法人営業の担当者が新規開拓営業を行うためには、営業リストが必要不可欠です。しかし、さまざまなチャネルを利用して顧客情報を集めながらリストを作成しているのにもかかわらず、なかなか売上に結びつかずに苦労している方も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、営業リスト作成ツールの活用です。今回の記事では、営業リスト作成のメリットや作成方法に加えて、法人営業向けの営業リスト作成ツールを14種類ご紹介します。営業リスト作成でお悩みの方は、ぜひ参考にして下さい。
目次
営業リスト作成のメリット
まずは、営業リストを作成することでどのようなメリットがあるのか確認していきましょう。 営業リスト作成によって得られる主なメリットは、次の通りです。- ・業務の効率化になる ・顧客情報が蓄積できる ・社内での情報共有が簡単になる
業務の効率化になる
営業リストを作成することで、営業アプローチが効率的に行えます。架電やメールによる新規のアプローチは、限られた時間の中で多くの見込み顧客にアプローチしなければなりません。しかし営業リストを作成していないと、1社1社情報を調べながらの対応になり、とても非効率です。 あらかじめ営業リストを作成してアプローチ先を一覧にしておけば、スピーディーに見込み顧客へとアプローチができるでしょう。顧客情報が蓄積できる
営業リストを作成しておけば顧客情報が蓄積できるため、いつどのようなアプローチをしたかが一目瞭然になります。新規開拓営業の場合、不特定多数の顧客にアプローチするケースが多いため、一つひとつを覚えておくのは困難です。しかし顧客情報をリスト化しておけば、すぐに振り返りができるでしょう。 また情報を蓄積していくと、顧客の新たなニーズや課題の発見につながることがあります。営業リストを作成しておくと、次のアプローチ方法を検討するのにも役立つのです。社内での情報共有がスムーズになる
営業リストを作成せずに営業担当者が個別でアプローチをしていくと、複数の担当者が同じ顧客に営業をかけてしまう可能性があります。何度もアプローチすると、顧客からのクレームにもつながりかねません。 しかし営業リストを作成してアプローチの進捗を記録しておけば、社内での情報共有がスムーズに実施できるため、そのようなバッティングは防げるでしょう。高まる営業リストの価値
インターネットの普及とITの発達によって、情報収集や分析などの分野は目覚ましく発展しました。企業情報に関しても、現代ではさまざまな情報を効率よく入手できるようになっています。それらを基に営業リストを作成することで、アプローチの無駄が少ない、つまり成約確度が高い営業リストの作成が可能になったのです。
それによって、営業リストが持つ付加価値と営業への貢献度は、従来とは比較にならないほど飛躍的に上昇しています。現代的な営業リストの作成によって、成約確度の判断基準の統一を図ることができ、営業業績に関する見通しを立てることも可能になったのです。
営業リスト作成のための準備
成果に結びつく営業リストを作成するには、作成前の準備が大切になります。まず必要なのが、自社の営業戦略を立てることです。営業戦略とは営業活動の根本となるものなので、そこが定まっていなければ顧客へのアプローチもずれたものになってしまいます。営業戦略を立てたあとは、それを営業部内でしっかり共有しましょう。 そして、営業戦略をもとにしてアプローチするターゲットを明確にします。戦略を立ててもターゲットが曖昧だと、営業リスト作成のために収集する情報も明確になりません。企業の規模や抱えている課題など、できるだけ細かく想定しておきましょう。営業リストの作成方法とは
それでは、営業リストはどのように作成すればいいのでしょうか。インターネットが普及する前は、電話帳サイトやコーポレートサイトの情報、展示会や見本市で集めたアンケート情報や名刺を基に、エクセルなどのソフトに手動で入力して営業リストを作成することが一般的でした。 しかしこの作成方法では肝心の営業活動に費やす時間を奪い、その割には成果が上がりにくいという問題があったのです。 新規開拓だけでなく、ルート営業や他の雑務などで多忙な中、営業リストの作成に手がとられて思うように営業活動ができないと悩んできた方も多いのではないでしょうか。企業情報を手軽に入手する方法として、名簿販売業者から購入する方法もありますが、コスト負担が非常に大きいというデメリットがあります。 しかし現在では、営業リストの作成方法もガラリと変わりました。インターネットなどで自社製品やサービスの需要がありそうな企業をリストアップし、その企業のホームページから基本情報（住所・窓口担当者名・電話番号・メールアドレス・年商・従業員数・資本金・取引銀行）を収集して営業リストを作成できるようになったのです。営業リスト作成ツールとは
