えむら若奈 0 Comments
人材業界の営業とは?その仕事内容や業界の展望を徹底解説! 人材業界にはさまざまな種類の事業があり、事業の内容によって営業が担う仕事や特徴も異なります。 本記事では人材業界の事業内容を紹介し、それぞれの営業の仕事内容や特徴をご紹介します。そのほか人材業界の課題や今後の展望について解説しているので、人材業界の営業に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

人材業界の6つの事業とは

そもそも、人材業界とはどのような業界なのでしょうか。人材業界のサービスは、大きく6つの事業に分けられています。 ・人材派遣業 ・人材紹介業 ・業務請負 ・再就職支援 ・キャリア形成支援 ・求人広告媒体運営 それぞれの事業について解説していきます。

人材業界の事業①人材派遣業

人材派遣は、人材派遣会社に登録したスタッフと一時的・臨時的に人材を求めている企業とをマッチングさせ、スタッフを派遣するサービスです。 業務の指示・命令は派遣先企業が行いますが、登録スタッフ(派遣労働者)と雇用契約を結ぶのは人材派遣会社になります。そのため福利厚生や給与の支払いは人材派遣会社が行います。

人材業界の事業②人材紹介業

人材紹介は、企業と求職者を仲介して両者をマッチングさせるサービスです。人材紹介会社の担当者が、企業が求める人材と求職者の能力や価値観に合わせて、適切な職場を探します。 人材派遣と異なるのは、紹介して働くことが決まれば企業と求職者が直接雇用契約を結ぶというところです。人材紹介会社はあくまでも紹介するのみとなり、採用が決定した際に紹介手数料を受け取ります。

人材業界の事業③業務請負

業務請負とは、企業の業務を一部代行するサービスです。例えば毎月のルーティン業務やノンコア業務などを企業から請け負って、自社のスタッフで運用します。 スタッフの給与支払いも請負会社が行うため人材派遣と混同されがちですが、人材派遣は派遣先企業が業務の指示や命令をするのに対して、業務請負の場合は請負会社が指揮監督を担います。

人材業界の事業④再就職支援

再就職支援とは、事業希望の縮小や人員整理などで離職せざるを得なくなった従業員の転職をサポートするサービスです。離職する従業員にキャリアカウンセリングなどを実施して、その人に合った転職先を紹介します。 従業員を解雇しなければならない企業が、解雇した従業員の転職先を保証するために、委託費用を支払って依頼する形です。

人材業界の事業⑤キャリア形成支援

キャリア形成支援とは、研修やセミナーの開催と、その後の就職支援までを一気通貫で行うサービスです。有料講座で受講者から料金を受け取る場合や、就職が決まった際に企業から紹介料を受け取るケースがあります。 例えば「3ヶ月のWebライティング講座を受けたあとにWebライターとして就職」「半年のWebデザイン講座を受けたあとにWebデザイナーとして就職」というように、さまざまな専門スキルを身につけてキャリア形成に役立てられるでしょう。

人材業界の事業⑥求人広告媒体運営

求人広告媒体運営とは、依頼を受けた企業の求人情報をWebやフリーペーパーなどの求人メディアに掲載して求職者を集めることです。求人を出したい企業に対して、募集している職種や人数、求めているスキル、人物像、企業の特徴などをヒアリングして、魅力的な求人広告を作成します。 それだけでなく、企業の採用活動における課題などを精査してより効果的な提案をするなど、人材コンサルティングのサービスを展開しているケースもあります。

人材業界営業職の仕事内容や特徴

人材業界の営業とは?その仕事内容や業界の展望を徹底解説! 事業によって細かな仕事内容は異なりますが、人材業界の営業職は営業とコンサルタントを兼務しているケースが多いのが特徴です。 ここでは、営業面とコンサルティング面に分けて、人材業界の営業職の仕事内容をご紹介していきます。活躍する事業の分野によって、目的ややり方は異なりますがそれぞれの仕事内容について確認していきましょう。

人材業界営業の仕事:営業面

人材業界の中でも人材派遣と人材紹介における営業では、企業と求職者両方に向けた営業活動が必要になります。企業の採用活動と求職者の就職活動のサポートを行うため、1つの案件に対する工数が長くなるケースが多いでしょう。 一方で、人材コンサルタントや人材広告の営業活動は、企業に向けたものになります。じっくりと信頼関係を構築しながら、最適な提案や施策の実施、効果測定などを行うのが仕事です。

