風野ミユ 0 Comments
法人営業楽 営業と言えば辛くて大変そうだというイメージを持っている方も多いでしょう。 「営業の中でも比較的楽な仕事はないの?」 「ルート営業と新規開拓営業の違いは?」 「ルート法人営業が楽だって聞いたけど本当?」 こんな疑問をお持ちの方に、法人営業と個人営業の違い、営業の種類、ルート営業のメリットデメリットなどを、分かりやすく解説します。

法人営業が個人営業より楽である理由2つ

法人営業楽理由 BtoBとも呼ばれる法人営業は、対個人に行う営業と比べると、比較的精神的負担が軽いと言われています。 その理由は大きく分けて次の2つです。 1.顧客に会社の代表者として扱われるから 2.ニーズに合えば成約しやすいから 法人営業の場合は、会社同士のやりとりとなるため、顧客も営業マンに対して、あまり無下な態度が取れないのが一般的です。 営業マンは会社の看板を背負って営業を行うため、会社の規模が大きく知名度が高いほど、門前払いされる状況は少なくなるでしょう。 また、顧客である会社のニーズに合わせた提案が出来れば、受注が決まりやすいのが法人営業の特徴です。 個人営業の場合は顧客がメリットを感じても、自分のお金を出して購入するという行為自体にブレーキが掛かる場合があります。 しかし法人営業では、必要な予算が事前に組まれており、担当者にメリットを感じさせることができれば、導入を検討してくれる可能性が高くなります。 法人営業を詳しく解説したこちらの記事も是非参考にしてみてください。

法人営業の種類別仕事内容解説

法人営業を仕事内容で大別すると、次の5つになります。 1.ルート営業 2.新規開拓営業 3.代理店営業 4.テレアポ 5.インサイドセールス どれも法人営業という同じグループに属していますが、それぞれ仕事内容や役割は大きく異なります。

ルート営業

ルート営業とは、既に付き合いのある会社を対象に行う営業手法です。 信頼関係が出来ている取引先の場合は、営業に従事する営業マンの心理的負担も軽くなります。 ルート営業の仕事内容は、商品やサービスのアフターフォローや、問題点改善の提案、関連した新商品の案内などです。 同じルート営業でも、会社によって営業マンが複数の顧客を担当したり、一社のみに毎日通ってサポートしたりと、様々な営業スタイルがあります。 既存の顧客と一緒に問題に取り組みながら、会社を成長させていくパートナーのような役割を果たします。

新規開拓営業(飛び込み営業)

一般的に「営業」と聞いて、多くの方がイメージするのが、新規開拓営業ではないでしょうか? 新規開拓営業はその名の通り、新しい取引先獲得を目的として行われる営業活動です。 これまでに取引の経験がないため、事前に見込み客の情報を収集して、ニーズに合った提案を行う必要があります。 アポイントなしで企業を訪問するスタイルの営業手法は、飛び込み営業と呼ばれます。 飛び込み営業は、受付で断られてしまう可能性も高く、商談にこぎつけるまでに苦労を要します。 断られる可能性が高い分、営業マンに精神的負担がかかりやすい営業スタイルです。

代理店営業

代理店営業とは、販売代理店(販売パートナー)を対象とした営業を指します。 代理店が上手く機能し、販売実績を上げられるように、手助けをします。 仕事内容は多岐に渡りますが、新規代理店の獲得、代理店条件の確認、ノルマの設定、業務改善、営業同行などがあります。 代理店と信頼関係を築きながら、長期的な成果を目指して改善活動を行っていく、少し珍しいタイプの営業手法です。

テレアポ

テレアポはご存じの通り、リストアップされた企業リストを元に、ひたすら電話を掛けてアポイント獲得を目指す営業手法です。 非対面での営業は、視覚的なコミュニケーション要素が省かれるため、話を聞いてもらうには高度なスキルが必要です。 1回の電話でアポイントが取れる可能性は低いため、断られても気にし過ぎず、前向きな気持ちで臨むことが大事です。 電話でのコミュニケーションを苦手にしている人には、負担が大きいかもしれません。

インサイドセールス

インサイドセールスは内勤で行う営業のエキスパートで、見込み客(リード)の育成・選別、最終的な商談の打診、成約に至らなかった顧客のアフターフォローなどを行います。 テレアポと混同されてしまう場合も多いインサイドセールスですが、両者には明確な違いがあります。 テレアポがアポイントの獲得が目標なのに対して、インサイドセールスの目標は成約確率の高い見込み客を多く育てることです。 非対面のコミュニケーションで、顧客と比較的長い時間を掛け、信頼関係を築く必要があります。 テレアポとインサイドセールスについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

法人営業の中で楽なのはルート営業!

