキャリアを活かした転職先の仕事としては、コンサルタントが有望です。 法人営業で鍛えたのは、顧客ニーズや経営課題を引き出して解決・改善案を提案しサポートするスキルです。 それはそのまま、コンサルティングの仕事に活かせます。 コンサルティングファームへの転職が、活躍が期待できる選択肢に挙げられるでしょう。 一方、個人営業のキャリアを活かした転職先の仕事はMDが有望です。 MDは商品発注から販売までの、すべてに責任を持つ商品担当責任者を意味します。 個人営業で培ったコミュニケーションスキルや情報収集力、分析スキルはMDの業務に活かせます。 販売部門の目標達成を目指しての、戦略立案と実践が仕事です。 販売社員とのコミュニケーションにおいても、個人営業経験者なら価値観を共有しつつ上手にやり取りできるでしょう。 法人営業と個人営業の、どちらの経験者にも向いているのがマーケティング担当の仕事です。 どのような商品を誰にどうやって売るのかを考えて販促策を立案し施策する仕事で、顧客ニーズを引き出して提案してきたキャリアが活かせるでしょう。 法人営業そのものについては、以下の記事でより詳しく特集しているので、そちらも参考にしてください。 法人営業とは何か?求められるスキルや適性、BtoCとの違いと最近の傾向まで完全解説! また、法人営業と個人営業の違いについては以下の記事でフォーカスして、重点的に取り上げているので、ぜひ参考にご覧ください。 法人営業と個人営業の違いとは?転職成功を目指すなら知っておきたい8項目の違い!

あなたは法人営業に向いている人?未経験なら適性チェックを!

法人営業転職向いている人 法人営業には適性があります。 あなたの適性を見極めるために紹介しましょう。 主な適性は「誠実な人柄」「対話が上手」「我慢強い」です。 それぞれを補足しておきましょう。 法人営業は、あなたが企業を代表する立場で商談を進めます。 その上で相手の企業と、長期的な信頼関係を構築しなければなりません。 先方の担当者は、あなたを通じて企業の信頼性を判断します。 そのため、「誠実な人柄」であることが大前提です。 また、「対話が上手」であることも必要です。 ただし必ずしも「話し上手」ではありません。 むしろ「聞き上手」です。 「聞き上手」であれば、相手は心地よく話すことができます。 相手としては、話を真摯に聞いてくれる人だと感じれば、信頼感を持つでしょう。 そして、「我慢強い」ことが法人営業に求められます。 例えば営業電話に一日のほとんどの時間を費やしても、一件もアポイントが取れないこともあるでしょう。 商談に進んでも、なかなか成約に至らず時間だけが過ぎていくこともあるはずです。 そういう逆境においても、あきらめない辛抱強さが法人営業には大切となります。 苦しくても辛抱強く成果を見据えて努力を継続できる人が、業績を上げていけるからです。

法人営業転職に必要なスキルと磨く方法

法人営業転職スキル 法人営業に転職するために、必要なスキルとは何でしょう。 そしてそれを磨く方法はあるのでしょうか。 法人営業には大前提として身につけておくべき基本的なスキルが5つと、良好なパフォーマンスを発揮するために重要なスキルが3つあります。 個別に解説していきましょう。

法人営業のベースとなる5つの基本スキル

法人営業では高いスキルが求められます。 なぜなら、商材価格は高額で、説得すべき相手は上層部であり、人数も1人ではないからです。 そのスキルにも、まず以下のような5つの基本的なスキルがあります。 ●コミュニケーション能力 ●説明能力 ●想像力 ●事務処理能力 ●時間管理能力 これらは法人営業だけでなく、個人営業においても役立ちます。 「コミュニケーション能力」は、そもそも営業の基本スキルで、法人営業では特に大切です。 自分も相手も組織を代表しているので、通常よりコミュニケーションが慎重になるからです。 「説明能力」は商材の良さを理解してもらうために必要となります。 窓口担当者の先にいる決裁者たちに説明する機会には、彼ら全員に商材の価値を伝えることが求められます。 「想像力」は窓口担当者の立場や、その背後の状況、決裁者の意向などを想像するために必要です。 想像力を最大限に働かせ、最善の戦略を練ることが求められるからです。 「事務処理能力」商談成立後の、煩雑な事務処理業務に生かされます。 それを難なくこなす能力があれば、次々に案件にチャレンジできて業績を伸ばせるでしょう。 「時間管理能力」は営業アプローチが、活発化すればするほど必要になってきます。 継続的に結果を出すためには、月間目標を週間スケジュールに組み込み、1日の具体的なアクションに落とし込む、時間を支配する力が必要です。