人材業界営業の仕事:コンサルティング面

人材派遣・人材紹介の営業におけるコンサルティング面の仕事についてご紹介します。先述の通り、人材派遣と人材紹介の場合、営業の相手は企業と求職者両方です。 企業に対しては、じっくりとヒアリングを重ねて採用におけるクライアントの課題を洗い出し、採用戦略の立案を実施します。そして改善や見直しを繰り返し、コンサルタントやアドバイザーとして、最適なマッチングが実現できるように企業をサポートするのが役割です。 求職者に対しては、スキルや経歴、価値観などをヒアリングして、本人の希望や適性を加味した企業を紹介します。さらに履歴書や職務経歴書といった応募書類の添削や模擬面接などのサポートを実施している場合もあるでしょう。

人材業界の営業に必要なスキル

それでは、人材業界の営業にはどのようなスキルが必要なのでしょうか。他業界の営業に求められるスキルと共通するものもありますが、ここでは次の4つについて解説していきます。 ・コミュニケーション能力・交渉力 ・トラブルへの対応能力 ・傾聴力・ヒアリング力 ・課題発見能力

人材業界の営業に必要なスキル①コミュニケーション能力・交渉力

人材業界に限らず、営業の仕事において必ず必要となるのが、コミュニケーション能力と交渉力です。 人材業界では、求職者との面談や企業との条件交渉などが必要になります。その際に一方的に話すのではなく、相手と同じ目線に立って意思疎通をしながら要望を汲み取ることが大切です。相手と信頼関係を構築しながら本音の部分を引き出すためにも、コミュニケーション能力は欠かせないものと言えます。 そして信頼関係を構築することで、お互いにとって最良の条件となるような交渉がしやすくなるでしょう。

人材業界の営業に必要なスキル②トラブルへの対応能力

特に人材派遣の分野においては、派遣登録者と派遣先企業の間でトラブルが発生することも少なくありません。その際、営業には双方の橋渡し役としての立ち回りが求められます。トラブルの対応には、片方の言い分だけを鵜呑みにするのではなく、客観的な視点から事実関係を確認して解決策を検討する力が必要です。 またトラブルの原因が自社にあった場合に、クライアントに対して真摯に謝罪をする姿勢も大切になるでしょう。

人材業界の営業に必要なスキル③傾聴力・ヒアリング力

傾聴力とヒアリング力は、相手の話に耳を傾けて本音や課題を引き出して、ニーズを浮き彫りにするスキルです。広義で言えば、コミュニケーション能力の中のひとつともいえるスキルになります。 このスキルも業界に限らず営業職には必須のものとなります。人材業界では求職者と企業の双方の希望をマッチングさせることも必要になるため、よりさまざまな角度からヒアリングをしていくことが求められるでしょう。

人材業界の営業に必要なスキル④課題発見能力

課題発見能力は、クライアント自身でも気がついていない課題をピンポイントで突き止めるスキルです。相手の現状を把握・分析して、仮説を立てながら課題を探っていきます。 クライアントが認識している自身の課題は表面的なものにすぎないことも多いため、それを解決しても似たような課題に直面してしまいます。表面的な部分だけでなく、あらゆる角度から分析していくことが、根本的な課題の発見につながるのです。 こうして真の課題が発見できれば、クライアントにとって最適な提案ができるようになるでしょう。

人材業界の現状や課題

人材業界は、社会情勢や経済状況によって、さまざまな課題を抱える業界です。ここからは、人材業界の現状や課題についてご紹介していきます。 ・多様化する働き方への対応 ・少子高齢化の影響 ・契機による需要の変動 ・キャリア形成を重要視する社会 ひとつずつ解説していきます。

人材業界の現状や課題①多様化する働き方への対応

2020年以降の新型コロナウイルス感染症の流行により、日本だけでなく世界中でテレワークが急増しました。 これにより場所にとらわれない働き方が注目されるようになり、近年は都市部を離れて地方に移り住む人や、リゾート地や観光地で働きながら休暇を取るワーケーションというスタイルをとる人も増えています。 そのため求職者側も多様な働き方を求めるケースが多くなっており、人材を確保するには企業がさまざまな働き方に対応していく必要があります。人材業界の営業においても、求職者のニーズを把握した上で、企業側に柔軟な働き方を提案できるかどうかが問われているのです。