法人営業楽ルート 5種類の法人営業の仕事内容をご紹介しましたが、中でもルート営業が比較的楽だといわれています。 その理由は次の4つです。 ・顧客との関係が出来上がっている ・ノルマが厳しくない場合が多い ・時間外対応はあまり多くない ・スケジュールが組みやすい ルート営業は既存の顧客を対象にする営業なので、「どんな人が出てくるか分からない…」といった恐怖からは解放されます。 また、提案よりも製品のサポートや問題点の確認など、顧客に寄り添って行う活動がメインになるため、新規開拓営業に比べるとノルマの負担は軽くなります。 関係が出来ている顧客の訪問になるので、何かと融通が付けやすく、突発的なトラブル以外は、スケジュールを組みやすく、時間外対応も少なくて済むでしょう。

法人ルート営業のメリット・デメリット

楽だといわれている法人ルート営業ですが、もちろんデメリットがないわけではありません。 この章では、法人ルート営業のメリットとデメリットを分かりやすく解説します。
メリット デメリット
ニーズに合えば契約してもらえる 取引先を替え変更したがらない
顧客と関係性が出来上がっている 苦手の顧客とも関係が続く
スケールの大きい仕事ができる 取引額が高額である
人脈を広げられる 新しい人に出会うチャンスは少ない
ノルマの負担が少ない 契約打ち切りになると大変
残業が少なめ トラブルの際は対応必須
【成約のチャンスは多いが変化を嫌う企業文化の障壁は高い】 冒頭でも解説した通り、企業は利益を追求している組織なので、提案する商品がニーズにマッチすれば成約となる可能性も高くなります。 しかし成約となると、それまで利用していた取引先やシステムを変更することになるため、変化することに不安を覚える企業が多いのが実情です。 歴史がある企業ほどその傾向が強く、既存の取引先や作業システムを新しいものに替えるには、それだけ検討や導入にも時間が掛かります。 【関係性ができていて楽だが逃げ出すこともできない】 法人ルート営業は、既存の顧客回りをするのが仕事であるため、いちから関係性を築く必要はありません。 そのため、もし担当する顧客の中に、自分と合わないと感じる顧客が居たとしても放り出すことはできません。 自分で関係性を築く苦労をしなくて良い分、既存の関係性を壊さず、その上で新しい担当者として取引先に認めてもらう努力が必要です。 【スケールの大きい仕事が魅力だが責任は重い】 対個人営業よりも、一般的にスケールの大きい仕事を担当できるのが、法人ルート営業の魅力です。 スケールの大きさに比例して、契約に掛かる費用も大きくなるのは、容易に想像できるでしょう。 費用が高額になれば、契約する顧客も慎重になります。 1つ1つの契約が持つ責任も重くなるので、商談をする際にプレッシャーを感じることもあるでしょう。 【他企業に人脈を獲得できるが範囲は限られている】 法人ルート営業のメリットは、長期間を掛けて顧客と向き合うので、他の企業に人脈を作ることができる点です。 中には取引先の担当者に気に入られて、営業マンがスカウトされるなんて話もあるそうです。 一方で法人ルート営業では、新規開拓が少ないため、人脈を広げていくにはあまり向いていません。 担当している顧客に、じっくり向き合う姿勢が重要です。 【ノルマの負担は少ないが失敗は許されない】 新規営業など新たな契約のチャンスを探っていく営業スタイルに比べると、法人ルート営業はノルマの負担が少ないという特徴があります。 なぜなら、既に契約をしている顧客なので、そのまま付き合いを続けてもらうだけで、会社には利益が出ているからです。 反対にもし途中で契約を切られることになったら…、会社に与えるダメージはかなり大きいものになります。 法人ルート営業は、新規獲得へのプレッシャーは少ないが、何時でも失敗が許されないという緊張感がある仕事です。 【残業は少ないがトラブル対応は必須】 法人ルート営業は、企業相手の営業なので、主に営業時間内に顧客を訪問し対応を行います。 既に契約をしてくれている顧客のサポートなどがメイン業務であるため、スピード感よりも細やかで柔軟な対応が求められます。 訪問の時間も事前にある程度、融通を利かせられる場合も多く、営業職の中ではルート営業は、残業が少なめというメリットがあります。 一方でもし担当先で何かトラブルがあった場合は、真っ先に対応しなくてはなりません。 その場合は、就業時間や週末関係なく仕事をしなければならない可能性もあるでしょう。

