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法人営業の魅力 法人営業は、企業法人を顧客として営業活動を行う仕事です。 個人を相手とする個人営業とはさまざまな点で違います。 やりがいも大きくて年収も高めとなり、転職を検討する人たちにも人気が高い魅力的な職種です。 今回の記事では法人営業職への転職を考えているみなさんに向けて、法人営業の仕事の概要を説明した上で、その魅力をメリットややりがい、キャリアパスなどから解説します。 転職するために必要なことも紹介しますので、参考にしてください。

法人営業とはどんな仕事なのか?

法人営業とはどんな仕事 法人営業とは、定義上では法人を顧客として製品やサービスを売る仕事です。 それに対して個人を顧客とする営業は個人営業となります。 法人営業の手法は企業と直接取引をする直接営業と、代理店を介する間接営業があります。 直接営業には新規開拓営業とルート営業があり、間接営業に関しては新規開拓を代理店が行うのでルート営業のみです。 扱う商材は大きく分けて機械や不動産、消費財などの有形商材と、金融商品システムやサービスなどの無形商材の2通りです。 そんな法人営業の仕事を正しく理解するために、以下の4つの項目を押さえる必要があります。 ●法人営業と個人営業の違い ●法人営業の新規開拓営業とルート営業の違い ●法人営業の年収事情 ●法人営業の厳しさ 各項目を見ていきましょう。

法人営業と個人営業の違い

同じ営業職でも、法人営業と個人営業はさまざまな違いがあります。 その違いをわかりやすく説明しておきましょう。 法人営業と個人営業では、そもそも「誰に売る」という出発点から違います。 そこから販売プロセスや条件がすべて違ってきます。 わかりやすく以下の5つの切り口で、法人営業と個人営業の仕事内容の違いを確認しましょう。 ・顧客層 ・商材の目的や価格帯 ・商談の場 ・営業プロセス ・集金方法 それぞれを補足しましょう。 【顧客層】 法人営業は大前提として、自社商材を利用する可能性がある企業にセールスするので、対象範囲が限られてきます。 一方個人営業は、もちろんおおまかな分類はありますが、非常に多くの潜在顧客が対象です。 オンラインも含めれば世界中に無尽蔵の潜在顧客が存在します。 【商材の目的や価格帯】 法人営業の扱う商材は、法人組織に対して何らかの利益を与えるものです。 一方、個人営業では消費者個人に対して、何らかの利益を与えます。 また、法人営業の商材の価格帯は、例外もありますが個人営業よりも高単価になりがちです。 その違いが後述されるプロセスや集金方法にも関係してきます。 【商談の場】 基本的に法人営業は顧客接点が先方企業にあります。 訪問およびオンラインでの面談もありますが、いずれにせよ顧客の方から足を運ぶことはありません。あくまで営業側から出向きます。 一方、個人営業は顧客の方に出向くことも、顧客の方が営業所やショップを訪れることも多く、ECサイトも顧客から訪れます。 【営業プロセス】 法人営業における新規開拓営業は、おおむね以下の流れです。 ・マーケットリサーチ ・顧客ターゲットの設定 ・潜在顧客リストの作成 ・電話営業・メール営業・セミナー(ウェビナー)などからアポイント獲得 ・訪問かオンラインにて商談(複数回の場合もある) ・提案の修正や価格見直し(複数回の場合もある) ・決裁プロセス待ち(この間に・決裁権者に根回し) ・商談成立 個人営業の場合も、マーケットリサーチからアポイント獲得まではまったく同じです。 しかし商談に入ればほどなく決裁に至ることが多いです。 修正提案や価格見直しはほとんどありません。 また、決裁権者はその顧客自身なので、法人のような稟議書を回すなどの決裁プロセスも根回しもありません。 【集金方法】 法人営業の集金は信用販売、つまり掛売りになります。 月末締めの翌月末支払いなどの30日サイトが多く、中には60〜90日サイトという長めの場合もあります。 一方、個人営業においては成約と決済が、ほとんど同時の場合が多いです。 購入代金の決済が確認されなければ納品はありません。 前払いか、代引きでの納品になります。 ネット通販でも同じく、代金決済が完了しなかぎり商材は受け取れません。 以上が法人営業と個人営業の主な違いです。 このテーマについては以下の記事で特集し、より詳しく解説していますので、参考にご覧ください。 法人営業と個人営業の違いとは?転職成功を目指すなら知っておきたい8項目の違い!

