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近年、新型コロナウイルス感染症の流行により、オンライン商談を導入する企業が急増しています。ビジネスにおいても人流の抑制が求められる状況で、営業活動を停滞させることなく進めていく手段として注目されているのです。
今では、オンライン商談の様々なメリットを実感する企業が増え、緊急対応としてではなく、営業セクションの一部隊として本格的に導入するケースも増えています。
本記事ではデジタル時代の営業手法として、知っておきたいオンライン商談のメリットとデメリットを徹底解説します!
オンライン商談の本格導入を検討している企業のみなさんは是非、参考にしてみてください!
オンライン商談とは?
オンライン商談とは、オンラインツールの活用により画面越しで行う商談です。
地理的に離れた場所にいる顧客と営業担当者とをICT技術を活用してつなぎ、訪問営業と変わらないクオリティで商談を行うことが可能。電話営業とは違い、Web会議システムやビジネスチャットの動画機能で、画面越しにお互いの顔を見ながら話せるのが最大の特徴です。提案資料や各種データを即座に共有できるなど、訪問営業以上のメリットを感じる場面もあります。
オンライン商談についてはこちらの記事でも詳しく解説しています!
オンライン商談と対面営業、どう違う?比較検証!
オンライン商談の導入で得られるメリット
オンライン商談を導入することで得られるメリットを具体的に紹介します。
前述の通り、近年の新型コロナウイルス感染症の流行により急速に普及したオンライン商談。しかし現在では緊急対応としてではなく、営業部門の課題や問題を解決する方法としても注目されています。
オンライン商談の本格導入を検討している企業のみなさんは、ここでご紹介するメリットを
理解しておきましょう。
営業セクションの業務効率化
オンライン商談では、顧客企業への移動時間を削減することが可能。営業マンがコア業務に費やす時間が増加しますので、業務効率化に繋がるでしょう。
また、オンライン商談では訪問営業に比べて、アイスブレイクや関係構築のための雑談が少ない傾向にあります。ファーストアプローチから成約までの期間を短縮することで生産性の向上も期待できます!
大きな課題の一つである営業マンの業務効率化は、営業セクション全体にとってオンライン商談導入の大きなメリットと言えるでしょう。
多様な働き方への対応
最近、テレワークを中心とした多様な働き方・ライフスタイルへの対応が求められるようになってきました。オンライン商談では、オフィス内のPCを使用して商談することはもちろん、通信環境が整っていれば自宅から商談に参加することも可能。
また、前述の通り営業マンの業務効率化によって無駄な残業が減り、働き方改革に繋がるケースもあるでしょう。
営業コストの削減
訪問営業で無視できない経費が交通費。扱う商材・サービスによっては利益率とコストを厳しく見なければならず、一定以上の交通費が想定される場合には、商談を見送らなければならないケースもあったかもしれません。
オンライン商談では、ツールやシステムの導入にコストがかかるものの、個別案件毎に交通費などの経費について心配する必要は無くなります!
営業範囲の拡大
オンライン商談はネット環境が整っていれば、どこにいても商談を進めることができます。
訪問が難しい遠方の顧客に対しても営業可能なので、営業所を新設したり営業マンが出張したりといった、大きなコストをかけることなく営業範囲を拡大することが可能なのです!
また、「店舗の休み時間の30分で商談したい」などといった相手方の要望にも応じやすく、販路拡大の可能性も。営業範囲や販路の拡大は、オンライン営業導入の大きなメリットと言えるでしょう。
既存顧客へのフォロー強化
既存顧客へのフォロー営業は、新規開拓営業と同様に重要な業務ですよね。しかし既存顧客へのフォロー営業は後回しになりがちなのが実情。営業マンも顧客の担当者も、トラブルや新たな問題などが発生しない限り、フォロー営業に時間を割きたくないと考えるケースもあるのではないでしょうか。
オンライン商談では、顧客企業への訪問・会議室の確保や準備などが不要ですので、フォロー営業へのハードルが下がる効果が期待できます!
