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【組織再編の基本】その手法やメリットを分かりやすく解説します。 組織再編と聞くとどんなことをイメージしますか?「合併」「買収」「吸収」というようなキーワードを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。 最近大企業や有名企業だけではなく、あらゆる規模の会社が組織再編に取り組むケースが多くなってきていますよね。そこで今回は、組織再編の基本について徹底解説します!会社法で定められている4つの手法やそのメリット、組織再編の成功事例についてもご紹介しますので是非、最後までチェックしてみてください!

組織再編とは?

【組織再編の基本】その手法やメリットを分かりやすく解説します。 組織再編とは文字通り、会社や団体などの組織を編成し直すことを指します。ビジネスシーンでの組織再編は「合併」「分割」などの手法で行われるのが一般的です。経営コストの削減や他社との競争力強化の目的で実行されるケースが増加していますよね。 しかし組織再編は、会社法で定められた定義やルールに則って進める必要があります。一般的にビジネスシーンで使用される「グループ化」「株式譲渡」などの言葉は、厳密には組織再編に該当しないケースもあるかもしれません。 会社法で定められている組織再編について、より深く理解しておきましょう。

組織再編の目的

組織再編を行う目的について解説します。 会社によって組織再編の目的は様々ですが、一般的に主な目的は以下の2つです。 ・事業の拡大や縮小 ・他社との競争力強化 それぞれ詳しく解説しますので、組織再編をお考えの企業のみなさんは是非、参考にしてみてください!

事業の拡大や縮小

組織再編の目的としてまず挙げられるのが、事業の拡大や縮小です。現在の事業を拡大したい場合や、新たな事業を始めたい場合には、すでにその事業で成功している会社との合併や子会社化によって事業の拡大が実現するでしょう。 また、軌道に乗っている事業や将来性のある事業に注力するために、他の事業を縮小していくというケースもあります。より効率的に事業を成長・管理するのには有効な手段と言えるでしょう。

他社との競争力強化

競合他社との競争力強化も、組織再編の大きな目的の1つです。組織再編によって、事業自体のノウハウや実績を手に入れることはもちろんですが、企業経営や事業の運営・管理の効率化も期待できますよね。企業経営や事業の運営・管理が円滑・効率的にできるようになると、必然的に事業の成長に注力できる環境が整うので、結果として他社との競争力の強化が実現するでしょう。

組織再編の手法とメリット

前述の通り、組織再編は会社法で定められています。ビジネスの現場では、厳密には【組織再編】に該当しないケースも含めて組織再編と表現されることもあるようです。 しかし、本記事をご覧の管理職のみなさんは、実際に組織再編についての戦略やそれに伴う具体的な業務に携わることもありますよね。「組織再編という言葉を使っていたが厳密には組織変更だった」「組織再編への理解不足で、現場が混乱してしまった」というような事態を避けるためにも、会社法で定められた組織再編の4つの手法について理解しておきましょう。 また、それぞれの手法のメリットも詳しく解説しますので是非、この情報を組織再編のお仕事にお役立てください!

合併

まず、組織再編と聞いて「合併」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。合併は複数の企業を統合することを指します。 合併によって消滅する企業の権利義務を全て【既存】の会社に継承する「吸収合併」、合併する複数の会社のそれぞれの権利義務を全て【新設】の会社に継承させる「新設合併」といった種類があります。どちらの種類の合併も、消滅する会社の権利義務を全て存続会社が継承するというのが大きな特徴です。 【合併のメリット】 ・消滅会社の営業権や人材、ノウハウや営業スキルなどを引き継げる(既存会社側のメリット) ・消滅会社が抱える負債も継承される(消滅する会社側のメリット) ・事業規模や市場におけるシェアが拡大し、業界でのリーダーシップを取れる ・従業員個人の雇用環境を維持できる

会社分割

会社分割は、会社が所有する事業を別の会社に継承することを指します。対象の事業を【既存】の会社に継承する「吸収分割」、対象の事業を【新設】の会社に継承する「新設分割」といった種類があります。 どちらも、会社から対象の事業を分割するところまでは同じですが、分割された事業を誰が継承するか、という点で異なるので理解しておきましょう。さらに、株式の所有・移転の関係によって、「分割型分割」と「分社型分割」に細分化して考えることもできます。 【会社分割のメリット】 ・事業の分割(切り離し)によって、資本を主力事業に集中させることができる(分割する会社側のメリット) ・株式の現金化が可能 ・事業規模の拡大や、ブランド力の向上が期待できる ・意思決定のスピードアップ ・マネジメントがしやすくなる

株式交換

株式交換は、子会社となる会社の株式を親会社となる会社に譲渡し、親会社となる会社が自社の株式を子会社となる会社(株主)に交付することを指します。既存の会社が対象の会社を完全子会社にする手法として用いられます。 【株式交換のメリット】 ・組織再編にあたり、現金の用意が不要 ・株の所有者全員の了承を得る必要がない

