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ソリューション営業とは?基礎知識や手順を詳しく解説! 営業職であれば、「ソリューション営業」という言葉をよく耳にすると思います。顧客を主体とした考え方で、近年注目されている営業スタイルです。 さまざまな要因から、従来の手法では結果を出すことが難しくなった現代。このような中で、ソリューション営業は非常に有効な営業スタイルと言われています。しかし、成功のためには正しい知識とスキルが必要です。 今回の記事では、ソリューション営業に必要なスキルや具体的なプロセスをご紹介します。競争を勝ち抜いて顧客に選ばれるためにも、営業職の方はぜひ参考にしてください。

ソリューション営業とは?

ソリューション営業とは、顧客との対話でニーズや課題を引き出し、その解決策=Solution(ソリューション)を提供する営業スタイルのことです。まずは顧客とのコミュニケーションから始まるため、営業担当者主体ではなく顧客主体の提案型営業と言われています。 現在主流となっているのは、顧客主体としつつも潜在的なニーズなどを営業担当者側から提示する「能動型ソリューション営業」です。

プッシュ型営業との違い

営業スタイルは、おもに「プッシュ型」と「プル型」に分けられます。プッシュ型は「飛び込み営業」や「電話営業」のように、企業の営業担当者から顧客へ働きかけて成約につなげる手法です。 一方、ソリューション営業はプル型の営業スタイルで、顧客が自発的に商品やサービスに興味を持つようアプローチをかける手法になります。 ▼あわせて読みたい記事 新規営業の手法とは?顧客開拓のポイントや営業支援サービスも紹介!

ソリューション営業が注目されている背景とは

近年、ソリューション営業が注目されるようになった背景には、おもに3つの要因があります。
  • インターネットの普及
  • 情報過多
  • 不況による競争激化
  • それぞれを解説していきます。

    1.インターネットの普及

    インターネットの普及により、誰でも無料で商品やサービスの情報を得ることができるようになりました。企業の営業担当から直接話を聞かなくても、顧客自身がインターネット上で詳細の問い合わせから契約まで行うことが可能となったのです。このため、従来のプッシュ型営業からソリューション営業へとスタイルを変える必要が出てきました。

    2.情報過多

    インターネットの普及により情報取得が容易になった反面、情報量の多さゆえに、顧客が「どの企業の、どのサービスを選べばいいのか分からない」という状況になりました。 技術の進歩により商品開発のスピードは目に見えて上がっていて、良質な商品やサービスはすぐに模倣されてしまいます。似たようなサービス・料金が世の中にあふれ、差別化が難しくなったのです。このような状況から、顧客が本当に必要なものを見極めるために、ソリューション営業が支持されるようになりました。

    3.不況による競争激化

    不況が長く続いたことにより、企業の競争はますます激化しています。その中で、企業が生き残る手段として利用したのがソリューション営業なのです。 従来のプッシュ型営業のように顧客の顕在化したニーズのみに応えるスタイルでは、事業を継続するのは難しいでしょう。競合他社との競争に勝つためには、顧客の潜在的なニーズにまで働きかけるソリューション営業が有効というわけです。

    ソリューション営業で求められることとは

    ソリューション営業とは?基礎知識や手順を詳しく解説! ソリューション営業を行う上で、営業担当にはどのような能力が求められるでしょうか。ここでは次の4つについて解説していきます。
  • 1.コミュニケーション能力
  • 2.ヒアリング能力
  • 3.分析能力
  • 4.仮説を立てる能力
  • 1.コミュニケーション能力

    インターネットの普及により、顧客が自ら商品やサービスの情報を手に入れられるようになった現代。しかしそれにより、さまざまな情報を精査し、競合他社が提供する内容と比較検討する必要が出てきました。営業担当の話を一度聞いただけで成約に結び付けることが難しい状況となったのです。 そのためソリューション営業では、いかに顧客との信頼関係を構築し自社の商品やサービスをアピールするかが重要になります。信頼できない相手には、顧客が心を開いて話をすることはありません。さまざまなタイプの相手に合わせる柔軟性を持ちながら、良好な関係を築くコミュニケーション能力が必要なのです。

    2.ヒアリング能力

    顧客の潜在的なニーズを掘り起こすためには、聴く力も非常に大切です。顧客のさまざまな相談に耳を傾け、相手が必要としているものは何なのか情報を引き出します。ただ聴くだけではなく、相手にひとつずつ質問をしながら課題を掘り下げていきましょう。

    3.分析能力

    顧客が口に出す内容だけでは、潜在的なニーズを把握できません。顧客自身も、本当の課題に気が付いていない場合が多いのです。対話の中で得た情報や顧客の状況を客観的に分析して、潜在的な課題を見つけるヒントを探しましょう。