商談履歴の管理や共有が可能
オンライン商談ツールやシステムを使用した場合、商談の内容を録画・録音することが可能です。営業マンが自身の商談を振り返るのはもちろん、営業セクション全体で共有すれば、マネジメントがしやすくなるというメリットも。
オンライン商談のツールは、Web会議システムだけでなく商談内容や進捗状況が記録できる機能豊富なものなど多様です。ただし、機能が豊富なものは有料の物もありますので、コストとメリットを慎重に検討しましょう。
オンライン営業のツールについて解説しているこちらの記事も合わせてご覧ください!
非対面の営業方法に軸足を!オンラインツールを使った営業とは?
オンライン商談導入時のデメリット
メリットの多いオンライン商談。しかし当然ながらデメリットも存在します。
オンライン商談ならではの特徴がデメリットとなるケースも。顧客企業との信頼関係構築や、オンライン商談への抵抗感を防ぐためにも、デメリットを理解して対策を考えておくことが重要なポイント。
ここからはオンライン商談導入時の主なデメリットを4つご紹介します。それぞれ詳しく解説しますので、問題点を把握して事前に対策を検討しておきましょう。
通信環境の影響を受けやすい
オンライン商談では通信環境が整っているかが重要なポイント。映像や音声を共有するので、電波状況だけではなく通信回線の容量にも注意が必要です。
相手方の通信環境によっては、商談中に音声や映像の乱れ、システムダウンなどが起きる可能性も考えられます。通信トラブルをスマートに解決するスキルを身に付けておきましょう。
難しい操作は敬遠されがち
「移動時間が不要」「コストがかからない」といったオンライン商談のメリットは営業する側の事情です。顧客側は、操作に不安があったり画面越しでのコミュニケーションに抵抗感がある場合も。
顧客側が事前にツールをインストールする必要があったり、商談中に複雑な操作が必要になったりする場合には、オンライン商談そのものを断られる可能性もあります。
事前インストール不要で、メールに記載のURLをクリックするだけで商談を開始できるサービスもありますので、操作の簡単さをツール選びのポイントとして考えておきましょう。
リスケされやすい
訪問営業の場合、顧客側も会議室を確保したり、参加するメンバーのスケジュールを確認したりという手間がかかりますので、約束を失念するケースはまれでしょう。
しかしオンライン商談では、気軽さ・手軽さといったメリットがある反面、「忘れていた」「また今度」などという理由でのリスケが発生しやすくなります。
営業マンも、1日にいくつものオンライン商談をこなす場合があるでしょう。これまで以上にスケジュール管理を徹底し、必要に応じて社内でスケジュールの共有をするなどして、ダブルブッキングを防止する工夫が必要です。
関係構築が難しい
オンライン商談では顔を見ながら話ができるものの、訪問営業と比べて相手のリアクションや温度感を察知しにくいというデメリットがあります。訪問営業なら、「同じ空間でお茶を飲む」「事務所の雰囲気や相手が身につけているものでアイスブレイク」といった行動で関係構築のキッカケを掴めますが、画面越しでのオンライン商談では勝手が違うと感じることもあるでしょう。
顧客側も同様に、営業マンの人間性や仕事に対する姿勢を判断しにくいと感じるかもしれません。顧客との信頼関係構築のために、声のトーンや話し方などといった部分で好印象を与えられるように工夫しましょう。
オンライン商談のデメリット対処法
オンライン商談にはメリットだけでなくデメリットも存在します。しかしオンライン商談の導入を成功させるために重要なポイントは、デメリットを把握して事前に対策を考えておくこと。
ここからは、前項でご紹介したオンライン商談のデメリットへの対処法について解説していきます。すぐに実践できることばかりですので是非、参考にしてみてください!