しかしインターネットが普及したとはいえ、1社1社調べながら企業情報を収集するのは手間と時間がかかります。また手作業での営業リスト作成は、ミスにも繋がってしまうでしょう。 そこでおすすめなのが、営業リスト作成ツールです。営業リスト作成ツールとは、企業情報を自動でリスト化するツールになります。手作業での手間や間違いを減らせるため、営業リスト作成が大幅に効率化できるでしょう。 現在は優れた営業リスト作成ツールが数多く提供されていて、成約確度が高い営業リストをローコストで作成できるようになりました。しかしさまざまなツールがある分、自社に合ったものを選ぶ必要があります。営業リスト作成ツールを選ぶポイント
ここからは、営業リスト作成ツールを選ぶポイントをご紹介します。さまざまな営業リスト作成ツールがありますが、サービス内容や1社あたりの項目にはツールによって差があります。具体的には、次のポイントを確認して自社に合ったツールを選定しましょう。- ・自社に必要な項目を網羅しているか ・情報源が明確で豊富であるか ・さまざまな条件で検索できるか ・コストパフォーマンスが高いか
自社に必要な項目を網羅しているか
1社あたりの項目数は、ツールによって差があります。企業名、住所、代表者名、電話番号、メールアドレスといった最低限必要な項目はもちろん、「展示会に出展している」「ECサイトの保有状況」といったプラスアルファの項目があると、営業リストの質がより高くなるでしょう。 自社の営業戦略や営業ターゲットに基づき、必要な項目が網羅されているツールを選定することが大切です。また収集可能な項目のほかにも、掲載されている情報が定期的に最新のものに更新されているかもチェックするようにしましょう。情報源が明確で豊富であるか
営業リスト作成において最も重要と言えるのが、情報の信憑性です。営業リスト作成ツールを選ぶ際には、取得できる企業情報のリソースが明確であることを確認しておきましょう。もし情報源が不明確だった場合、営業アプローチをかけたときに先方に不信感を持たせてしまう可能性があります。 明確かつ豊富な情報源を持っているツールを選ぶようにしておけば、営業先から情報源を尋ねられても問題なく対応できるでしょう。さまざまな条件で検索できるか
営業リスト作成ツールで情報を収集する場合、エリアや業種、会社の規模といった条件を絞り込んで検索します。指定できる条件が少ない場合、リストをダウンロードしたあと更に手作業で対象を絞り込まなければなりません。 自社のターゲットとなる企業の情報をピンポイントで収集するためにも、より細かな条件で検索できるツールを選ぶようにしましょう。コストパフォーマンスが高いか
どれだけ優れたツールであっても、コストパフォーマンスが悪ければ費用と成果のバランスが取れなくなってしまいます。営業リスト作成ツールには、すべての機能を無料で使えるものや月額性のものなど、さまざまな価格帯や料金体系があります。 情報源や提供サービスが価格と見合っているかを総合的に検討して、コストパフォーマンスが高いものを選ぶようにしましょう。営業リスト作成ツールのおすすめ14選
ここからは、利用価値がある営業リスト作成ツールを14種類ご紹介します。今回ご紹介する以下の営業リスト作成ツールは、それぞれ収集できる項目や機能性などの特徴やコストが異なるため、自社の営業の方向性に合うものをしっかり見極めるようにしましょう。- ・LisTOSS ・ラクリス ・HRogリスト ・FORCAS ・APOLLO SALES ・FUMA ・ Googleアラート ・日経テレコン ・リスタ ・Urizo ・Hirameki 7 ・SPEEDA ・Musubu ・BIZMAPS
LisTOSS
LisTOSSは株式会社FTJが提供しているクラウドサービスで、法人リスト・企業リストを160万件無制限でダウンロード可能です。リストの検索からダウンロードまで、すべてをWeb上の操作だけで完結できます。リストのダウンロードは無料で、登録するだけでサービスが利用できるため、導入や運用に関してのハードルは低いでしょう。 リストのダウンロード以外にもフォーム送信やテレアポ代行といったサービスも提供していて、IT業界や人材業界、コンサルティングファームや商社などの幅広い業界で3,000社以上が利用してるサービスです。ラクリス
ラクリスは、株式会社エヌティーワークスが提供している営業リスト作成ツールです。法人営業専用ツールとして、700万件以上の企業情報をもとに利用者独自の見込み客リストを作成できます。 7ジャンルにわたる50のサイトからの情報を網羅しており、情報源の豊富さが特徴です。ラクリス独自のクローラーが24時間365日にわたって休まず巡回し、情報を収集しているため、常に鮮度の高い情報を入手することができます。HRogリスト
株式会社フロッグが運営しているHRogリストは、求人情報をベースに構築されたHR業界のための求人企業リストです。100以上の求人サイトから毎週データを取得しているため、豊富で鮮度の高い情報を収集できます。 求人広告のプラン判定や予想出稿金額の概算も把握できるため、採用予算の大きい企業が分かる点も大きな特徴です。業界知識が豊富なスタッフが丁寧にヒアリングし、用途に合わせた最適な提案をしてくれるなど、運用に際して手厚いサポートがあるのも大きな魅力になります。FORCAS
