えむら若奈 0 Comments
マーケティングとプロモーションの関係性とは?違いや手法を徹底解説 マーケティングの重要性が叫ばれて久しい昨今、その理解を深めることが企業の生存競争を勝ち抜く鍵となっています。マーケティングの理解を深めるうえで確認しておきたいのが、マーケティングと混同されがちなプロモーションの意味です。 今回は、マーケティングとプロモーションの具体的な違いと関係性に加え、プロモーションの手法やポイントについてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

マーケティングとは

マーケティングとは、顧客が商品やサービスを買い続けるための仕組みをつくるプロセスを指します。 具体的には、市場調査をして顧客のニーズがどこにあるのかを分析し、どの顧客層をターゲットとしてどのような製品をいくらで売り出すかなどを決めます。マーケティングの定義や歴史については、下記記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 マーケティングとはそもそも何?その定義や歴史を徹底解説!

プロモーションとは

プロモーションとは、消費者に自社の商品・サービスを認知してもらい、購買行動を起こしてもらうための活動です。プロモーションの具体的な活動としては、ニュースリリースの発信、新聞やSNSなどでの広告宣伝、セミナーやイベントでの販売促進などがあります。 商品を消費者にどのように認識させて購買へと導くかという、企業と消費者間における総合的なコミュニケーションがプロモーションというわけです。

広報やPRと何が違う?

プロモーションと似た意味の言葉に「広報」や「PR」があります。広報とは、文字通り「広く報じること」です。そしてPRとは「Public Relations(公衆との関係)」の略で、公衆と良好な関係を築くための活動になります。 つまり広報はPRをするための手段のひとつで、さらにその両者はプロモーションの構成要素の一部というわけです。

マーケティングとプロモーションの違いとは?

マーケティングとプロモーション、それぞれの意味をご紹介しました。それでは、具体的に両者はどのように違うのでしょうか。 マーケティング活動は、具体的に次の3つのプロセスに分かれて展開されます。 1.外部や内部の環境分析 2.STP分析 3.マーケティングミックス この中の「マーケティングミックス」における構成要素のひとつがプロモーションになります。 マーケティングミックスとはマーケティング戦略全体の中で「実行戦略」と呼ばれる部分で、「どのような製品を(product)」「いくらで(price)」「どこで(place)」「どんな風に(promotion)」という4つの視点からマーケティングの方向性を決めるため、「4P分析」と言われています。 つまりマーケティングが市場における総合的な活動を指しているのに対し、プロモーションはマーケティングにおける構成要素の一部分を指す言葉になります。

マーケティングとプロモーションの関係性

マーケティングとプロモーションの関係性とは?違いや手法を徹底解説 それでは、マーケティングとプロモーションの関係性を見ていきましょう。両者の関係性を理解するには、まずマーケティング戦略の流れを具体的に把握する必要があります。 先述の通り、マーケティング活動は大きく分けて「外部や内部の環境分析」「STP分析」「マーケティングミックス」という3つのステップがあります。 それぞれを詳しく解説していきます。

1.外部や内部の環境分析

マーケティング戦略の最初のステップが、外部や内部の環境分析です。自社を取り巻く環境を把握して分析することで、マーケティング戦略の目的を明確にします。 環境分析を実施する際に役立つのがフレームワークです。フレームワークとは考え方、意思決定、分析、問題解決などに関する共通の枠組みを指します。自社に合ったフレームワークをもとに現状を分析することから、マーケティング活動がはじまります。 なお、マーケティング活動のフレームワークについては、下記記事で詳しく解説しています。 営業戦略はフレームワークから組み立てるとうまくいく! 営業成績向上はデータ分析方法から!基本分析とフレームワークを解説

2. STP分析

環境分析の次に実施するのが、STP分析です。マーケティングの中核とも言えるプロセスで、「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の3つの頭文字をとったものになります。 具体的な方法は次の通りです。 セグメンテーション(Segmentation) セグメンテーションとは市場の細分化です。顧客を似たような属性やニーズを持つ集まりに分けることを指します。性別や年齢、住んでいる場所などさまざまな要素で顧客を細分化します。 ターゲティング(Targeting) 顧客の細分化の次は、その中から自社製品のターゲットとするセグメントを絞り込みます。顧客を細分化したことで、よりピンポイントにターゲットの絞り込みができるのです。 ポジショニング(Positioning) セグメントを絞り込んだあとは、そのセグメントにおいて競合する商品やサービスを分析し、自社の立ち位置を明確にします。

3.マーケティングミックス

最後に実施するのが、マーケティングの実行戦略であるマーケティングミックスです。 先述の通り、マーケティングミックスには「どのような製品を(product)」を「いくらで(price)」「どこで(place)」「どんな風に(promotion)」という4つの構成要素があります。それぞれ詳細を解説していきましょう。 Product(製品) 市場に投入する製品やサービスの戦略です。製品開発・製品生産・パッケージング・サポートまでが含まれます。 Price(価格) 投入する製品・サービスをいくらで売るかという価格戦略です。価格相場感や競合他社との比較、ブランディングなども含まれています。 Place(流通) どのチャネルで製品を展開するかを決める流通戦略です。製品やサービスによって適したチャネルは異なるため、しっかり分析して決定しなければなりません。 Promotion(販売促進) 製品やサービスを顧客に周知して、購買を促す販売促進戦略です。マーケティングにおけるプロモーションの手法にはさまざまあります。 詳細については、次の項目でご紹介します。

