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連携が鍵!インサイドセールスとフィールドセールスによる営業とは? 営業プロセスをインサイドセールスとフィールドセールスに分業し、より効率的に成果につながる仕組みを構築している企業が増えてきました。「そろそろ自社でもインサイドセールスを導入しよう」と検討している企業も多いのではないでしょうか。 しかしインサイドセールスとフィールドセールスがうまく連携できないと、なかなか成果につながらず苦戦してしまいます。効果的な連携のためには、ポイントをおさえた取り組みが必要です。 本記事では、インサイドセールスとフィールドセールスの連携のポイントについて解説します。

インサイドセールス・フィールドセールスとは

まずは、インサイドセールスとフィールドセールスの手法や役割について理解しましょう。 簡単にいうとインサイドセールスは社内で営業を行う比較的新しい手法、フィールドセールスとは、客先に赴いて営業を行う従来型の手法です。 両者の業務の違いや得意とするところを知れば連携のポイントが見えてくるので、スムーズに運用できるでしょう。

インサイドセールスの手法と特徴

インサイド(inside=内部)セールスとは社内にとどまって営業をすることで、客先に訪問しない内勤営業を意味します。 インサイドセールスは訪問しないので、デジタルツールを活用して営業活動をすることになります。電話・メール・チャットのほか、オンライン商談システムもインサイドセールスがよく使う営業ツールです。 営業組織によってインサイドセールスが担当する営業プロセスは異なりますが、大きく以下の3つに分けられます。 ・アポイント獲得型:マーケティングからリードを引き継いでインサイドセールスがアポイントを獲得し、フィールドセールスに引き継ぐ ・クロージング型:インサイドセールスがクロージングまで担当する ・既存フォロー型:既存顧客のアフターフォローを行い、アップセルやクロスセルにつなげる このように、フィールドセールスと分業している組織もあればインサイドセールスがクロージングまで担当する企業もあり、インサイドセールスの活用の仕方は組織によってさまざまです。ただし、一般的にはアポイント獲得型のインサイドセールスが多い傾向にあります。 インサイドセールスについてさらに詳しく解説している記事はこちら! インサイドセールスとは?今すぐ導入すべき新時代の営業手法を徹底解説【完全保存版】 インサイドセールスの役割とは?BtoB法人営業で導入が加速化する理由も解説!

フィールドセールスの手法と特徴

フィールドセールスとはアウトサイドセールスとも呼ばれ、顧客を訪問して直接対面する営業方法を指します。 顧客の元を訪問する必要があるため移動時間や交通費などの負担がありますが、顧客と直接顔を合わせて話せるので信頼関係を構築しやすいという点が特徴です。 従来はフィールドセールスがアポイント獲得から訪問、さらにクロージングやアフターフォローまで担当していました。しかし業務効率化による生産性向上のため、インサイドセールスと分業体制を取る企業が増加傾向にあります。

それぞれに必要とされるスキルは?

インサイドセールスとフィールドセールスは手法が異なるので、求められるスキルも変わってきます。 フィールドセールスを担当していた人が、そのままインサイドセールスで成果を出せるわけではありません。安易に配置転換するのは危険なので、それぞれに必要なスキルを確認して、しっかり適性を見極めましょう。

インサイドセールスに必要なスキル

インサイドセールスでは、より多くの情報を得ることが大切になります。そのため、自分が話すことより相手の話を聴いて情報を引き出すヒアリング能力が必要です。非対面の場合は、対面営業よりも高度なコミュニケーションスキルが求められます。顔が見えない状況でも、相手に伝えるべきことを分かりやすく伝えられるかが問われるでしょう。 またインサイドセールスはひとりが対応する件数が多くなるため、それぞれの案件を計画的に進められるマルチタスクスキルは欠かせません。さらにITツールの活用が多いポジションなので、ITスキルやITリテラシーも必須です。

フィールドセールスに必要なスキル

フィールドセールスに最も必要なのは対人スキルです。対人スキルとは「聴く力」「話す力」「提案力」すべてを指します。顧客だけでなく社内のさまざまな部門と調整することが多いポジションなので、対人スキルがないと各部門との連携が上手くいきません。また「会社の顔」として直接顧客と接するため、見た目に気を遣えることも大切です。 さらに商談の際には交渉力も必要になります。顧客の言いなりにならず、お互いの落としどころを交渉しながら商談を進めることが大切なのです。