FORCASは、株式会社ユーザベースが提供している法人営業向けの戦略プラットフォームです。営業リスト作成だけでなく、顧客ターゲット分析や名寄せ、企業リサーチ、外部ツールとの自動連携まで一括して行えるという特徴があります。 営業リストの作成以外にも、手持ちのリストの補強やターゲット分析をワンストップで行いたい場合に重宝するツールです。APOLLO SALES
株式会社Onionが運営するAPOLLO SALESは、営業リストの自動作成だけでなく、そのリスト情報をベースにメール配信が可能です。リスト作成からメール・フォーム送信まで一気通貫で行える点が最大の特徴になります。 手間をかけずに企業へアプローチできるだけでなく、送信メールの開封確認や、URLのクリックの有無も確認できます。すでに保有している営業リストをCSV形式でダウンロードできるため、導入前の営業活動との連携を容易に行うことが可能です。 インターフェースはいたってシンプルで、コンサルタントによる導入サポートも手厚く、初心者でも利用しやすいツールといえるでしょう。FUMA
FUMAは株式会社Plainworksが提供する営業リスト作成ツールで、全国の有力企業160万社のデータから最短5秒でリストを作成できます。1企業につき最大60項目あるデータのうち、一部は無料かつログイン不要で利用できます。 基本情報以外にも資本金、上場・非上場、売上高、従業員数など項目も充実しているため、企業データを迅速に収集できるでしょう。無料でも十分な情報量なので、基本的な営業リスト作成にかかる手間とコストを大幅に減らせますよ。Google Alert
Google Alertは、Googleアカウントを持っていれば誰でも無料で利用できるツールです。キーワードを設定するだけで、そのキーワードと関係する情報がネットに上がった際にメールで通知されます。営業リストの既存情報に、Google Alertからの最新情報を付加することで、リストの精度を向上させることが可能です。 例えば精密機械製造業の営業リストを作成した後、関係する情報を収集するためにGoogle Alertに「精密機械製造業」というキーワードを設定すると、ネット上にある精密機械製造業に関する情報をメールにてアラートしてくれます。情報の配信頻度も調節可能なため、アラートが煩わしくなることはありません。日経テレコン
日経テレコンは、約1万社に利用されている日本経済新聞社が提供しているニュースメディア系データベースです。インターネット上の情報には不確かなものも混ざっていますが、日経テレコンは日経グループが調査した情報なので、非常に信憑性が高いのが特徴になります。 時系列で過去40年の出来事を整理して辿れるため、時代をまたいでの分析調査もできます。また特定のキーワードをクリップする機能により、知りたいトピックの新着記事を自動ダウンロード可能です。日経が独自で海外情報も含めて体系づけた業界レポートは、約550業種をカバーしています。 営業リスト作成だけでなく、ビジネスにおけるさまざまな情報収集に役立つツールです。リスタ
リスタはエコノス株式会社が提供する営業リスト作成ツールで、リリースから12年と歴史が長いサービスです。初期費用不要で、必要なときに必要なだけ利用できるサブスクリプション型になっています。業種やエリアに加えて、キーワードや「〇〇を行う企業」といったユニークな絞り込みができるため、ニッチなターゲティングも可能です。 リスタの企業情報は特定のサイトからのみ収集しているわけではなく、Web上のすべてのサイトが検索対象になっています。それらのデータを自動収集して、法人営業やマーケティングリサーチに便利な営業リストとしてCSV形式で生成・出力できるのです。 また電話、FAX、メールでのサポートが無料で受けられるため、初心者でも安心して利用できる点も高評価です。Urizo
株式会社セールスサポートが運営する営業リスト作成ツールUrizoは、1件あたり1円以下という圧倒的低コストで利用できることが特徴です。インターネットからデータを自動収集したあと管理センターでの目視チェックを行っているため、新鮮なデータが収集できます。 電話帳や求人、飲食、美容系など、さまざまなサイトからデータを収集できるため、よりターゲットに合った営業リストを作成可能です。操作も分かりやすく、誰でも簡単に利用できますよ。Hirameki 7
Hirameki 7は、トライベック株式会社が提供する営業リスト作成ツールです。アカウントは即日発効され、最短3分で利用可能です。初期費用は0円で フリープランなら無料で利用を継続できます。 企業データは企業のコーポレートサイトから収集しており、年6回のデータ更新を行っているためデータが重複するのを避けられます。またWebサイト作成やメール配信機能も利用できるため、営業・マーケティングをワンツールで完結できます。SPEEDA