法人営業の新規開拓営業とルート営業の違い

法人営業は新規開拓営業とルート営業があります。 新規開拓営業は見込み客である潜在顧客企業に営業をかけて、ゼロから取引関係を築こうとする営業です。 市場リサーチに始まり、見込み客をリストアップし、電話・メール・Webマーケティングなどで接点を作って商談につなげます。 ルート営業は、すでに取引実績がある顧客企業を対象とし、フォロー受注や新商材の売り込みなどで取引関係を持続する営業です。 これら2種類の営業は性質が違うので、営業マンはどちらかに特化するのが一般的です。 また、個人営業は新規開拓がメインになります。 リピート性がある個人営業の商材では、DMやメールで定期的にフォローされます。 個人へのルート営業は例外的な高額商材でなければ、ほとんど見られません。 単価が低いのでマンパワーを投入すると営業効率が合わないからです。

法人営業の年収事情

営業職の中で、法人営業は年収が高い部類に入ります。 それは扱う商材の単価の高さやリピート性の安定度などから当然の帰結です。 また、成約の難易度が高いので、それだけスキルの高さや経験が必要となります。そういう面からも、優秀な人材確保のために報酬の設定は高めになるのでしょう。 転職志望者が法人営業を志望する場合、やりがいやメリットなどとともに、年収の条件が良いことも志望動機になっている場合が多いです。

法人営業の厳しさ

法人営業には厳しさもあります。 売上目標の達成は上司から厳しく詰められ、プレッシャーを感じるでしょう。 新規開拓は非常に難しく、心が折れそうになることもあるはずです。 商談を顧客側の都合に合わせるために、終業後や休日、早朝などにアポイントを入るケースも出てきます。 そういう厳しさがあるからこそ、結果が出せた際の達成感が大きいのは間違いありません。 ここからは、法人営業の魅力について触れていきましょう。

法人営業の魅力とは?

法人営業の魅力とは? 法人営業の魅力は、主に以下の3つの面から説明できます。 ●未経験から法人営業職に就くメリット ●法人営業のやりがい ●法人営業の将来のキャリアパスの広がり それぞれを見ていきましょう。

未経験から法人営業職に就くメリット

法人営業という仕事に、未経験者が就いた場合には、次のようなメリットがあります。 ・ビジネスの基本が身につく ・成果が報酬に反映される ・年齢社歴にかかわらず昇格できる 法人営業にはビジネスの基本が詰まっています。 法人営業に携わると、個人営業では得られないスキルも身につき、あらゆる営業職に対しての能力が備わります。 そのため、発展的な転職もしやすくなるといえるでしょう。 また、インセンティブの割合が高くなる傾向があるので、努力して成果を出した分だけ、報酬に反映されます。 さらに、法人営業を行う企業は実力主義が多いので、年功序列は関係ありません。良い業績を上げれば、若くて社歴が浅くとも昇格できるのです。

法人営業のやりがい

法人営業は成約の難易度が高いため、努力の継続や周到な戦略立案と実行、高いスキルが求められます。 それだけに目標を達成した時の歓びは大きく、その上商材単価が高いので得られる評価も非常に大きくなります。 そのため、取り組む仕事としては面白さがあって、報酬にも直結するので大きなやりがいを感じる営業マンが多いのです。

法人営業の将来のキャリアパスの広がり

法人営業職には将来のキャリアパスの広がりがあります。 まず、基本的なキャリアパスは4種類です。 ・管理職 ・営業のプロ ・発展的転職 ・独立起業 管理職は、多くの人が目指すキャリアです。 昇格するためには日頃からマネジメントスキルとリーダーシップを磨かなければなりません。 営業のプロは、出世にはこだわらずに個人目標の達成と年収額にこだわります。 いわゆるトップセールスの地位を守り続ける道です。 営業スキルだけでなく、絶えざる研鑽と情報のアップデートが必要です。 発展的転職を選んだ場合、身につけたキャリアが活かせるコンサルタントが向いています。 法人顧客のニーズや課題を引き出すことで、業務改善や変革を提案してきた経験はコンサルタントの仕事に通じるものです。 また、マーケターにも向いています。 マーケットリサーチと分析によって、どんな商品を誰にどうやって到達させるかという戦略立案・実行の仕事です。 コンサルタントと同様、法人相手にニーズを引き出して提案してきたキャリアが活せます。 独立起業は法人営業で得た経験とスキルによって、自分でビジネスを起こす選択肢です。 それまでに経験した中で、もっとも強みを持っている方面で戦うことが成功への近道と言えます。