法人ルート営業に適性がある人の特徴6個

法人ルート営業で活躍できる人は、次のような適性を持っている人が多いです。 ・新しい挑戦より安定感を好む ・ものごとにじっくり取り組める ・人の話を聞くのが好き・上手い ・自己管理能力が高い ・客観的な視点が持てる ・責任感が強い それぞれの特徴について詳しく見てみましょう。

①緊迫した状況より安定感のある状況を好む

法人ルート営業は、既存顧客と向き合い、一緒に問題解決に向けて取り組む姿勢が必要です。 顧客の抱える問題によっては、何日も同じような状況に頭をひねらせる必要もあるかもしれません。 そのため、新規開拓営業と比べると、日々の業務は安定感がある状況で行われる場合が多いでしょう。 何かに挑戦していくような緊張感のある状況より、安定感がある状況において力が発揮できるという人に、法人ルート営業は向いています。

②ものごとにじっくり取り組める

企業活動というのは、契約を1つするのにも、多くの部門や担当者が関り、じっくり検討しながら進めていくものです。 そんな企業活動の特徴を鑑みて、法人ルート営業には、ものごとに粘り強く取り組める人が適しているといえるでしょう。 担当している企業が抱える問題を一緒に解決していく場合も、あらゆる可能性を考え、ひとつひとつ取り組んで、実際に運営してみる必要があるからです。 日頃から気になる事があるとじっくり考え込んでしまうような人は、法人ルート営業で活躍できる素質があるかもしれませんね。

③人の話を聞くのが好き・上手い

「商談の上手い営業マンは、さぞかし話し上手なんだろう…」と思っている方も多いかもしれませんが、実は成績の良い営業マンは、総じて聞き上手だと言われています。 それは営業トークの核となるのが、顧客のニーズを掴んで、適切な提案をするための、ヒアリングの工程だからです。 企業相手の営業の場合は、商品やサービスにメリットを感じてもらえれば、成約の可能性がグッと高まるため、ニーズの把握が何よりも重要になります。 人は一般的に、信頼のおける相手、居心地の良い雰囲気の中でしか、なかなか本音を話すことをしません。 相手がもっと話したい、もっと聞いてほしいと思えるような雰囲気を、作り出すことができるかどうかが、営業マンの腕の見せ所です。 営業トークについてまとめたこちらの記事も是非参考にしてみてください。

④自己管理能力が高い

法人ルート営業には、高い自己管理能力が欠かせません。 例えば担当している複数の取引先をどの順番で回るのか、どの頻度でフォローを入れるのか、どのタイミングで新たな提案をするのか、会社からある程度の指示があるとはいっても、自分で計画を立てて実行する必要があります。 限られた業務時間の中で行う営業活動についての、効率的な訪問ルート、効果的な訪問頻度についても、いつも頭の中で情報を整理しておかなければいけません。 顧客に信頼してもらうために、自分に何が足りないのか、何を学ぶとより営業のスキルアップになるのか、自分で工夫して実行できる能力が求められます。

⑤客観的な視点が持てる

法人ルート営業では、既存の取引先と長い付き合いをしていくなかで、客観的な視点を失いがちになります。 入社してきた新人が、組織の問題点に気付きやすかったり、従来のやり方に疑問を持ちやすかったりするのと同じ原理です。 問題提起や新たなニーズの発見、新規提案のためには客観的に判断する能力が欠かせません。 ものごとを判断する時に、一度立ち止まって、違った角度からの見方ができる様な人が、法人ルート営業に適性があります。