株式会社ユーザベースが運営する情報プラットフォームSPEEDAは、国内と海外の企業データをSaaS形式で提供しています。 200ヵ国580万社のデータ以外にもM&A情報を180万件、統計を10万系統以上、業界レポートは3,000本以上、ニュースは2,000万件以上の情報を揃えています。それらの情報をソフト上でチャート編集し、PDFやパワポファイルでダウンロード可能です。 また、SPEEDAを利用すれば競合他社との比較が簡単です。ピボットテーブルのような形で複数の対象企業の経営指標や財務数値、株価などを比較してダウンロードできます。さらに金融機関やリサーチ会社で経験を積んだ専門のコンサルタントが、丁寧にサポートしてくれる点も大きなメリットです。Musubu
Musubuは、Baseconnect株式会社が提供している企業データベースです。業種や地域などの基本的な絞り込みのほかに、フリーワード検索と、便利な除外検索の機能もついています。基本的な企業情報の他、類似企業や関連情報などがダウンロードできるのも特徴です。 充実した導入サポートや活用支援のほか、営業活動を支援するためのさまざまなセミナーやイベントも定期的に開催されていますよ。BIZMAPS
BIZMAPSは私たち株式会社アイドマ・ホールディングスが提供する、無料でも使える企業データベースサービスです。詳細情報を登録している企業は、すでに170万社を超えています。 ユーザー登録するだけで、月に100件までは無料ダウンロードできます。さらに多くの情報が欲しい場合でも1件20円~の低価格で追加購入可能です。全国3,200人を超える社外リサーチャーが新設企業も含めて目視で企業データの更新作業をしており、リストの信憑性と鮮度の高さが群を抜いている点が特徴です。 さらにオリジナル検索タグが豊富でユニークな検索タグもあり、さまざまな切り口で営業先を見つけられるでしょう。 BIZMAPSには、ユーザーのニーズに合わせた4つの有料プランも提供しています。各プランの内容は次の通りです。 ■有料リストダウンロード ダウンロード件数によって料金が変わる個別購入プランと、定額プランがあります。1件あたり4.98円〜というコスパの良さ、そしてデータダウンロードの有効期限がない点が魅力です。 個別購入プラン ダウンロード数 100件 ：5,000円～ ※全て税込み金額。データダウンロードの有効期限なし。 定額プラン1000 3ヶ月 9,980円 1,000件/月 6ヶ月 6,980円 1,000件/月 12ヶ月 4,980円 1,000件/月 定額プラン5000 3ヶ月 49,900円 5,000件/月 6ヶ月 34,900円 5,000件/月 12ヶ月 24,900円 5,000件/月 「定額プラン5000」はユーザーの要望により誕生した新プランで、よりボリュームをもってアプローチできるようになっています。 ■リストプラス 自社が持つハウスリストの検索軸に近い新規の企業を、BIZMAPSがリストアップします。下記のような課題を抱えている企業にピッタリのプランです。 ハウスリストの件数が足りない 付加価値のあるデータがほしい ハウスリストとの重複は除外してダウンロードしたい ■トップアプローチ 商品やサービス導入のカギを握る決裁者へ効率的なアプローチができるプランです。BIZMAPSが決裁者にセールスレターを送付して、その後は電話でフォローアプローチを実行します。 ■フォームアプローチ BIZMAPS独自の検索軸を元に質の高いリストを作成し、企業の問い合わせフォームへのアプローチを代行します。問い合わせフォームの内容は企業担当者の目に留まりやすいため、効率的なアプローチが可能です。まとめ：リスト作成は優秀なツールの見極めが肝心！
営業リストの質によって、新規開拓営業のアポイント獲得率や成約確度は大きく左右されます。しかしこれまでは、質の高い営業リストの作成は時間やコストがかかるのが悩みのタネでした。
近年は非常に優秀な営業リスト作成ツールが登場しているため、簡単かつ低コストで質の高い営業リストの作成が実現できるようになっています。今回ご紹介した内容を参考に、自社に合った支援ツールの導入も選択肢に入れながら、成約につながる営業リストの作成に取り組みましょう。
▼営業リストに関しては下記記事でも特集しています。ぜひ、こちらも参考にしてください。
営業リストを効率よく作成する方法とは？おすすめツール3選！【コストも徹底比較】
営業リストの作り方を紹介！成果に直結するリストを効率的に作成・管理！
営業リストを無料で作成する方法は？無料で使える作成ツール2つもご紹介
法人営業リストの購入なら新設法人を含む上質リストを月100件無料DLできるサービスを！
営業リストで新規開拓の成果が変わる？営業効率をアップさせるリストの作成方法とおすすめサービス 
スヌーピーとロックと北方謙三をこよなく愛するカピバラ系ライター。趣味は妄想。特技は空想。
無料で使える企業検索サービス