接続テストを行う
オンライン商談ではネット回線を使用します。通信速度は「上り(送信/アップロード)」と「下り(受信/ダウンロード)」の双方が関わり、使用するサービスによって推奨される帯域幅(速度)が公表されているので事前にチェックしておきましょう。
自身や顧客側の通信環境をチェックするにはGoogleの検索窓へ「スピードテスト」と打ち込むと手軽に測定できます。また、商談前に実際に使用するサービスで接続テストを実施して、操作方法のサポートをしたり、カメラやマイクのチェックをしておくと安心です。
顧客がオンライン商談に慣れていない場合でも、事前に接続テストを兼ねたご挨拶をしておくことで、ツール使用への抵抗感を軽減できるでしょう。
オンラインだけにこだわらない
顧客側の通信環境が整っていなかったり、PC操作に不安があったりするケースもありますよね。そのような場合には無理にオンライン商談を進めず、訪問営業に切り替える判断も必要です。
また、「オンライン商談」に抵抗を感じる人がいることも理解しておきましょう。「コストがかからない分、価格に反映されています」「まずはごあいさつだけでも」といった提案をしても「来てほしい」という希望が強い場合には、オンラインにこだわりすぎると商談機会を失ってしまうかもしれません。
カメラ映りを確認する
どこでも商談ができるからといって、背景の写り込みや自身のカメラ映りを確認せずに商談を始めてしまうのは危険です。特にノートPCの場合は、画角があおりになってしまうことが多く、「高圧的に見る」「表情が分かりにくい」などといった印象を持たれてしまうことも。
「照明をつけて顔まわりを明るくする」「写り込む範囲をすっきりと片付けておく」「画角調整のために外付けのWebカメラを導入する」などして、オンライン商談のための環境を整えましょう。
リマインド・資料共有をする
オンライン商談では、相手方が約束を忘れてしまうことによるリスケが発生するケースも少なくありません。リスケを回避するためには、オンライン商談の日時をなるべく間近で設定したり、約束の前日や時間前にリマインドメールを送信するのがおすすめ。
リマインドメールと一緒に資料ファイルを送信しておけば、オンライン商談では相手の疑問点や要望をヒアリングする時間がメインとなり、商談全体の時間削減にも繋がります。
会話のキャッチボールを意識する
オンライン商談の「感情が伝わりにくい」というデメリットを解消するには、オンライン商談に合わせた振る舞いを身につけることが大切です。
「小さな画面からも伝わるようにリアクションを大きめにとる」「沈黙を恐れずに相手のペースに合わせたトークスピードを心掛ける」などの練習をしておくと良いでしょう。
またオンライン商談では、会話のキャッチボールを意識しておくことも重要なポイント。営業マンが一方的に商品説明をするのではなく、顧客の発言を促すような会話を心がけましょう。
商談データを見返す
オンライン商談ツールは商談内容を録画・録音できる機能がついているものが多いですよね。相手方の了承を得て、商談内容を録画・録音しておけば後から見直すことも可能。顧客にもデータを共有すれば、認識の齟齬を防ぐこともできます。
また本記事でも解説してきた通り、映像や音声に乱れがなかったか、カメラ映りがどうであったか、会話のキャッチボールができていたか、などを振り返ってみましょう。手間がかかるように感じますが、商談の質を高めるには必要な手順です。
また、成約事例と失注事例とを比較して、成功パターンをトークスクリプトとして整理しておくのもよいでしょう。
まとめ
オンライン商談では、商圏の広がりが期待できたり、時間的にも費用面でもコスト削減ができたりといったメリットが多く、一般消費者にも認知されつつある営業手法です。
一方で注意すべきデメリットもあり、オンライン商談の導入には事前の準備や対策が必要ですよね。本記事ではオンライン商談のメリットと共にデメリットやその対処法についても詳しく解説しました。
オンライン商談を始めとする、PC操作やITツールの使用に慣れていない業界もまだまだ多いのが現状。本記事でご紹介したデメリットに注意して、自社のビジネスにマッチした効果の高い商談フローを構築していきましょう!
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