プロモーションの手法

それでは、プロモーション(販売促進)の手法にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。プロモーション戦略は「プロモーションミックス」や「マーケティングコミュニケーションミックス」と言われる、次の5つの手法を組み合わせて行われます。 ・広告宣伝活動 ・広報(PR)活動 ・販売促進(セールスプロモーション) ・人的販売 ・口コミ・SNS ひとつずつ見ていきましょう。

広告宣伝活動

広告宣伝活動は、企業が広告費をかけてテレビやラジオのCMのほか、新聞、雑誌、インターネットなどに広告を出したり、街頭の看板広告を作成したりして消費者に製品をアピールする手法です。 インターネットが普及した現代においては、テレビや新聞を通じた広告よりもネット広告への比重が増しました。ネット広告には、バナー広告やメール広告、SNS広告、動画広告、アフィリエイト広告など、さまざまな種類があります。 広告費がかかるものの、狙ったターゲットに向けて情報を発信できることがメリットです。

広報(PR)活動

広報活動とは、プレスリリースやニュースリリースを発信するプロモーション手法です。それを新聞、雑誌、テレビ、インターネットといったメディアに取り上げてもらい、企業の認知やブランドのイメージを高めるのが目的になります。 広告宣伝とは異なり、広告費をかけずに情報発信できる点がメリットですが、狙ったターゲットに届くとは限りません。

販売促進(セールスプロモーション)

販売促進とはセールスプロモーションとも呼ばれていて、販売を目的としたプロモーション活動です。フライヤーやリーフレット、店頭でのPOPなどを利用して、ダイレクトに購入へとつなげるのが目的になります。 製品サンプルの配布や無料体験といった顧客に対してダイレクトにアプローチするもののほか、流通業者に対するセミナーや展示会なども販売促進に含まれます。

人的販売

人的販売は、その名の通り人を介して行われるプロモーション手法です。プッシュ戦略とも呼ばれ、セールスマンによる訪問販売が最も分かりやすい方法ではないでしょうか。 消費者とほぼ1対1で対話できるため非常に濃いコミュニケーションが可能になりますが、受け手によっては押しつけに感じる可能性もあります。そのため、他のプロモーション手法と適切に組み合わせていくとよいでしょう。

口コミ・SNS

口コミ・SNSは、インターネットが普及した現代において重要性が高まっているプロモーション手法と言えます。特にTwitterやInstagramといったSNSによる顧客とのコミュニケーションは不可欠です。 SNSを利用してのキャンペーンや購買層に影響があるインフルエンサーの活用などにより、テレビや新聞から離れている若者層にも効果的なアプローチができます。

プロモーション戦略のポイント

マーケティングとプロモーションの関係性とは?違いや手法を徹底解説 マーケティングにおけるプロモーション戦略を成功に導くには、次の3つのポイントが重要です。 1.STP戦略と整合性があるか 2.マーケティングミックスと整合性があるか 3.見込み顧客(リード)の購買プロセスに合わせる まず最も重要なことは、プロモーションの前段階のSTP分析と整合性があるかどうかです。STP分析において決定したターゲットとプロモーション戦略に食い違いがあると、マーケティングやプロモーションの効果が大幅に低下してしまいます。 たとえば小学生以下の子どもがターゲットだとすると、子どもの読者が少ない新聞によるプロモーションでは効果が期待できません。その場合は子どもがよく見るテレビ番組の合間にCMを流すなど、アプローチ方法を選ぶ必要があります。 さらにマーケティングミックスとの整合性も重要になります。サービスやツールといった、特性や使い方を説明する必要がある商品の場合、短いテレビCMではその内容が伝わりにくい場合があります。そのためWebサイトや動画などで丁寧に説明する必要があるでしょう。 そして、見込み顧客の購買プロセスに合わせた手法を選ぶことも大切です。見込み顧客は、商品やサービスの認知からはじまり、その次に興味・関心を持ち、情報収集をしたうえで購買行動へと至ります。 それぞれのフェーズによって、適切なプロモーション手法が異なるのです。そのため、ひとつの手法だけでなく、複数のプロモーション手法を組み合わせながら戦略を展開していくのが効果的でしょう。

まとめ

マーケティングは全体的な概念なのに対して、プロモーションはマーケティングの構成要素のひとつになります。適切なマーケティング戦略があってこそ、プロモーション活動が効果を発揮するのです。ぜひ今回ご紹介した手法やポイントを参考にして、マーケティングやプロモーション活動に役立ててください。 なおBIZMAPSでは170万社以上の企業データを無料で公開しています。会員登録のみで最新の法人データベースを月100件までダウンロード可能なので、顧客リストの作成に役立ちます。ぜひご利用ください。 またマーケメディアではマーケティングに役立つ資料などが一括ダウンロードできます。こちらもぜひチェックしてみてください。 そのほか、マーケティングに役立つ記事はこちら マーケティング理論とは?抑えておきたい代表的な理論をご紹介! マーケティング手法11種類!重要性と手順を解説します! マーケティングコミュニケーションとは?目的と重視される理由を解説 ペルソナとは?マーケティングにおける役割や設定方法を徹底解説!

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