⑥責任感が強い

利益を追求している企業相手の営業であるため、責任感を持って最後まで取り組める人が向いています。 自分と担当者の考えが合わない、頑張っても何も変わらないといった理由で、担当している取引先に優劣を付けたり、対応に差が出たりしては一流の営業マンとはいえません。 どの企業も自分たちのサービスや商品を利用して、利益を上げようと努力をしているパートナーです。 会社の看板を背負って営業をしている以上、顧客の抱える問題に、諦めることなく最後まで取り組む姿勢が大切です。

比較的楽な法人ルート営業職の探し方

法人営業楽ルート 最後に法人ルート営業への転職を考えている方のために、比較的楽な業界・会社の探し方のポイントをご紹介します。 ・法人ルート営業を探すポイントは次の通りです。 ・参入の難易度を確認 ・企業の商品に掛ける思いを確認 ・自分が自信を持って提案できる商品か確認 ・商品数を確認 ・顧客との関係性を確認 ・営業スタイルを確認 入社前には確認できない部分もあるかと思いますが、上の項目を頭に入れて業界や企業を検討することで、新しい気付きがあるはずです。 【参入の難易度を確認】 業界における新規参入の難易度が低いと、新しい企業がどんどん増え、競争も熾烈になっている場合が多いです。 反対に参入が難しい業界であれば、すでにある程度の占有率をもって、安定した企業活動を行っている会社が見つけやすいと言えます。 【企業の商品に掛ける思いを確認】 企業がその商品やサービスに注力していればいるほど、クオリティーが高く、利用者にとって使いやすい商品であることが多いです。 質はそこそこで、大量生産しているような商品だと、始めは良くても後から類似商品が出てきた場合などの差別化が難しくなります。 企業がどれだけ力を入れて商品展開しているのも、よい企業を見つけるチェックポイントになります。 【自分が自信を持って提案できる商品か確認】 いくら良い商品であっても、営業マン自信が心からおすすめできる商品でなければ、顧客の心には響きません。 自分が売りたくない商品を提案するのは、営業マンにとってなにより辛いことです。 必ず事前にどんな商品を売っている会社なのか、会社と同じ思いで提案が出来るか、確認するようにしましょう。 【商品数を確認】 商品数が少ない場合は、その商品が受け入れられなければ、商談は失敗に終わってしまいます。 一方で商品が豊富、または顧客先ごとにカスタマイズできるような特徴があれば、営業マンの提案の幅も広がります。 もちろん1つの商品がとても魅力的であれば問題ないのですが、いつまでも今の需要が続くとも限りません。 リスク管理の面でも、取り扱っている商品数をチェックするのはおすすめです。 【顧客との関係性を確認】 競合が多くなると、取引先に多くの選択肢から、自分の会社を選んでもらう必要があるため、顧客の力が強くなる傾向があります。 その場合は、顧客の言いなりで値引きを余儀なくされたり、無理な要望をされたりといった可能性があるので注意が必要です。 【営業スタイルを確認】 法人ルート営業といっても、企業によって少しずつスタイルが異なります。 なかには、一部新規開拓営業を担当したりする場合もあるでしょう。 一方で企業と一対一の関係で、取引先と会社を行ったり来たりする毎日になる可能性もあります。 担当する顧客の数や、新規開拓営業の有無などは確認しておくと安心でしょう。

まとめ

営業は大変で辛いというイメージが先行していますが、既存の顧客のサポートを行う、法人ルート営業のような仕事もあります。 この記事でご紹介した、法人営業の種類別仕事内容、ルート営業のメリットデメリットを確認して、改めて営業という仕事を見直してみましょう。 法人ルート営業の正しい知識を付けて、自分に合った仕事を選ぶ参考になれば幸いです。 ▼法人営業ハックでは法人営業に役立つ情報をご紹介しています!合わせてご覧ください! 営業リストで新規開拓の成果が変わる?営業効率をアップさせるリストの作成方法とおすすめサービス

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