設立10年以内の企業には柔軟性や創造性、成長性などの魅力があり、多くの投資家から注目を集めています。 スタートアップやベンチャーと呼ばれるこれらの企業のなかには、テクノロジーの分野などで高い競争力を持ち、早々に上場を遂げる企業もあります。その一方で、高い評価を得ながらも、あえて非上場を選択するという企業も。 170万を超える企業データを誇る「BIZMAPS」に掲載されている設立10年以内の企業は9,552社あります。今回は上場・非上場のメリットを解説しながら、それぞれの注目企業5選を紹介します。 本記事で紹介する以外の企業情報は【#設立10年以内】から参照できます。ぜひ合わせてご覧ください！

設立10年以内の企業が上場するメリット・デメリット

設立10年以内の企業が上場することには、メリットとデメリットの2つの側面があります。 まず上場すれば、株式市場から資金の調達が可能です。成長著しいスタートアップ企業にとって、事業拡大や新規事業開発などの資金が得やすくなるのは大きなメリットといえます。 さらに上場には、社会的信用や知名度が高まるという効果もあります。上場企業という響きには市場からの強い信頼が感じられ、設立10年以内の企業であっても安心して取引できると判断されるでしょう。メディアや投資家からの注目度も高まり、企業のブランド力や市場での競争力も強化されます。上場はさらに飛躍的に売上を伸ばすための起爆剤ともなるのです。 その一方で、上場は責任やリスクを伴います。上場企業には非上場企業にはない開示義務があり、株主や投資家に対する経営責任も増します。まだ設立して間もない企業にとって、これらの責任やプレッシャーは大きな負担としてのしかかるでしょう。また上場は敵対的買収のリスクもあり、せっかく自社が保有している新たな技術やノウハウを他社に奪われてしまう可能性があるのです。

評価が高いのに非上場を選ぶ設立10年以内の企業が増えている理由

かつては上場企業であるということが一つのステイタスでしたが、現在では十分な実力があってもあえて非上場を選ぶ企業も増えています。自社の企業理念を大切にして長期的な視点で経営に臨みたい、と考える経営者が増えているためです。 上場した以上は、経営者は株主の意向を無視できません。株主によっては短期的な売上だけを見て、事業運営に口出しをしてくるケースもあります。そのような株主に振り回されて目先の利益だけを追求していると、かえって企業価値を損なってしまう可能性があるのです。非上場を選ぶことで、企業はこうしたリスクを避けることができます。 また現在では非上場企業であっても、優れた技術やビジネスモデルを保有していれば、資金調達や人材確保に不自由しないという背景もあります。近年、非上場でありながら企業評価額10億ドルを超えるテクノロジー企業を指す「ユニコーン企業」という言葉も注目を集めました。上場・非上場を問わず、真に価値のある企業であれば十分な存在感を放つことができる時代になったのです。

上場した設立10年以内の急成長企業4選

まずは設立10年以内で上場を遂げた企業の中から、注目5社を紹介します。 ・株式会社SmartHR ・株式会社メルカリ ・株式会社マネーフォワード ・株式会社Macbee Planet それぞれの事業内容を解説します。

株式会社SmartHR

株式会社SmartHRは、クラウド型人事労務ソフトウェア「SmartHR」を提供している企業です。2013年9月に設立して7年後の2020年12月に東証一部に上場を遂げました。 「SmartHR」は人事・給与・労務管理に関する各種の手続きを自動化するサービスで、導入すれば業務を大幅に効率化できます。多くの企業がDXに力を注ぐ中、人事や経理部門に大きな変革を起こすことができるサービスとして注目を集めています。 株式会社ＳｍａｒｔＨＲの企業情報

株式会社メルカリ

株式会社メルカリは、フリマアプリ「メルカリ」のサービスを提供する企業です。個人間での取引を安全かつ簡単に進められるビジネスモデルを構築し、市場に大きな変化をもたらしました。現在では類似のサービスがあふれていますが、中で「メルカリ」の認知度は群を抜いています。 株式会社メルカリは2013年2月に設立、その5年後の2018年6月にマザーズに上場しました。現在では国内のみならずアメリカにまで事業を拡大し、より幅広いユーザーの獲得に成功しています。 株式会社メルカリの企業情報

株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワードは、家計簿アプリ「マネーフォワード」など一般ユーザーにも認知度の高いサービスを提供している企業です。他にも「MFクラウド」や「MONEYPLUS」「SiraTama」など、お金に関するさまざまなインターネットサービスを展開しています。 2012年5月に設立され、その5年後の2017年9月にマザーズへの上場を果たしました。自動家計簿作成サービス「MoneyFowardMe」のように、一般ユーザーの目線に立って使いやすいサービスの設計が強みとなっています。 株式会社マネーフォワードの企業情報