法人営業で成果を上げるために重要な3つのスキル

法人営業は高額であるだけでなく、販売が難しいとされる無形商材(システムやサービス、金融商品、コンサルティングサポートなど)を扱うことも多いです。 形のない商材を売るためにも重要スキルとして、以下の3つが欠かせません。 ●傾聴力 ●提案力 ●説得力 ひとつずつ、見ていきましょう。 【傾聴力】 商談の流れに沿って、まずは顧客の欲するものを理解するために真摯に「傾聴」して、それを満たす最適な「提案」を出さなくてはなりません。 そしてその提案が価値あることを「説得」することで成約に至らしめるための、3つのスキルです。 「傾聴力」を駆使した真摯なヒアリングにより、先方企業の状況を深く理解し、課題やニーズを引き出すことが必要です。 本来人は自分の話を誰かに聞いてもらいたい願望を持っています。一方的に営業側が話をするのは論外です。 顧客側の意見や心情を受け止めることは、信頼関係構築に欠かせない要素です。 法人営業で一番大事なスキルは、この傾聴力かもしれません。 それなくして顧客ニーズや課題に気づくのは難しく、商談は進まないからです。 傾聴により先方の状況の理解が深まり、先方ではまだ認識できていない隠れたニーズや課題に気づけるかもしれません。 そうなれば、本来の提案に加えて新たな提案も付加することができ、商談規模が拡大することもありえます。 【提案力】 「提案力」は、傾聴によって引き出したニーズの満足や課題の解決・改善に、自社の製品やサービスを紐付ける提案をする力です。 商材を活用した提案に巧みに落とし込む力や、強力な資料を作る力が必要です。 それだけに終わらず、商談の終盤に確信を持ったプレゼンを展開する力でもあります。 【説得力】 「説得力」は、最終のクロージング段階に欠かせない、迷っている顧客側の人たちが決断するための背中を押す力です。 その源泉となるのがロジカルシンキングと言えるでしょう。 ロジカルシンキングはコンサルタントにも必須で、コンサルティングの要素を持つ法人営業担当者も、身につけておくべきスキルです。 高額な無形商材を買うかどうかを迷っているのは、心理的に購入後の費用対効果に不安があるからと言えるでしょう。 使用してみなければ本当の効果はわからないからこそ、迷うのです。 そんな場合に説得するためには、論理的に納得せざるを得ないほどの論旨が必要です。 法人営業担当者はロジカルシンキングをベースに、ひたすら合理性でその効果を解き明かし、説得する力を磨かなければなりません。

法人営業の重要スキルを選考に向けて磨こう!

前項で述べたとおり、法人営業では「傾聴力」「提案力」「説得力」という3つのスキルが重要なのです。 もちろん、基礎となる5つのスキルは大前提なので身につけておく必要がありますが、それほど難しいものではありません。 しかし、3つの重要スキルはそう簡単に身につくものではないので、日頃から意識して磨くための訓練に取り組むことをおすすめします。 ここからは、法人営業職を目指すには欠かせない、3つの重要スキルを磨く方法を解説しましょう。

傾聴力の磨き方

傾聴力を磨くためには、普段の会話の中に5W1Hを盛り込むことを意識すると効果的です。 必ずそのすべてを問いかける必要はなく、話の内容に応じて、適宜使用すると良いでしょう。 話の中で「いつそれが必要なのでしょう?」「誰がそれをお望みなのでしょうか?」「どのように決定されたのでしょうか?」などを間にはさむことが有効です。 そうすることで先方の頭の中が整理されていき、ニーズや課題を引き出しやすくなるでしょう。 また、限定質問と拡大質問の双方を使い分ける練習も効果的です。 臨機応変に質問形式を使い分けることによって、答えを引き出しやすくなります。 限定質問は答えが二者択一などに限定される質問の方法です。 拡大質問は回答者が自由に答えられる質問の方法となります。 例を挙げてみましょう。 例) 限定質問:御社の社長様の志向性に近いのはAとBのどちらでしょうか? 拡大質問:御社は何を求めてこの分野に参入し始めたのでしょうか? 考え方や意向の確認は限定質問を使い、ニーズや課題などのコアな情報を引き出したいときは、自由に答えられる拡大質問を使うのが有効です。