【業界クローズアップ】銀行の法人営業の魅力

法人営業の中で人気が高い業種のひとつである、銀行の法人営業の魅力について触れておきましょう。 銀行の法人営業の魅力のひとつは、顧客企業の経営に関して金融サービスを通じてサポートし、成長に貢献する歓びにあるでしょう。 銀行の法人営業を担当すると、以下のように内容が濃い仕事に取り組むことになります。 企業の大規模な設備投資や新規事業のための融資などは、スケール感があるだけに、採算が見込めるかどうかを冷静に見極める必要があります。 そのため、業界の研究や勢力地図の分析、立地条件をつぶさに調べた結果の収益予測には、広範囲なマーケティングリサーチが判断の決め手です。 リスクヘッジも重要で、企業の資産や担保、キャッシュフローを念頭に置きつつ、不測の事態にも確実に回収できる可能性があるかの見極めが必要です。 そして、大前提は顧客企業の成長支援です。 そのため顧客に寄り添い、金融のスペシャリストの立場からの助言を与え、銀行の組織力とノウハウを最大限に活かして顧客課題を解決することが基本です。 このように、顧客の経営課題解決と成長をサポートしていくことが、結果的に社会に雇用を生み出し、経済を活性化することにつながります。 金融を通じて、社会に貢献できる面が多分にあります。 以上のようなことが、銀行の法人営業ならではの魅力といえるでしょう。

法人営業に求められるスキル

法人営業に求められるスキル 法人営業では個人営業と比較すると、高いスキルが求められます。 それは、商材価格の高さや、説得すべき決裁権者の立場やその数が違うからです。 法人営業全般としての基本スキルと、無形商材を販売するためのスキルがあります。 それぞれを見ていきましょう。

法人営業の基本スキル

◎説明能力 商材を説明する能力は重要です。 しかも、窓口担当者をクリアしても、その背後に控える決裁権者の納得が必要です。 現場に近い人も現場から遠い人も含めて、さまざまな人たちにわかりやすく商材の良さを説明する能力が求められます。 ◎想像力 最終的な決裁に至るまでは、窓口担当者の立場や背後の環境、決裁者の状況などを想像する必要があります。 そしてキーパーソンを見極め、その人のニーズを満たす提案ができれば、法人営業もスムーズに展開するでしょう。 ◎事務処理能力 商談成立後にはさまざまな事務処理業務があります。 それらは結構煩雑ですが、速やかにこなす能力があれば、次々と新しい見込み客に向き合えて成績をアップさせることができます。 ◎コミュニケーションスキル 営業は相手がある仕事です。 しかもその相手は、企業を代表している人でもあります。 コミュニケーションスキルがないと、営業活動は成立しません。 ◎タイムマネジメントスキル 法人営業の相手は多忙な窓口担当者や人事担当者などなので、商談や打ち合わせのスケジュールや連絡のタイミングなどが大事になります。 また、自身の行動を効率的に進める必要もあり、タイムマネジメントスキルは必須です。

無形商材を販売するためのスキル

販売が難しい無形商材を扱うことが多い法人営業なので、それを販売するためには以下の3つの重要スキルを身につけることが求められます。 ◎ロジカルシンキング 法人営業の最終決裁は、個人営業のように欲望や感情では決まりません。 費用対効果を冷静に見極めた判断になるので、商談プロセスを通してロジカルな内容で進めなければ成約に至らしめるのは困難です。 ◎ヒアリングスキル 成約のためには、顧客企業の状況をよく理解した提案営業をしなければなりません。 そのためには、ヒアリングによって上手に重要課題や本当のニーズを引き出すことが必要です。 ◎プレゼンスキル プレゼンスキルは、単に商談でのプレゼンだけを指すものではありません。 ヒアリングで引き出したニーズや課題を商材に紐づけた提案に落とし込む力、強力な資料を作る力などを含めたスキルです。 法人営業に必要なスキルと、それをブラッシュアップする方法に関しては、以下の記事で詳しくフォーカスしているので、そちらも参考にしてください。 【法人営業スキルアップ特集】必要スキルを網羅&無形商材を売るための必須3大スキルを磨く方法を徹底解説!

法人営業に向いている人の特徴と活かせる経験

法人営業に向いている人の特徴 法人営業ではその折々で相手の立場が窓口担当者や役員、代表取締役など、​​さまざまに変化します。 自分自身もそもそも自社を代表しているので、下手なことはできません。 つねに、臨機応変な対応が求められます。 そんな法人営業には向いている人のタイプがあります。 そしてまた、過去の経験値で活かせるものもあるでしょう。 ここでは法人営業に向いている人の特徴と、活かせる経験について解説します。 あなたに該当する特徴や経験があるか、考えてみてください。

