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 組織心理学とは?企業の生産性と従業員エンゲージメントを科学する! 組織心理学とは、心理学的観点で組織における人の行動を研究する学問です。具体的には定量的および定性的な探求による科学的手法を駆使して、企業の生産性の向上や、組織に属する従業員の肉体的・精神的な健康の維持に関する方法論を研究します。 今回の記事では、企業の生産性と従業員エンゲージメントを科学するともいえる、組織心理学の概要やミッションを、わかりやすく解説します。

組織心理学とは何か?

 組織心理学とは?企業の生産性と従業員エンゲージメントを科学する! 組織心理学は、組織中での人の行動を心理学の観点から研究します。個人やチーム、組織の行動原理を紐解き、組織が抱えるさまざまな課題について解決法を追求する分野です。組織心理学では組織と個人の成功をサポートするために、科学的根拠に基づいたプログラムを提供しています。 そんな組織心理学がフォーカスする対象は、大きく分けて「人」と「組織」です。 まず、組織の中の「人」にフォーカスする面です。特定の仕事に人を最適にマッチさせる方法を追求しています。組織の中での人の行動を、個人と環境との相互依存の関係性のなかで分析する側面です。 この分野を専門とする研究者は、企業の従業員の特性を評価し、彼らが活躍できる職務とのマッチングを目指しています。 次に、「組織」にフォーカスする面です。個人の行動に組織がどのような影響を与えるかを分析する側面です。 管理システム、期待される役割、組織構造、社会的規範などは組織内の人の行動に影響を与える要因です。こうした要因を分析することで、研究者は個人のパフォーマンスおよび健康状態を向上させ、組織に利益をもたらす方法を追求します。

組織心理学の対象となる分野

この学問の対象とする分野は数多く存在します。たとえば採用・人材配置・能力開発・業績測定・モチベーション管理・ワークライフバランス・消費者行動の理解・組織開発などです。 組織心理学はいわゆる応用分野ではあるものの、基礎理論の研鑽も欠かせません。最近では人とコンピューターの相互作用、人事評価の研究も進んでいます。

組織心理学のミッション

 組織心理学とは?企業の生産性と従業員エンゲージメントを科学する! 組織心理学は組織や仕事を通じて、個人の生活を向上させる手段として機能しています。適切なワークライフバランスの見極め、仕事における満足度向上、仕事の安全性など、人々が安全で充実した仕事をするために有効です。 人が職場で過ごす時間の長さから考えれば、上記の要素が欠けた場合の幸福感への影響は決して小さくありません。 また、この学問は世界中の膨大な数の組織の改善に応用されています。組織がよりマッチする人材を選び、良い職場文化を築き、離職率を下げるサポートにより従業員の生活と組織を改善します。 具体的なミッションとしては、以下の2つが代表的です。 ・仕事を通じての幸福の実現 ・企業の生産性向上 それぞれのミッションを見ていきましょう。

仕事を通じての幸福の実現

現代社会で生きる私たちは、人生の中の多くの時間を仕事に費やします。したがって、私たちが幸福に生きるためには、仕事をすることで幸福を感じるようでなければなりません。「どうすれば人間は幸福に仕事ができるのか」という問い掛けは、組織心理学の根本命題ともいえるでしょう。 一般的にビジネスを成功させる要素は収益性だと思われています。しかし、企業組織が成長の軌道に乗り、競争優位性を維持して利益を上げていったとしても、その組織で働く人々が幸福を感じているかはまた別問題です。

企業の生産性向上

企業の生産性は、製品やサービスの品質、チームのコミュニケーションレベル、従業員エンゲージメント(仕事への愛着や情熱)など、さまざまな要素が反映されます。企業の成功とは、組織と個人の両面から職場における問題を特定し、解決することと結びついています。そこで活躍するのがこの学問です。 心理学的な知見をビジネスに応用することによって、人々は仕事を通じてより幸福を感じられ、企業の働きやすい環境が整い、結果的に企業の収益性を高められるようになります。