株式会社Macbee Planet

株式会社Macbee Planetが提供するサービスは、マーケティングの課題をテクノロジーの活用によって解決してくれるものです。新しい形の広告コンサルティング企業として、Webマーケティング業務やWebサイトの制作・運営、総合広告代理業を担っています。 2015年8月に設立され、5年後の2020年3月にマザーズへと上場を果たしました。今後ますますWebマーケティングの重要性が増していくなかで、市場の注目を集める急成長企業です。 株式会社ＭａｃｂｅｅＰｌａｎｅｔの企業情報

非上場の設立10年以内の急成長企業5選

次に設立10年以内で非上場の企業の中から、急成長中の5社を紹介します。 ・PayPay株式会社 ・株式会社JERA ・アクサ・ホールディングス・ジャパン株式会社 ・株式会社日本貿易保険 ・株式会社Macbee Planet それぞれの事業内容を解説します。

PayPay株式会社

PayPay株式会社は、決済アプリ「PayPay」のサービスを提供する企業です。全国360万以上の加盟店を獲得し、消費者はごく小規模の店舗でも簡単にスマホで支払いができるようになりました。インパクトのあるCMやお得なキャンペーンの効果もあり、世代を問わず一般ユーザーにも高い認知度を誇っています。 2018年6月設立のまだ新しい企業ですが、国内最大規模の決済サービスとして市場で大きなシェアを獲得しています。 ＰａｙＰａｙ株式会社の企業情報

株式会社JERA

株式会社JERAは2015年に設立された、火力発電や石炭貿易の事業を展開している企業です。中部電力などの既存の火力発電所の新設を手がける他、海外では新興国での発電インフラ事業に取り組んでいます。 現在のエネルギー業界では、再生可能エネルギーの技術やノウハウが高く評価される傾向にあります。しかし既存のエネルギーに関してのノウハウが豊富な株式会社JERAは、今後も市場で高い競争力を維持するでしょう。 株式会社ＪＥＲＡの企業情報

アクサ・ホールディングス・ジャパン株式会社

アクサ・ホールディングス・ジャパン株式会社は、国内で保険事業・資産運用事業・アシスタンス事業など、保険・金融の分野でさまざまなビジネスを展開する企業です。 中でも「アクサ生命」「アクサダイレクト生命」「アクサ損害保険」の3社は保険事業の柱として、一般ユーザーにも広く認知されています。2019年設立の新しい企業ですが、「アクサ」ブランドはすでに市場で確固とした地位を築いています。 アクサ・ホールディングス・ジャパン株式会社の企業情報

株式会社日本貿易保険

株式会社日本貿易保険は、対外取引にまつわるリスクに関する保険を扱っています。貿易保険とは、海外の取引相手とのビジネスで生じるリスクに対して掛けられる保険のことです。 株式会社日本貿易保険は、通常の保険が適用されない案件をカバーしているため、海外企業とリスクを伴う取引を行う企業からの高いニーズがあります。また国内に活動基盤を置く企業であれば外国法人でも保険が適用可能で、2017年の設立以降、貿易におけるリスクを低減したい多くの企業がサービスを利用してきました。 株式会社日本貿易保険の企業情報

株式会社KADOKAWA

株式会社KADOKAWAは、出版・映像・ゲーム・webサービスなど、国内のポップカルチャーに関するあらゆる事業を手がける企業です。2014年の設立から時代の変化に合わせて事業領域を柔軟に広げていき、一般ユーザーからも高い認知度を誇っています。 また株式会社KADOKAWAが運営する「ところざわサクラタウン」はホテルやミュージアムを併設した複合施設で、クールジャパンの拠点として海外からの観光客に日本文化を発信する役割も担っています。 株式会社ＫＡＤＯＫＡＷＡの企業情報

今後も設立10年以内の企業の成長に注目しよう

国内には設立10年以内であっても優れた技術やビジネスモデルによって注目される企業が多く存在します。上場・非上場に関わらず、こうした企業には多くの投資や人材が集まり、今後さらに市場での存在感を増していくでしょう。 企業一覧プラットフォーム「BIZMAPS」では、9,500件以上の設立10年以内の企業の基本情報を無料で閲覧することができます。さらに有料プランでご契約いただくと、より詳細な企業情報や各社の連絡先をダウンロード可能。自社の営業活動の効率化をお考えの方は、「BIZMAPS」までお気軽にお問い合わせください。 営業リストおすすめ無料検索サイト｜BIZMAPS（ビズマップ） ▼BIZMAPSに掲載中のその他の企業一覧はこちらから！ 東証一部からプライム市場への移行基準未達企業一覧【法人営業向け】 京都にIT企業が多く集まる背景とは？代表的な企業18社も紹介！ メガネレンズメーカーとは？市場の動向と代表的な企業を紹介 キャラクター・ライセンスビジネスとは？近年の市場の動向と代表的な企業を紹介 奈良の靴下メーカーの市場動向と直面する課題とは？主な企業一覧も紹介 引っ越しサービス業界の動向と直面する課題とは？主な企業一覧も紹介 広告業界を徹底解説！市場規模や最新動向、売上ランキング上位の主要企業一覧も

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