提案力の磨き方

次に「提案力」を磨くためには、「ゴールを明確にする」「聞き手の属性を知る」「話し方に注意する」「体全体で表現する」4つを心掛けましょう。 【ゴールを明確にする】 プレゼンに臨む際には最終ゴールとして、オーディエンスにどういう行動をとらせたいのかをあきらかにしておくことが大切です。 また、オーディエンスの属性が細かく把握できていれば、プレゼンに共感を与える要素が仕込みやすくなります。 【聞き手の属性を知る】 属性を知れば知るほどオーディエンスの価値観に寄り添うような言葉や表現、伝えるべき内容の選び方などからプレゼンの方向性を調整することが可能です。 オーディエンスの共感さえ得られれば、プレゼンはもはや成功したのと同じです。 【話し方に注意する】 さらには、話し方のちょっとした変化によって、説得力が変わってくることを知っておきましょう。 声の張り具合、抑揚や話すリズム、スピード感、そして間の取り方などが重要です。 難しい言葉が出てくる際にはゆっくりと聞き取りやすいように話、そしてはっきりと発声し、話題が変わる時にはちょっと意識して間を空けるなどを心掛けましょう。 オーディエンスが理解しやすいことを最優先にして、きめ細やかな配慮が大切です。 【体全体で表現する】 プレゼンの中で重要な部分に関しては、体全体で表現するようしましょう。 表情豊かにジェスチャーも交、声は張り気味で、全身で内容の重さを表現するのです。 使い過ぎずにここぞというタイミングにて、狙いすましてそういう表現を盛り込むのがコツです。

説得力の磨き方

説得力の源泉となるロジカルシンキングは、日頃の生活の中で、ここで紹介する7つのことをルーティーンにして心掛けると磨かれていきます。 【常に具体的に表現しよう】 説得力がある話をするためには、曖昧言葉である「ときどき」「そんな感じ」「ある程度」「だいたい」などの使用を避け、 数値や固有名詞をできるだけ使って具体的な表現を心掛けましょう。 例えば「近いうちにある程度納めます」ではなく、「今月の25日までに受注分の90%を納品します」のような表現こそ、説得力があります。 【世間の大きい事象を追跡しよう】 世の中を俯瞰し、現実に起こっている事象に対して、常に因果関係を考えて追跡しましょう。 すると本来別々で起こっている複数の事象に、実は関連性があることなどが察知できる場合があります。 時代の大きな流れを理解しようと日々努めることで、ロジカルシンキングは益々ブラッシュアップされるでしょう。 【結論から話すクセをつけよう】 どんなときも常に結論から話すようにすれば、相手にはその結論に至るまでの過程が伝わりやすくなります。 あなたは、頭の中で結論に至るまでの論旨を整理しつつ話さなければならないので、実践的にロジカルシンキングが鍛えられます。 最初のうちは整理し切れず、論旨を見失うことがあるかもしれませんが、訓練によって話しなが論旨を頭の中で整理できるようになるでしょう。 【なぜ?なに?から始めよう】 身の回りで起こる出来事のすべてに対して、とにかく「なぜそうなるのか?」「なにがそうさせるのか?」という問いかけをしましょう。 常に問い続けることで、ロジカルシンキングが鍛えられます。 このルーティーンは答えを見つけることよりも、なぜそうなのかと常に問いかける姿勢を身につけるためのものです。 【物事を因数分解しよう】 物事を、それ自体を成り立たせている個々の要素まで、因数分解しましょう。 それができなければ、論理的な思考は難しいからです。 きれいに分解されると物事の見通しが良くなって、成り立ちがすっきりと理解できるようになります。 身近な物事を対象に、それを成立させているひとつひとつの要素に分解するコツがわかってくると、情報の整理にも役立ちます。 【考えを「見える化」しよう】 ロジカルシンキングは、頭の中で考えていることを「見える化」すると理解しやすくなります。 そのために、考えている内容を文字や図に置き換えて書き出してみましょう。 そうすると欠けているものや不要なもの、関係がある重要なものなどが一目瞭然になります。 紙やスマホ、PCにでもなんでも、メモ書きレベルで良いので、考えの「見える化」の訓練として取り組みましょう。 【子供でもわかる​​ように話そう】 どんな崇高な考え方でも、聞いている人がそれを理解できなければまったく意味がりません。 専門用語などは使わず、平易な言葉で子供でもわかるように伝える努力をしましょう。 そのためには、表現や例え方に工夫が必要になるので、とても良い訓練になります。 なお、法人営業のスキルに関しては以下の記事で特集し、より詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。 【法人営業スキルアップ特集】必要スキルを網羅&無形商材を売るための必須3大スキルを磨く方法を徹底解説!