組織心理学の基本テーマ

世界各国の大学においてこの学問の教材として使われている書籍は『Psychology Applied to Work』です。本書によれば、この学問の研究テーマは、以下の6つの基本テーマのいずれかに分類されます。 ・組織開発 ・人間工学 ・職場環境改善 ・トレーニングプログラムの開発 ・業績管理 ・社員選抜 それぞれのテーマを補足しておきましょう。 【組織開発】 このテーマでは企業という組織が獲得する利益の増加や、製品の改善および再開発、組織のシステムや体制などのいわゆる組織構造の改革など、組織体としてのグレードアップの方法論を追求しています。 【人間工学】 このテーマでは、人間が行うさまざまなパフォーマンスに焦点を当てています。いかにパフォーマンスを最大化し、怪我やトラブルを最小化するための機器の設計や手順などの方法論を包括的に探求する分野です。 【職場環境改善】 このテーマでは、職場という組織における従業員たちが感じる満足度をいかに高め、労働生産性をいかに最大化できるかにフォーカスしています。具体的には仕事のやりがいをより一層感じられるにはどうすればよいかを追求し、職場におけるクオリティオブライフ(生活の質)を向上させる方法論の模索です。 【トレーニングプログラムの開発】 このテーマでは、特定の業務を遂行するために必要なスキルタイプをジャッジし、従業員のためのトレーニングプログラムを開発しています。 【業績管理】 このテーマでは、個々の従業員が担当する業務をきちんとこなしているかどうかをジャッジするための評価方法や評価技術を開発しています。 【社員選抜】 このテーマでは、採用にあたって候補者や志望者が特定の職務に適しているかどうかをジャッジするためのスクリーニング(条件に適うか否かを選別する)テストなど、選考時の評価手法の開発を目指しています。

組織心理学の最近の傾向

 組織心理学とは?企業の生産性と従業員エンゲージメントを科学する! 近年のこの学問は、企業組織がどのように機能しているのかにフォーカスしています。また職場で何が従業員を突き動かし、怒らせたり鼓舞したりするのかをよりよく把握することを目指しています。 そのために心理学の知識やテクニックを用いて、従業員のエンゲージメントを高め、組織としての生産性を向上させることにフォーカスした研究が増えています。企業や組織はこの学問の最新の研究成果によって生産性を高めようと、組織心理学の研究者を雇用するケースも増えてきました。 また最近の目立った傾向としては、組織内の人間関係が企業の業績に与える影響に関心を強めています。これには、従業員のエンゲージメント、仕事の満足度、責任感などの研究が含まれます。