法人営業に向いている人はこんな特徴がある

法人営業に向いているのは、主に以下のような特徴を持つ人たちです。 ・誠実な人 ・聞き上手な人 ・精神も肉体も健康な人 ・運に頼らない人 ・清潔感がある人 ・向上心がある人 まずは誠実な人です。 法人営業は企業と企業の長期的な信頼関係を継続させなければなりません。 先方の担当者は、あなたを通じて信頼できる企業かどうかを見極めます。 そのため、誠実で約束を守る人こそ向いています。 次に、聞き上手な人です。 必ずしも話し上手である必要はありません。 聞き上手であれば、先方は心地良く話せます。 話をちゃんと聞くことは信頼感を育てます。 続いて、精神的にも肉体的にも健康な人です。 多忙でも耐えられる強さや、成績の不調が続いてもめげない強さが必要です。 それは変化に強く、何事も前向きに楽しめる人でもあります。 また、運に頼らない人です。 営業活動の結果に対する原因を、運や環境にせずに自分の営業活動の効率や精度によると考える人です。 継続的に好成績を上げるためには、自分のアクションや判断以外に責任を転嫁しないことが重要です。 さらに、清潔感がある人です。 笑顔を絶やさない明るい人も同様です。 心理学では人間が他者から受ける印象の60%以上は、見た目で決まると言われています。 競合と競っている場合に条件が同じなら、決め手はあなたの印象です。 最後に、向上心がある人です。チャレンジ精神が旺盛でストイックな人です。 向上心を持って営業手法を常に改善しようとする人こそ、良好なパフォーマンスを発揮することでしょう。

法人営業に活かせる経験

法人営業の特性から、過去の経験で活かせるものがたくさんあります。 基本的には人と積極的に接した経験や人のために何かした経験、あるいは人に何かを教えた経験などが法人営業に活かされます。 具体的な例は以下のような経験です。 ・テレアポのアルバイト ・接客販売業のアルバイト ・接客サービス業のアルバイト ・ボランティア活動 ・学習塾講師や教育実習 これらを経験したことで、相手の立場を考慮したり、心情に寄り添ったりという訓練になっていることが多いです。 自分の意思を伝え相手の意思を汲み取る訓練にもなっているでしょう。 それらが、法人営業に活かされます。 法人営業の向き不向きと活かせる経験については、以下の記事でより詳しく解説しています。ぜひ参考にご覧ください。 法人営業に向いている人と向いていない人とは?転職を検討するなら要チェック!

法人営業職に転職するコツ

法人営業職に転職するコツ 法人営業職への転職するためには、まず初動段階である書類選考時の履歴書の「志望動機・自己PR欄」が重要です。 中途採用はその部分に盛り込んだアピール次第で、書類選考の選別が決まることが多いです。 それは、企業の採用担当者の意図を考えれば理解できます。 採用担当者が候補者の志望動機・自己PR欄を重視する意図は主に以下の3点を見極めたいからです。 ・なぜ自社を選んだか ・自薦できる理由は何か ・第一志望かどうか つまり、逆算してその3点を明らかにする志望動機・自己PRを書けば、採用担当者の好印象をつかめる可能性が高くなります。 「なぜ自社を選んだか」は、ミスマッチを避けたいからです。人材採用コストは1人の採用に数十万円がかかると言われます。 すぐに辞められると、企業は大損害なので、ミスマッチを絶対に避けたいのです。 「自薦できる理由は何か」は、その候補者が自社の戦力になれるのかが知りたいからです。 候補者が自薦するだけの理由や裏付けがなければ、採用は見込めません。 「第一志望かどうか」は、内定辞退を避けるためです。 候補者を気に入って内定を出したとしても、他社が第一志望であり、そこに受かると内定辞退となり、採用計画が大きく乱れます。 第一志望が曖昧なら、企業は内定を出しにくいものです。 これらを満たすことを意識して、志望動機・自己PRを書くことで、最初の難関である書類選考を突破しつつ、先行担当者に好印象を与えて面接でのアドバンテージにつなげましょう。 履歴書に記載する際に、盛り込むアピールが的確に伝わるように、文章を論理的に構築しなければなりません。そのためにはPREP法を使うのがおすすめです。 PREP法は論理的な文章を、説得力を持たせて書くためのフレームワークです。 P:Point=結論 R:Reason=理由 E:Example=具体例 P:Point=再び結論 このような構成で文章にすると、相手に伝わりやすくて説得力がある内容になります。 また、この手法は書かれた文章にかぎらず、面接での対応にも応用できるので、身につけておくと何かと役に立ちます。 法人営業職への転職における志望動機の、PREP法を使用した具体的な書き方に関しては、以下の記事で例文も交えて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 法人営業への転職成功に向けた志望動機の書き方必勝法とは?応用可能な例文も満載!

まとめ

法人営業魅力のまとめ 法人営業とは個人営業と比べて単価が高く、相手も組織であり、決裁までの道のりが遠い難しい仕事です。 それだけに、ビジネスの基本が磨かれ、やりがいや報酬が大きくなるという魅力を持っています。 法人営業職への転職を考えているみなさんは、もちろん向き不向きもあるので、ここで紹介した向いている人や活かせる経験などを参考にして検討してください。 チャレンジする場合は、初動で勝てるように志望動機を充実させて臨みましょう。

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