それぞれのメリット・デメリット

インサイドセールスとフィールドセールスには、それぞれメリットとデメリットがあります。両者の強みと弱みを把握し、足りないところを補い合いながら運用に活かすことで効率的に成果につなげられるでしょう。 ここではインサイドセールスとフィールドセールスそれぞれのメリット・デメリットを解説していきます。自社の営業スタイルに活用できるポイントをぜひ見つけてください。

インサイドセールスのメリット

インサイドセールスの大きなメリットは、多くの顧客に対応できる点です。 フィールドセールスは移動時間が必要なため1日の訪問件数は限られてしまいますが、インサイドセールスでは移動時間が不要になり、対応件数が圧倒的に増えます。営業担当者ひとりひとりが対応可能な件数が増えて、少ない人員でも問題なく営業組織を回せます。ツールがあれば営業活動ができるので、遠方の顧客にも対応可能になります。 また、リードや顧客と対面せずに営業活動を行わなければならないため、おのずと営業プロセスを標準化しやすくなります。営業アプローチの属人化を防いで、成果につながりやすくなるでしょう。

インサイドセールスのデメリット

インサイドセールスは顧客と対面しないため、顧客の信頼を得にくいというデメリットがあります。 オンライン商談システムの普及により、直接会わずとも顔を見て話せる仕組みが構築できるようになりました。しかし相手の空気感やニュアンスは読み取りにくいためコミュニケーションが取りづらく、関係構築が難しいのが実情です。 直接対面できないので、商材の魅力を十分に伝えきれないケースも少なくありません。有形商材であれば実際に使ってみてから検討したいという顧客も多いですが、対面しないインサイドセールスでは商品を直接手に取ってもらうことが難しいのです。

フィールドセールスのメリット

フィールドセールスは顧客と直接顔を見て話せるため、信頼関係を構築しやすいのが大きなメリットです。 オンライン商談をはじめとするインサイドセールスが広まったとは言え、いまだに直接対面することを重視している顧客も一定数います。そのため、フィールドセールスが適切なタイミングで訪問することにより、顧客との信頼関係を構築でき、受注につなげやすくなるのです。さらに複雑な内容でも身振り手振りや多くの資料で説明でき、状況に応じた臨機応変な対応が可能になります。 また直接会うことで顧客の警戒心も解きやすくなり、ヒアリングや雑談などからさまざまな情報を得やすくもなります。顧客の情報を得られれば、提案内容のブラッシュアップにもつながるでしょう。

フィールドセールスのデメリット

フィールドセールスは、リソースがかかることがデメリットです。移動時間や交通費などは必要不可欠の出費とは言え、毎日膨大なリソースがかかってしまうと会社にとって負担になるでしょう。 また移動可能な範囲でしか営業活動ができないため、おのずと営業圏内が狭まってしまい、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまうこともあります。だからと言って遠方に訪問すると交通費や宿泊費がかかってしまい、費用対効果が見込めなくなるのです。 また近年では、空気感染や飛沫感染による感染症のリスクが上がることもデメリットのひとつとして挙げられます。対面で営業を行うと、新型コロナウイルスだけでなく、風邪やインフルエンザに罹患する可能性もあるのです。

効果を最大限生み出すための連携方法とは

ご紹介してきたように、インサイドセールスとフィールドセールスでは営業手法やメリット・デメリットが異なります。それぞれの足りない部分をカバーしつつ両方をうまく活用することで、営業の成果が高められるでしょう。 インサイドセールスがリードナーチャリング(見込み顧客の育成)をしてリードの見込み度を高めてからアポイントを取り、フィールドセールスが訪問をすることで受注率アップが期待できるのです。 ここからは、インサイドセールスとフィールドセールスの連携について、ポイントを詳しく解説します。

案件を引き渡すタイミングが重要

インサイドセールスからフィールドセールスに案件を引き渡すタイミングにより、その後の成果が大きく左右します。 インサイドセールスのナーチャリングが不十分だったりナーチャリングをしてから時間が経っていたりすると、リードの関心は徐々に薄れてしまいます。そのためリードの熱量が高まっている最適なタイミングでフィールドセールスへ引き渡すことが肝心です。確度が高ければ、フィールドセールスが訪問して購入の後押しをするだけで成約につながるでしょう。 連携が鍵!インサイドセールスとフィールドセールスによる営業とは?