転職成功のための履歴書「志望動機・自己PR欄」の書き方と例文

法人営業転職履歴書 法人営業職への転職を成功させるためには、まず書類選考の段階での履歴書の「志望動機・自己PR欄」が非常に大切となります。 新卒であればそれほどでもありませんが、中途採用ともなるとその部分に込められたメッセージで選考の「初動」が決まるのです。 ここからは法人営業に転職する際の、履歴書での志望動機の書き方について解説していきます。 的を射た志望動機を書くためには、まず企業側の採用担当者がなぜ志望動機を重視するかの意図を見極め、そこから逆算しましょう。

採用担当者が志望動機・自己PR欄を重視する意図から逆算しよう

採用担当者は候補者が提出する履歴書の内容の中で、特に志望動機・自己PR欄を重視すると言われています。 その意図は一体何でしょうか? それは「なぜ自社なのか」「なぜその候補者は自薦できるのか」「その候補者は本気なのか」の3点を見極めたいからです。 その3点に対応する志望動機・自己PRを書けば、採用担当者の心の響く可能性が高まります。 「なぜ自社なのか」を採用担当者が確認するのはミスマッチを避けたいからです。 人材採用コストは1人採用するのに数十万円がかかると言われます。 入ってもすぐに辞められると、企業には大きなロスになるので、採用担当者はミスマッチを絶対に避けたいのです。 「なぜその候補者は自薦できるのか」を採用担当者が確認するのは、企業にとってその候補者である必然性、つまり「自社の戦力になれるのか」が知りたいからです。 候補者が自薦する裏付けがなければ、採用するメリットが見出せません。 「その候補者は本気なのか」を採用担当者が確認するのは、ずばり「候補者の志望度は本当に高いのか」を知りたいからです。 候補者が求める人材像に合致して内定を出しても、第一志望企業が他にあり、そこに受かると内定辞退もありえます。 そうなると採用計画が大きく乱れるので、当然ながら企業は内定を出すのに慎重にならざるをえません。 だからこそ、本気で入社したいのかを見極めたいのです。