    4.仮説を立てる力

    ソリューション営業は、顧客の潜在的なニーズに働きかけるものです。本来のニーズを掘り起こすために、調査・分析した情報をもとに仮説を立て、解決策を提示しましょう。 仮説を立てるときには、顧客の立場に立って考えることが大切。まず、顧客にとって本当に必要なもの、理想の状態をイメージします。そのあと、顧客が理想の状態になることを妨げているのが何なのか考えるのです。そのようにして、課題解決の道筋を立てていきましょう。

    ソリューション営業のスキルを磨くためには

    ソリューション営業のスキルを磨くには、提案書の作成や商談の進め方などを営業メンバー全体で行い、フィードバックを繰り返すことが大切です。これを何度も行うことでブラッシュアップされていき、自信もついてきます。 また、セミナーへの参加もおすすめです。売れる営業トークや具体的な実践方法などをレクチャーする内容のセミナーが多く開催されています。さまざまなセミナーに参加することで知識の幅が広がり、多角的に考える力も身につくでしょう。スキルだけでなくモチベーションアップにもつながります。 そして、自社の商品・サービスについて徹底的に勉強し、購入者にどのようなニーズがあるのかを分析しましょう。ソリューション営業では、顧客の立場に立って考えることがとても重要。自社商材を分析することで顧客のニーズを正しく理解し、提案に自信を持つことができるのです。 あわせて読みたい記事↓ 法人営業とは何か?求められるスキルや適性、BtoCとの違いと最近の傾向まで完全解説! 【保存版】法人営業に役立つ本おすすめランキング上位20冊!身で読み成績アップを目指そう

    ソリューション営業のプロセス

    ここからは、ソリューション営業のプロセスを見ていきましょう。ソリューション営業を成功に導くには、従来の営業スタイルとは異なるプロセスを踏む必要があります。具体的には、次の流れで行います。
  • 1.事前準備
  • 2.信頼関係の構築
  • 3.課題の確認
  • 4.解決策の提案
  • 5.クロージング
  • ひとつずつ解説していきます。

    1.事前準備

    商談の前の準備として、顧客企業の代表者名・資本金・事業内容などの基本情報や、その業界の動向といった情報を収集しましょう。企業や業界への理解を深めることがとても大切です。 そして、収集した情報をもとに、顧客の課題やニーズが何なのか仮説を立てておきます。この仮説を持って商談を行うことで、課題解決策の精度も高まるのです。

    2.信頼関係の構築

    顧客との信頼関係の構築は、ソリューション営業において最も重要なプロセスです。初対面の時点では、当然ながら信頼関係は作られていません。顧客の事情や課題をいきなり聞き出すのは難しいでしょう。 まずは顧客と目線を合わせ、「パートナーとして一緒に問題を解決していきたい」と伝えます。そして真摯に相手の話に耳を傾け、時には自社の信念をしっかりと主張しましょう。信頼関係は、時間を長くかけなければ構築できないものではありません。どのように接するかが大切なのです。

    3.課題の確認

    信頼関係が構築できてくると、顧客から率直な意見を聞き出しやすくなります。事前準備で収集した情報や仮説をもとに、顧客の「理想の姿」と「現状」のギャップを探りましょう。 ここで大切なのは、課題について顧客とすり合わせることです。話を聞くなかで浮かび上がった課題について、認識のズレがないかをしっかり確認しましょう。

    4.解決策の提案

    課題が明確になったら、それを解決するための具体的な提案を行います。その際、顧客が納得する言葉を選ぶことが重要です。ソリューション営業の基本は「顧客目線」なので、「売ること」ではなく「顧客の課題を解決すること」に意識を置きましょう。 自社サービスを説明するときは、導入のメリット・デメリットのほか、他社での導入事例を示すとイメージが湧きやすくなります。また、具体的な数字や例を挙げて説明すると、より説得力が出るでしょう。

    5.クロージング

    最後に、合意を前提としたクロージングを行います。商談相手が決裁者でない場合も多いので、すぐに返事をもらえないときは、回答をもらえる時期を明確に確認しておきましょう。 導入が決定したあともフォローの電話やメールを入れて、顧客満足度を上げることも重要です。成約後の対応が雑になってしまうと、せっかく築いた信頼関係が簡単に崩れてしまいます。契約取り消しや解約を防ぐためにも、丁寧にアフターフォローを行いましょう。

    まとめ

    ソリューション営業で成果を上げるのは、生存競争が激化する世の中で生き残るためにとても重要なことです。競合他社と差をつけるためにも、正しい知識とスキルを持って挑みましょう。 なお、「BIZMAPS」では170万を超える企業データを無料で公開しています。会員登録で月100件までなら無料でダウンロードでき、営業リスト作成の効率化におすすめです。ぜひご利用ください! ▼その他の営業活動に役立つ情報はこちらからご覧ください↓ 新規営業の手法とは?顧客開拓のポイントや営業支援サービスも紹介! 連携が鍵!インサイドセールスとフィールドセールスによる営業とは?

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