インサイドセールスで蓄積した情報をフル活用する

インサイドセールスは、リードの関心を高めるためにナーチャリングを行います。この段階で、リードに関するさまざまなデータを入手できるのです。 事業内容や企業規模などのデータだけでなく、WEBページの閲覧履歴やインサイドセールスがヒアリングした内容など、リードに関する詳細な情報を蓄積できます。 これらの情報からリードの課題を見極めたり興味のあるものを探ったりすることで、実際にフィールドセールスが訪問したときの提案内容のヒントになるのです。よりリードのニーズに合った提案ができれば、信頼関係の構築ができるでしょう。

共通ツールの導入もおすすめ

インサイドセールスとフィールドセールスの連携で問題視されるのが、情報共有です。正確なリード情報を提供できなければ、その後の訪問が水の泡となってしまう可能性もあります。 スムーズな情報共有のために、インサイドセールスとフィールドセールスで共通のツールを使うとよいでしょう。おすすめのツールは、顧客情報や案件情報を蓄積できるSFAやCRMです。クラウドサービスのSFA/CRMはマルチデバイスに対応しているものも多く、社内でパソコンから利用するインサイドセールスと外出先でスマートフォンから利用するフィールドセールスが連携しやすいように設計されています。 それぞれのプロセスで最新の情報を共有できる体制を整えるのが、インサイドセールスとフィールドセールスの連携を成功させる鍵になります。 なお、インサイドセールスを成功に導くコツはこちらでもご紹介しています。 インサイドセールスを成功させるコツとは?求められる営業スキルと気を付けるべきポイントを解説 【完全保存版】インサイドセールスのやり方!新時代の営業手法を徹底紹介 連携が鍵!インサイドセールスとフィールドセールスによる営業とは?

連携における課題とは

手法が異なるセールス方法を連携させるには、クリアしなければならない課題があるのも事実です。 特にそれまでフィールドセールスを中心としていた企業では、初めからスムーズに連携ができない場合もあるでしょう。あらかじめ連携における課題を確認して、どのように対処すればいいのかを把握しておきましょう。

体制変更により社内が混乱する

ご紹介したように、インサイドセールスとフィールドセールスでは業務内容や役割が異なります。連携のために体制変更をした際、その役割が変わった人が業務の進め方などを理解するのに時間がかかり、営業部門全体が混乱してしまうかもしれません。 まずはインサイドセールスについて理解を深める取り組みが必要です。インサイドセールスの導入事例や流れを記載した資料を作成するなどして、担当者の研修を実施しましょう。

マネジメントが難しい

インサイドセールスは比較的新しい営業手法となるため、社内にノウハウが蓄積されていない場合が多いです。そのため、マネジメントする社員がインサイドセールスの具体的な進め方を理解できていない可能性があります。 インサイドセールスは短期間で効果が出るものではなく、業務や戦略・戦術の分析を日々行わなければなりません。分析が不十分だと、フィールドセールスに引き継いだ際に成果を上げるのが難しくなります。 もしインサイドセールスのマネジメントが社内にいない場合は、経験者を新規採用したり外部機関に支援を要請したりするなどして体制を整えましょう。

スキル不足

フィールドセールスを中心に営業アプローチをしていた企業には、社内にインサイドセールスの知識を持つ人が少ないケースが多いです。フィールドセールスとの連携をスムーズにするためには、インサイドセールスのアプローチ方法を社内に根付かせなければなりません。 担当者だけではなく、営業部全体が知識を身につけられるよう、研修などの教育機会を設ける必要があります。社内にノウハウがない状態で内製化するのは難しいため、はじめは外部へのアウトソーシングを利用するのもひとつの手段です。

人的リソース不足

社員の多くがフィールドセールスに割かれていて、インサイドセールスを担うリソースが不足する場合もあります。採用や育成にはコストや時間がかかるため、人的リソース不足について早急に対応するのは難しいです。 他部署からテレフォンアポインターの経験者を異動させるのもいいですが、丁寧な面談が必要になります。社内での対応を模索しつつも、やはり外部リソースを活用することも視野に入れておいた方がよいでしょう。

まとめ

インサイドセールスとフィールドセールスは、うまく分業することで効率的に成果を出すことが可能です。連携のポイントは情報共有。スムーズに正確な情報を共有できるよう、日ごろからコミュニケーションを取ったり、ツールを導入したりしましょう。 ぜひ本記事を参考にして、インサイドセールスとフィールドセールスの仕組みを構築してください。 BIZMAPSでは約200万以上の企業情報を無料で公開していて、無料会員登録で月100件までダウンロード可能です。インサイドセールスで重要な営業リストの作成が効率的にできるので、ぜひご利用ください。 ▼そのほかのインサイドセールスに関する記事はこちらからご覧ください! インサイドセールスの市場価値が高い理由とは?ウィズコロナ時代に注目の営業手法 インサイドセールスにトークスクリプトは必要?作成するときの注意点とは インサイドセールスのための人材育成とは?

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