株式移転

株式移転は、株式交換と非常によく似ています。子会社となる会社の株式を親会社となる会社に譲渡し、親会社となる会社が自社の株式を子会社に交付するという、全体の流れは同じですが、親会社となる会社は【新設】会社であるという点で異なります。 株式移転はホールディングスの設立によく利用される手法ですので、覚えておきましょう。 【株式移転のメリット】 ・組織再編にあたり、現金の用意が不要 ・子会社の法人格は残るので、従業員のモチベーションが維持しやすい

組織再編の成功事例

【組織再編の基本】その手法やメリットを分かりやすく解説します。 ここからは、組織再編の具体的な成功事例をご紹介していきます。 本記事をここまでご覧になって「組織再編の基本的な情報は把握できたが、具体的なイメージが掴めない」「最近組織再編したあの会社は、どの手法に当てはまるのか?」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ここでご紹介する、組織再編の成功事例を参考に、具体的なイメージを膨らませたり、実際の業務に役立てたりしてみてください!

三菱HCキャピタル株式会社

三菱HCキャピタル株式会社は三菱UFJリース株式会社と日立キャピタル株式会社の合併によって発足しました。 社会情勢の変化や新型コロナウイルスの流行状況により、リース事業が苦境に立たされる中、経営基盤の強化や海外進出を意識した合併が行われました。この合併では、両社のネットワーク活用によって、大規模な収益シナジー効果が発揮されたと言われています。 社会情勢を意識した合併により、経営基盤の強化や海外進出といった目標を達成した、組織再編(合併)の成功事例と言えるでしょう。 三菱HCキャピタル株式会社

トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車株式会社とダイハツ工業株式会社との株式交換によって、トヨタ自動車株式会社は完全親会社、ダイハツ工業株式会社は完全子会社となりました。 子会社であるダイハツ工業株式会社の法人格は残りますので、ブランドを存続しながら両社の技術やノウハウ、生産力などを結集することによって、環境問題やコスト削減などの課題への取り組みを強化しています。 また、ダイハツ工業株式会社は新興国市場への進出を計画しています。グローバル規模での自動車市場において、両社の役割を設定し、上手く棲み分けているという点でも組織再編(株式交換)の成功事例と言えるでしょう。 トヨタ自動車株式会社 ダイハツ工業株式会社

組織再編にあたっての注意点

組織再編を進めていくときには、注意すべきポイントがいくつかあります。組織再編に伴い発生しやすい課題とその対策について詳しく解説します! 「〇〇を目的として組織再編をしたが、思わぬ課題が発生して対応に追われる」「組織としては良い状態に向かっているが、現場の従業員のモチベーションが低下している」といった事態を避けるためにも、事前に注意点を把握して対策を練っておきましょう。

組織再編にかかるコスト

組織再編にあたっては、事前調査やコンサルティング、外部への情報開示などに多くの費用がかかります。 経営コストの削減、不採算事業の分割などを目的として組織再編を実行するケースも多いですが、小規模な組織再編であっても多額のコストが発生することを覚えておきましょう。 事前に詳細な調査や見積もりをすることで、想定外の費用を減らすことも可能ですよね。組織再編を進めようとお考えの企業のみなさん、実際の業務に携わる管理職のみなさんは、組織再編にかかるコストについても考えておきましょう。

社風の変化

組織再編によって、複数の会社が統合されたり、分割されたりすることによって、これまでの社風や社内のルールに変化がある可能性があります。労働時間や労働環境だけではなく、仕事に対する評価基準や行動指針なども変わるケースがありますよね。 組織再編前と後、どちらが良い・悪いという事ではなく、大きな変化は従業員へのストレス要素になり得ますので注意しましょう。

求められる従業員像の変化

組織再編では、経営方針や人事制度などが大きく変わるケースもあります。それによって求められる従業員像が変化し、現場の従業員に大きな影響がでる可能性もありますよね。チームのメンバーに異動があったり、従業員の能力評価に変更があったりする場合、従業員のモチベーション低下に繋がることもあります。管理職のみなさんは部下への情報共有やより密なコミュニケーションを心がけましょう。

まとめ

組織再編の基本や手法、成功事例などを詳しく解説しました。 組織再編にはその手法によって様々なメリットがある一方で、会社法への理解やデメリットへの対策など、注意すべき点も多くありますよね。本記事をご覧の管理職のみなさんは、この情報を参考にして、組織再編の成功を目指してみてください! BIZMAPSでは170万社以上の企業データを公開しています。 無料の会員登録で、月間100件までの企業データをダウンロード可能。 業務効率化にも役立ちますので是非、会員登録をしてご利用ください! ▼営業リストについてはこちら詳しくご紹介しています。 営業リストを無料で作成する方法を解説!おすすめツール3選もご紹介 最新企業データベースを無料提供するサービスとは?【法人営業担当者必見】 営業リストで新規開拓の成果が変わる?営業効率をアップさせるリストの作成方法とおすすめサービス マーケメディアでは、企業のマーケティング・広告の担当者のみなさんに向けて様々な資料を掲載しています。無料会員登録後、お好きな資料をダウンロードできますのでご利用ください! こちらの関連記事もご覧ください↓ 経営コンサルタントとは?業務内容と依頼するメリットを解説 事業成長とは?戦略の方向性や競争優位性、リソース配分を徹底解説!

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