人材業界の現状や課題②少子高齢化の影響

現代の日本は、少子高齢化が急速に進んでいます。人口に対する高齢者の割合が上昇し、それと同時に健康寿命が延びていることで「元気な高齢者」も増えているのです。 意欲と体力がある高齢者が多くなっていることもあり、国としても高齢者の就業促進や定年の引き上げなどを企業に求めています。一方で少子化によって若い労働力は減っているため、これを補うためにも高齢者を労働力としてどのように扱うかが人材業界の課題といえるでしょう。

人材業界の現状や課題③景気による需要の変動

景気の良し悪しで需要が大きく変動するというところも、人材業界の課題のひとつです。好景気の時は企業も人手を求めているため求人活動が活発になりますが、不景気に陥ると人を雇う余力がなくなり求人市場が停滞してしまいます。 さまざまな世界情勢の影響によって人材の需要と供給のバランスが崩れるケースは多いため、人材業界においても、それらの変化に対応していくことが求められるでしょう。

人材業界の現状や課題④キャリア形成を重要視する社会

現代は職業選択の自由があり、終身雇用も旧時代のものと言われるようになりました。転職が当たり前の時代となり、キャリア形成を重要視する人が増えてきたのです。 正規雇用に限らず、派遣社員や契約社員などにもスキルアップ研修を提供する企業も多くなり、雇用形態に関係なくキャリア形成をサポートする体制が求められています。しかし人材育成はコストや時間がかかり、重い腰をなかなかあげられない企業が多いのも現状です。 そのような企業にも、積極的かつ継続的にキャリア形成を支援していく体制を整えるために、人材業界が働きかけていく必要があるのです。

人材業界は今後どうなるのか

人材業界の営業とは?その仕事内容や業界の展望を徹底解説! ご紹介してきたように、人材業界は景気や社会情勢によって大きく変動する業界です。ここ数年は働き方改革や新型コロナウイルスなどの影響があり、業界や営業の仕事にもさまざまな変化が出てきました。 円安や物価高などにより消費者の需要が伸び悩んでいるだけでなく、国からの賃金の引き上げ要請などもあり、新たな人材を雇用する余裕がないという企業も多いのが現状です。特に飲食業や宿泊業などが新型コロナウイルスによって受けたダメージは深刻で、少しずつ回復傾向にあるとはいえ、まだまだ安定しているとは言い難い状況が続いています。 一方で医療機関や運送業界では深刻な人手不足に陥っているなど、業界によって人材の需要には大きく差があります。人材業界では、人員が過剰になっている業界から足りていない業界へといかにして労働力を移動させるかが、業界内で生き残る鍵になっているといえるでしょう。 また今後は多くの転職希望者が動き出すことが言われており、業界とエリアに特化した人材ビジネスの活性化や求人・求職者案内によるリードナーチャリングが求められています。さらにAIの導入やDX化が進むにつれて人材の需要と供給のギャップは今後も進んで行くと見られているため、各業界の需要と求職者のニーズを瞬時に見極めつつ適切な営業をかけていかなければなりません。 不確実性の高い時代において、人材業界も大きな変革期を迎えているといえるでしょう。

まとめ

人材業界の営業について、仕事内容や求められるスキルのほか、業界の課題と動向をご紹介してきました。働き方が多様化し、終身雇用制度が崩壊した現代において、人材業界のニーズは今後も高まるとされています。 営業の仕事にもさまざまな変化が出ることが予想されますが、求められるスキルが大きく変わることはありません。人材業界に興味がある方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてください。 人材業界に限らず、法人が相手の新規営業においては、企業リストの作成が欠かせません。「BIZMAPS」であれば、無料の会員登録で170万を超える企業データをすべて閲覧が可能です。それらの企業データは月100件まで無料でダウンロードできるため、営業のための企業リスト作成が効率的になります。 さらに決裁者へアプローチができる「トップアプローチ」や、企業ホームページの問い合わせフォームへ効果的にアプローチする「フォームアプローチプラン」といった、ニーズに合わせた有料プランも選べます。便利な「BIZMAPS」をぜひチェックしてみてください! また「マーケメディア」では、マーケティングや営業担当者などの仕事を支援する資料を一括ダウンロードできます。無料会員登録で無制限にダウンロード可能なので、業務効率化のために、ぜひご活用ください! ▼あわせて読みたい記事 人材派遣会社の営業の開拓・提案のコツとは?仕事の内容やノウハウもご紹介 人材派遣会社10社一覧!特徴や登録者数、企業規模も徹底解説 人材業界の営業がきつい理由とは!?向き・不向き・対処法を解説! 法人営業への転職成功に向けた志望動機の書き方必勝法とは?応用可能な例文も満載!

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