最近の研究課題のトレンド

最近の研究課題のトレンドとしては、以下のようなものが増えています。 ・モチベーションを高める方法論 ・リーダーシップを高める方法論 ・組織文化論・マネジメント論 ・職場のダイバーシティを保つ方法論 ・消費者を惹きつける製品デザインのあり方 ・パフォーマンスを高める職場環境のあり方 ・人とツールの相互作用 それぞれの課題を補足しておきましょう。 【モチベーションを高める方法論】 組織に所属する従業員のモチベーションを、どうやったら高めることができるかは、雇用主が常に頭を悩ませる課題です。このテーマのスペシャリストは、心理学的な原理やテクニックを従業員のモチベーションを向上・維持するために応用することもあります。 【リーダーシップを高める方法論】 マネージャーがリーダーシップを組織内で発揮し、より良い戦略や戦術を立てられるようにサポートする方法論の探求をしています。また、実践的にはマネージャーがスタッフをより有効に管理するために、スキルとしてリーダーシップを活用するためのトレーニングを開発し、実施しています。 【組織文化・マネジメント論】 組織文化やマネジメントを研究し、組織の構造やマネジメントのスタイル、社会的な規範、組織内の役割の期待が個々の従業員の行動に及ぼす影響を研究します。さらにこの研究課題は従業員の福利厚生や組織内の人間関係にもフォーカスし、各種のハラスメントや職場内暴力などについても研究しています。 【職場のダイバーシティを保つ方法論】 職場のダイバーシティ(多様性)をどのように保てばよいかは、時代の流れが要請する課題の一つです。この研究課題のスペシャリストは、企業が多様性を育めるような採用方法を開発したり、ダイバーシティに関する従業員トレーニングを開発・実施したりしています。 【消費者を惹きつける製品デザインのあり方】 このテーマは少し研究対象が異なり、消費者、つまり企業の潜在顧客・ターゲット層を惹きつける製品デザインとはどのようなものかを探求します。 この研究課題の研究者が、BtoCビジネスの一般消費者向けの製品やサービスの開発に携わるケースだけでなく、BtoBビジネスの企業顧客向けの製品やサービスの開発に携わるケースも増えています。 【パフォーマンスを高める職場環境のあり方】 組織に所属する従業員たちの、業務におけるパフォーマンスを高められる職場環境とはどのようなものかを追求しています。この研究課題のスペシャリストは、従業員パフォーマンスを最大化しやすいサポートの手順や環境設計のために、職場における個人の行動を研究することが増えています。 【人とツールの相互作用】 従業員が業務で利用するさまざまなツールとどのように相互作用するか、あるいは従業員の健康や安全性、生産性を最適化するために、ツールをどのように設計するかを研究しています。 この研究課題はオフィスのデスクやチェア、PCやAO機器の適合性と、従業員が日々数時間その環境でPCを使ったデスクワークを行う際の、シンプルな相互関係も含んでいます。また、専門業務で使われる機器の複雑なインターフェースを従業員がどのように操作し、どのように迅速かつ正確に解釈できるかという能力なども研究対象です。

まとめ

組織心理学とは組織論やマネジメント論、リーダーシップ論などの組織にまつわる社会学的要素を心理学や人間工学的な科学的視点を加えて研究する、広大な領域の学問です。 その成果が実用化されている部分も徐々に増えているようです。 組織の責任職にあるみなさんは、こういう学問の流れがあることを意識し、情報に対してアンテナを張り、仕事に活かせる情報を見逃さないようにしてください。 また、管理職、決裁者のみなさんはビジネスチャンスを逃さないように、掲載された企業データベースを効率的に案内できる情報サービスBIZMAPSを活用し、営業戦略に役立ててください。 毎月100社まで法人データを無料でダウンロードが受付できるBIZMAPSは、さまざまな属性や条件、事項で検索・表示して閲覧できます。企業の法人営業担当のみなさんは、営業のアプローチを模索する際に価値を発揮しますので、ぜひお気軽にご利用ください。 ▼日本最大級の企業DB【BIZMAPS】で営業対象企業を探す▼ ▼営業リストについてはこちらです。 営業リストを無料で作成する方法を解説!おすすめツール3選もご紹介 最新企業データベースを無料提供するサービスとは?【法人営業担当者必見】 営業リストで新規開拓の成果が変わる?営業効率をアップさせるリストの作成方法とおすすめサービス ▼法人営業向けのコンテンツはこちらです。 パイプライン管理とは?プロセスを見える化して効率的な営業活動を! 法人営業への転職成功に向けた志望動機の書き方必勝法とは?応用可能な例文も満載! ソリューション営業とは?基礎知識や手順を詳しく解説! オンライン商談とは?対面営業との違いと成功の6つのポイント 営業経費のムダなくし生産性向上を!ニューノーマル時代の経費削減法 また、マーケメディア(マーケティングの仕事をサポートするサイト)ではマーケティング用の資料がダウンロードできます。デジタルマーケティングの重要度が増す中で、マーケティング情報面でみなさんの仕事をサポートいたします。 マーケメディアでマーケティング資料をダウンロードする

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