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営業チームを束ねる「営業マネージャー」という立場。実際に営業活動を行うのではなく、営業メンバーをマネジメントする役割があります。営業マネージャーを配置している組織は多々あると思いますが、具体的な仕事内容や役割について詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。
本記事では、営業マネージャーの役割や営業マネージャーに必要なスキルを解説します。
営業マネージャーを目指している人、現在マネージャーとして活動している人はぜひ参考にしてください。
営業マネージャーはこんな仕事
営業マネージャーとは、文字通り営業組織をマネジメントする役割の人物を指します。
それでは、そもそも「マネジメント」や「マネージャー」とはどのような意味なのでしょうか。
マネジメント(management)を辞書で確認すると「管理」や「経営」という意味であることがわかります。また、マネージャー(manager)は「管理者」「監督」「支配者」といった意味です。
つまり営業マネージャーとは、経営的な視点を持ち営業組織を管理する人物と言い換えられるでしょう。
具体的には、営業メンバーに営業ノウハウやナレッジを教えて営業力をアップさせ売上を上げたり、営業に関わる数字を分析して戦略や改善策を立てたりします。そのため、営業マネージャーには営業スキルとマネジメントスキルが求められます。
営業マネージャーの具体的な役割
営業マネージャーの具体的な役割は多岐にわたりますが、実際に営業現場で営業活動をするわけではないため、営業パーソンとは役割が異なります。
営業マネージャーの役割は、主に以下の仕事内容が挙げられます。
具体的な仕事内容を理解しておくことが、マネジメント業務を円滑に進めるための大きな要素になりますので、参考にしてみてください。
目標の設定/管理を行う
営業の目標設定と管理は、営業マネージャーの主な仕事の一つです。
目標は、営業チーム全体のものと営業メンバー個人のものを設定し、それぞれの進捗を確認して必要があればアドバイスや指示をして軌道修正をしていきます。
目標は、最終的なゴールとなるKGIと、KGIに到達するために達成しなければいけないKPIをそれぞれ設定します。また目標を立てるときには、状況を見える化することがポイントです。状況を把握しやすいように数値で測定できる指標に設定すると良いでしょう。
目標は、単に売上総額や受注数だけではありません。商談件数や見積書提出回数、顧客単価やリードタイムなども目標値として設定すると、より詳細な営業課題が見えてきます。
営業戦略をたてる
営業マネージャーにとって、営業チームを導くための営業戦略の立案も重要な役割です。
営業戦略をもとに実際の営業活動に落とし込んで現場を回していきます。つまり戦略が誤ってしまうとその後の営業活動も成果が出なくなってしまうため、非常に責任のある仕事です。
営業戦略立案の際には、会社の経営方針を理解している必要があります。会社が目指している目標を理解し、その目標を達成するために営業チームはどのように進むべきか、何が必要かを考えなければいけないからです。
そのため経営計画を読み込んだり経営陣と話し合ったりして会社が進む方向を理解する、経営的な視点が求められます。
営業戦略についてはこちらの記事でもご紹介しています。
営業戦略とは?おすすめの書籍も紹介
営業チームを管理し育てる
営業マネージャーはあくまでもマネジメントする立場なので、実際に営業活動をするのは営業組織のメンバーたちです。つまり目標達成のためには、営業メンバーを管理して営業スキルを底上げしなければいけません。
メンバーに営業ノウハウを教えたり、ボトルネックを解決する方法を提示したりして、適切なコーチング・ティーチングを通じて一人ひとりの営業スキル向上を目指します。
また定期的に1on1ミーティングやチームミーティングを行い、営業メンバーのケアやフォローをする時間を持ち、モチベーション維持・向上に努めることも大事です。
営業マネージャーにはどんな力が必要?
営業マネージャーは営業現場の最前線で活躍するわけではないですが、営業メンバーの育成のためにも一定の営業スキルをもっていることは大前提です。さらに、営業スキルにプラスしてさまざまなマネジメントスキルが求められます。
ここからは営業マネージャーに求められる能力やスキルについて詳しくご説明しますので、営業マネージャーを目指すみなさん、営業マネージャーとしてもっと成果を出したいと考えているみなさんは是非参考にしてみてください。
管理能力
マネジメントとは「管理」と訳されるので、管理能力は営業マネージャーにとって必須のスキルです。
管理能力と一言でいっても、非常に広い範囲を指しています。
売上を管理する力、営業メンバーのスキルやモチベーションを管理する力、案件の進捗やスケジュールを管理する力、自分自身の業務を管理する力などが該当します。
これらの管理能力がなければ、営業マネージャーとして成果を出しきれません。
営業マネージャーになったら、管理職研修やマネジメントに関するセミナーなどに積極的に参加してマネジメントについて学びましょう。
コミュニケーション能力
営業マネージャーにとってコミュニケーション能力も必要不可欠です。
ただしこの場合のコミュニケーション能力は、営業現場でのお客さま相手のコミュニケーションというよりも、社内の部下や経営陣などとのコミュニケーションのほうが重要になります。
営業メンバーと適切にコミュニケーションをとることで、部下のモチベーションを高めたりチームの関係性を良くしたりする効果が期待できます。経営陣とのコミュニケーションでは、営業チームの現状を共有したり会社の方針を理解したりすることができます。
また、自分の意見を正確に伝える力だけでなく、相手の意見をしっかりと聞いて受け入れる力も求められます。このように、営業マネージャーは適切なコミュニケーションを取って信頼関係を構築する力が必要です。
コミュニケーションツールについての記事はこちら
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判断力/決断力
変化の激しいビジネスの現場では、スピーディーな決断が求められるシーンが多々あります。判断が遅くなると、競合他社に顧客を奪われる可能性があるからです。
営業マネージャーともなると、営業メンバーから判断を求められることも少なくありません。
しかし「自分の判断が間違ったらどうしよう」「自分の決断によって部下の成績が下がってしまうかもしれない」といった責任を感じ、なかなか判断を下せない人もいます。このような人は、悩んでいる時間がもったいないと考え、スピーディーに状況を判断して指示を決断する力を高めましょう。
また、途中で軌道修正しながら進めれば良いという柔軟な考えも必要です。
俯瞰力
営業マネージャーは、物事の全体像を見て理解する力が求められます。この全体を見る力を「俯瞰力」と言います。主観的に物事を捉えると偏りが出てしまいますが、俯瞰的に見ることで全体像が理解できます。
たとえば「売上が低迷している」という課題に直面したとき、主観的に見ると「営業メンバーが新規開拓をしていない」と感じたとします。しかし俯瞰的に見てみると「営業人員が不足していて新規開拓をする余裕がない」という事実が見えてくるかもしれません。
このように、俯瞰的に見ることで今まで気づかなかったことが見え、より良い結果につなげられるでしょう。
営業パーソンの負担を削減する営業支援ツールについての記事はこちら
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まとめ
営業マネージャーは、営業チームを成長させるためには欠かせない存在です。そのためには、一人の営業パーソンとしてではなく、営業チームの管理者としての意識や能力が必要。
責任の重い仕事ではありますが、営業メンバーの成長やチームの団結力などを目の当たりにできる、やりがいのある仕事でもあります。
本記事を参考に営業マネージャーの立場を理解して、営業マネージャーに必要なスキルを磨きましょう。
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