論理的文章で必然性と熱意を伝えよう

採用担当者の3つの意図に対応するための志望動機・自己PR欄の内容を作成するには、必然性と熱意が的確に伝わるように、論理的に文章を構築しましょう。 そのためにPREP法を使うのがおすすめです。PREP法は説得力のある、論理的な文章を書くためのフレームワークです。 P:Point=結論・R:Reason=理由・E:Example=具体例・P:Point=再び結論 以上のような構成で文章にすると、読む(聞く)人に伝わりやすくて説得力がある文章になります。 ちなみに、この手法はあらゆるメッセージに応用でき、面接本番での対応にも活用できます。 面接でも志望動機や自己PRに関する問いかけがあるはずなので、その際にはPREP法で答えましょう。 PREP法を身につけておくと、さまざまな場面で役に立ちます。 それでは、志望動機・自己PR欄を書く想定で解説します。 【結論】 冒頭に、「なぜ自社なのか」の答えにもなる志望動機を、簡潔にまとめて書きましょう。 それが伝われば、採用担当者の「ミスマッチは避けたい」ニーズを満せます。 例文) 私は貴社の顧客企業を大切にする理念に深く共鳴しました。 消費財メーカーで培った経験を活かし貴社の法人営業に携わりたく、志願することを決めました。 【理由】と【具体例】 続いて、「なぜその候補者は自薦できるのか」の答えになる「理由」と「具体例」を書きましょう。 自分を推す理由とその裏付けとなる具体例を書くのです。 ここを伝えることができれば、採用担当者の「自社の戦力になれるのか」が知りたいニーズを満たせます。 ちなみに、理由と具体例は順番が逆になっても良いので、自然な文章にしましょう。 例文) 貴社がこの四半世紀にわたって営々と堅実に発展させてきた保険ビジネスに、現職を通して充分に磨いてきた市場調査とマーケティングで戦略を組む手法を活かして、必ず貢献できると感じております。 【再び結論】 再び結論で「その候補者は本気なのか」に対応しましょう。 コツとしては、自分の成長が企業の発展とつながるようなビジョンで締める書き方です。 これによって、採用担当者の「候補者の志望度は本当に高いのか」を知りたいニーズを満たせば、第一段階の書類選考を突破できる可能性が高いです。 そして採用担当者の心に残る強い印象は、面接での好印象を後押しするでしょう。 例文) 貴社の法人営業部門の大いなる発展のお役に立てる自分の将来像を見据えながら、勇気を持ってトライするつもりで志願いたします。 このように、PREP法を使用した論理的で説得ある文章にて、志望動機・自己PR欄を作成して、面接に進む足がかりをしっかりつかみましょう。 最後に未経験からの法人営業職への転職のケースと、経験者のメースのそれぞれの志望動機・自己PR欄の記載例を紹介しますので、PREPに沿っていることを確認して、参考にしてください。 【記載例A:法人営業未経験者の場合】 私は貴社の〇〇〇〇システム販売に特化して、その分野では他社の追随を許さない方向性に感銘し、 その分野の最高峰に登り詰めつつある貴社の発展に貢献させていただきたい一心で応募を決めました。 私は大学卒業後の8年間に渡って、個人営業一筋でしたが、法人営業や〇〇〇〇システムは未経験です。 応募を決めた直後に関連書籍を10冊購入し、基礎学習の緒に就きました。 すでに半分は読破し、アウトラインが理解できるようになりました。 私自身の強みである集中力を発揮して基礎を1日も早くスターし、最前線の現場での実践を通してさらに知見を磨きつつ、必ず貴社の躍進のお役に立つことを決意しています。 【記載例B:法人営業経験者の場合】 私はこの〇〇エリア内の〇〇〇業界を大切にし、業績拡大がそのまま地域貢献につながる貴社の素晴らしい経営理念を知り、今後の展開にともに参加したい思いで志願を決意しました。 現職の〇〇〇〇関連の法人営業に携わったこの5年間で地域をすみずみまで歩きまわって営業活動をしてきた私だからこそ、 その経験と身につけた営業スキルを貴社の顧客拡大に役立てられると自負しています。 この〇〇エリア全体を舞台として貴社の法人営業担当として奔走する私のイメージを実現することが、 そのまま貴社の業績拡大、ひいては地域貢献に結び付くと確信して謹んで志願いたします。 いずれもPREP法に沿って論旨を組み立ててあり、それを意識せずに書かれたライバルの志望動機・自己PR欄と差別化できる可能性が高いと言えるでしょう。 ここで紹介した記載例は内容をアレンジする前提で、テンプレート的に応用できるので、参考にしてください。 なお、志望動機に関しては以下の記事で詳しく特集しているので、ぜひこちらもご覧ください。 法人営業への転職成功に向けた志望動機の書き方必勝法とは?応用可能な例文も満載!

まとめ

法人営業転職まとめ 法人営業職は営業職の中でも、営業プロセスは複雑でそれだけ高いスキルが必要です。 その分、成果次第で大きな収入が得られ、やりがいが感じられる仕事と言えるでしょう。 転職のためには、ここで紹介した重要スキルを磨きながら、自己PR対策をしっかりと施すことがおすすめです。 そして書類選考を突破し、面接でもPREP法で堂々と論理的に自己PRして内定を勝ち取り、転職に成功しましょう。

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